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2026年7月
米国SMR(マイクロリアクター)
「Deployable Energy社、INLにて実証炉「Unity」の臨界達成」 米国エネルギー省(DOE)は「Nuclear Energy Launch Pad」イニシアチブの下では初めて、Deployable Energy社の実証炉「Unity」が、アイダホ国立研究所(INL)において、6月30日にゼロ出力臨界を達成したことを発表した。同炉は、1MWeの可搬型のヘリウム冷却の高温ガスマイクロリアクターで、UO2(LEU)燃料を用いる。6月には、Antares Nuclear社の「Mark-0」およびValar Atomics社の「Ward 250」が、DOEの原子炉パイロットプログラム(RPP)の下で臨界を達成しており、これにより2025年5月の大統領令で定めた、建国250周年独立記念日の2026年7月4日までに3基の原子炉を臨界に到達させるというトランプ政権の目標を達成した。
米国エネルギー省(DOE)、Deployable Energy、Nuclear Newswire
米国SMR、RI製造
「米国DOE、オクロ社の同位体試験炉「Groves」に関する安全解析書を承認」 オクロ社は、米国エネルギー省(DOE)が、DOEの原子炉パイロットプログラム(RPP)に基づき、テキサス州にある子会社のAtomic Alchemy社の同位体試験炉「Groves」に関する安全解析書(DSA)を承認したと発表した。DSAの承認は、設計および建設段階において当該施設の「予備安全解析書(PDSA)」に対するDOEの承認に続くものである。PDSAとDSAの両方が承認されたことで、「Groves」は文書化段階から、DOEによる最終的な運転開始前審査へと移行する。残りの手順は、DOEによる準備状況審査と運転開始承認である。オクロ社は、「Groves」の初臨界の目標を2026年7月としている。
オクロ
米国SMR(マイクロリアクター、高温ガス炉)、新型炉燃料
「Radiant社、INLのDOME施設で初めてTRISO燃料をStandard Nuclear社より受領」 Radiant Industries(Radiant)社は、アイダホ国立研究所(INL)内にある国立原子炉イノベーションセンター(NRIC)の「マイクロリアクター実験機実証(DOME)」施設において、初めてTRISO燃料を受領した。このTRISO燃料は、今年初めにテネシー州オークリッジのStandard Nuclear社が、Radiant社の可搬型の高温ガス冷却式マイクロリアクター「Kaleidos」の仕様に基づいて製造したものである。この燃料は、今夏に「Kaleidos」を稼働させ、定格出力・定格温度試験を実施するために使用される。収集予定の燃料等に関するデータは、テネシー州にあるマイクロリアクター工場「R-50」に関するRadiant社の10 CFR Part 70ライセンス申請を支援する上でも重要な役割を果たす。同申請は現在、NRCにより審査中である。
Radiant Industries
米国新型炉燃料
「セントラス社、HALEU生産拠点の商用化のため、DOEと9億ドルの契約を締結」 セントラス・エナジー社は、今年初めに米国エネルギー省(DOE)から競争入札を経て受注した9億ドルのタスクオーダーに関する条件を確定するための契約を締結したと発表した。この受注は、低濃縮ウラン(LEU)および高アッセイ低濃縮ウラン(HALEU)を含む、同社が推進する数十億ドル規模の生産能力拡大計画の一環として、HALEUの大規模生産能力の展開を支援するものである。セントラス社は2019年、米国技術によるHALEU生産の実証を目的として、パイクトンに先進型遠心分離機のカスケードを建設する契約を獲得した。この実証契約は、HALEU生産期間を延長するため2022年に改定・延長され、当初は2026年6月30日までとされていた。その後、セントラス社とDOEは、HALEUの貯蔵に関する3か月間、1,500万ドルの契約延長を締結したが、セントラス社は実証契約で求められていたHALEUの生産をすべて完了した。最後の900kgのHALEU UF6の生産は、予定より2週間早い6月中旬に完了し、契約期間中の累計生産量は1,900kgを超えた。
セントラス・エナジー、NUCNET
英国SMR
「SGEが率いるチーム、英国で14基のBWRX-300導入を目指す」 ポーランドのSGE(旧Synthos Green Energy)社と、サムスンC&T社、Laing O'Rourke、Aecon Group、Google Cloudからなる導入チームは、英国の3か所にGEベルノバ日立(GVH)社製の小型モジュール炉(SMR)「BWRX-300」14基を民間資金により導入する計画の概要を明らかにした。SGE社は、英国の「先進原子力フレームワーク(ANF:Advanced Nuclear Framework)」に基づき、4.2GWの発電容量を供給可能な原子炉に関する申請を提出した。また同社は英国を拠点とする専用のプロジェクト会社として「SGE SMR UK Limited」を設立した。2025年12月、BWRX-300は英国の包括的設計審査(GDA)のステップ2を完了している。
SGE、World Nuclear News
OECD/NEA(経済協力開発機構/原子力機関)原子力政策
「OECD/NEA、2050年以降の世界の原子力発電設備容量見通しに関する報告書を発表」 OECD/NEA(経済協力開発機構/原子力機関)は、世界の原子力発電設備容量の現状と今後の推移を分析した報告書「原子力エネルギー見通し:2050年以降の世界の設備容量」を発表した。同報告書は、世界の原子力プロジェクトの動向を俯瞰したうえで、既設炉の長期運転(LTO)、大型炉の新設、小型モジュール炉(SMR)の導入の現状と見通しを整理するとともに、2050年までの世界の原子力発電設備容量の拡大可能性を4つのシナリオ(①低位シナリオ、②現状推移シナリオ、③野心的シナリオ、④変革シナリオ)で分析している。報告書は2050年までの設備容量について、COP28で表明された「原子力3倍化」目標を達成するのは、4つのうち変革シナリオのみとしている。また、OECD諸国では1970~80年代に建設された既設炉が多く、今後のLTOの判断が、世界の原子力発電設備容量の将来見通しを左右すると分析した。SMRについては、4つのシナリオすべてで検討対象としているが、低位シナリオでは実証案件による限定的な導入にとどまる一方、変革シナリオでは、2050年までに世界のSMR設備容量が1.5億kWe超に達する可能性があると試算した。さらに、OECD諸国では過去25年間に新規建設が低迷したことで、サプライチェーンや人材基盤が弱体化し、今後の原子力導入拡大の制約になっていると指摘している。そのうえで、世界的な導入目標の達成には、政策公約を実行可能なプロジェクトへ具現化するとともに、サプライチェーンの強化や資金確保、大規模かつ迅速な原子力導入を可能とする事業実施体制の構築が不可欠だと結論づけている。
OECD/NEA(経済協力開発機構/原子力機関)、World Nuclear News、原子力産業新聞
米国SMR(マイクロリアクター)
「Aalo Atomics社、7月4日に臨界達成」 Aalo Atomics社は7月4日の早朝、米国エネルギー省(DOE)の原子炉パイロットプログラムの一環として、同社のナトリウム冷却型熱中性子炉である臨界試験用モジュール式原子炉「Aalo-X Critical Test Reactor(CTR)」の、ゼロ出力臨界試験を成功裏に完了した。試験はアイダホ国立研究所(INL)で行われ、DOEの認可を受けた先進炉としては4基目となる臨界達成というマイルストーンを成し遂げたもので、トランプ大統領が2025年5月の大統領令で定めた7月4日までに3基という目標を上回る成果となった。CTRには10MWe発電炉「Aalo-X」の原子炉部分を実証するため実物大の炉心が組み込まれている。同社の次の目標は、既に建設作業を開始しているAalo-Xで2027年にサイト内のデータセンターへ電力を供給することであり、最終的には、5基の発電炉と複数のタービンで構成される50MWe級の商用システム「Aalo Pod」でAIデータセンターに電力を供給することを目指している。
米国エネルギー省(DOE)、Aalo Atomics、Nuclear Newswire
米国・日本・韓国SMR、原子力政策
「日米韓、SMRの展開に向け、3国間協力覚書に署名」 米国、日本、韓国は、第三国における小型モジュール炉(SMR)の導入加速に向けた三か国間の協力を支援するため、協力覚書(MOC)に署名した。当初はインド太平洋地域に重点を置く。本MOCは、トルコのアンカラで開催されたNATOサミットの合間に、三か国それぞれの閣僚によって署名された。本MOCに基づいた取り組みを支援するため、米国は国務省(DOS)の「小型モジュール炉技術の責任ある利用のための基盤インフラ(FIRST)」プログラムに対し、1,000万米ドル以上の新規資金を拠出する。また米国は、欧州全域におけるBWRX-300設計の導入を推進するため、米国のGEベルノバ社、日本の日立、韓国のサムスンC&T社、ポーランドのSGE社が合意した産業界主導のイニシアチブも発表した。DOSは、このイニシアチブが本日署名されたMOCの目標達成に寄与するとともに、政府と産業界のパートナーシップを深化させ、世界のエネルギー安全保障を強化することにつながると述べた。
米国国務省(DOS)、World Nuclear News
米国・韓国SMR(鉛ビスマス冷却高速炉)
「現代E&C社とFANCO、SMRプロジェクトで提携」 韓国の現代E&C社は、EAGL-1小型モジュール炉(SMR)プロジェクトに関する協力について、米国のFirst American Nuclear社(FANCO)と基本合意書(framework agreement)を締結した。FANCOの「EAGL-1」は、240MWeの鉛ビスマス冷却式の高速スペクトル小型モジュール炉(SMR)であり、使用済燃料を継続的に再処理・再利用する閉燃料サイクルで運転が可能である。FANCOは本年4月、「EAGL-1」に関する規制当局との協議計画を米国原子力規制委員会(NRC)に提出し、申請前の規制当局との協議を開始した。新たな合意に基づき、両社は、EAGL-1原子力発電所のバランス・オブ・プラント(BOP:エネルギー供給に必要な原子力発電のすべての支援構成要素および補助システム)の設計、施工可能性検討、モジュール化戦略など、プロジェクトの初期段階において協力する。また、両社は将来的にEAGL-1プロジェクトに設計・調達・建設(EPC)パートナーとして参画するための実施策を検討する予定である。
World Nuclear News
米国SMR(鉛冷却高速炉)
「newcleo社、LFRに関する規制当局への対応計画を米国NRCに提出」 newcleo社は、同社の200MWeの商業規模の鉛冷却高速炉(LFR)である「LFR-AS-200」について、米国原子力規制委員会(NRC)に規制当局への対応計画(REP:Regulatory Engagement Plan)を提出したと発表した。本REPには、LFR-AS-200の将来的な許認可取得を支援するため、同社がNRC職員と行う申請前の協議に関する提案枠組みが示されている。また、同社が提案する許認可取得へのアプローチの概要や、技術資料の提出およびNRCとの協議に関する暫定的なスケジュールも記載されている。
newcleo、World Nuclear News
米国新型炉燃料
「TRISO-X社、燃料製造キャンパスの拡張を支援するためテネシー州から助成金を獲得」 X-エナジー社の子会社であるTRISO-X社は、テネシー州オークリッジにある同社の燃料製造キャンパスの継続的な開発を支援するため、同州から1,100万ドルの経済開発助成金を受給したと発表した。同社は現在、米国エネルギー省(DOE)と提携して、同キャンパスで最初の商用規模燃料製造施設(TX-1)の建設を進めており、将来的にはキャンパスに隣接するオークリッジ・ホライゾン・センター内に第2の商用燃料製造施設(TX-2)および専用の研究開発センター(TX-L)の建設も計画されている。これら3つの燃料製造施設が完成すれば、同キャンパスは世界最大級の商業規模の核燃料製造拠点の一つとなり、X-エナジー社の先進小型モジュール炉(SMR)「Xe-100」約55基を稼働させるのに十分な量の「TRISO-X燃料」を生産する能力を持つ見込みである。
X-エナジー、テネシー州経済開発庁
仏国SMR(鉛冷却高速炉)、新型炉燃料
「newcleo社、フランスにおけるMOX燃料施設認可手続き前進、LFR開発についてはフランス政府と新たな協力段階へ」 フランス原子力安全・放射線防護機関(ASNR)は、パリに本社を置くnewcleo社がフランス国内に建設を計画している混合酸化物(MOX)燃料集合体試験施設について、同社が2024年12月に提出した「安全オプションファイル(DOS)」に示された安全対策は現段階において妥当であると評価した。同社は今後、ASNRの見解を施設設計に反映し、建設許可申請に向けた準備を進める方針である。またフランス政府は、「フランス2030」革新炉プロジェクト第2段階について、newcleo社の鉛冷却高速炉(LFR)開発プロジェクトが既に同プログラムの支援対象を超える発展段階に達したと判断した。同社は、2023年の同プロジェクト第1段階での支援を契機に、大規模な資金調達や国際展開を実現し、米国上場に向けた事業統合も発表している。このため、追加の公的資金支援による効果は限定的と判断された。一方で、フランス政府は今後も、ASNRによる許認可支援やフランス国内でのプロジェクト推進、輸出促進などを通じて同社との協力を継続する方針である。
フランス原子力安全・放射線防護機関(ASNR)、newcleo、World Nuclear News
米国SMR(溶融塩炉)
「Natura Resources社、溶融塩炉の導入に向けた原子力安全設計協定について米国DOEの承認を取得」 先進溶融塩炉(MSR)を開発するNatura Resources(Natura)社は、アビリーン・クリスチャン大学に建設予定の実証炉「MSR-1」について、米国エネルギー省(DOE)から原子力安全設計協定(NSDA)の承認を取得したと発表した。今回の承認は、同社が米国初となる先進液体燃料原子炉の導入を進める上で、重要な節目となる。同社は2026年1月、溶融塩実験炉(MSRE)で使用された冷却材塩「FLiBe」の供給先に選定された。また同社は、DOEの原子炉パイロットプログラムの1社として選定されており、MSR-1向けの高アッセイ低濃縮ウラン(HALEU)についても、DOEから条件付きの供給確約を得ている。
Natura Resources、World Nuclear News
米国SMR(高速炉)
「テラパワー社、米国原子力発電運転協会に加盟」 テラパワー社のChris Levesque社長兼CEOは、同社のナトリウム冷却高速炉(SFR)「Natrium」の初号機であるケンメラー発電所1号機を対象として、米国原子力発電運転協会(INPO)への加盟が承認されたと発表した。INPOへの加盟が認められた先進原子炉企業は同社が初めてである。INPOは、商用原子力発電の高度の安全性と信頼性の推進のため、原子力発電事業者により非営利法人として1979年に設立された自主規制機関である。
テラパワー
米国SMR(高温ガス炉)、イノベーション技術)
「X-エナジー社、AIで先進炉の導入加速を目指す「プロメテウス・プロジェクト」に参画」 X-エナジー社は、人工知能(AI)を活用して先進炉の導入加速を目指す研究イニシアチブ「プロメテウス・プロジェクト」の創設メンバーに選定された。アイダホ国立研究所(INL)、NVIDIA社、Amazon Web Services(AWS)社が主導する。X-エナジー社はティア1パートナーとして、民間資金を拠出するとともに、同社の高温ガス炉(HTGR)型小型モジュール炉(SMR)「Xe-100」と「TRISO-X」燃料の設計・製造データを研究に提供する。AIを原子炉の設計、許認可、製造、建設、運転および燃料製造に活用し、開発期間の短縮とコスト削減を図る。同プロジェクトには、米国の研究機関、大学、民間技術企業など計32機関が参加する。米国エネルギー省(DOE)の「ジェネシス・ミッション」の下で6,000万ドルの助成を受け、3年間にわたり先進原子力分野へのAI導入に関する研究を進める。
X-エナジー
米国SMR、RI製造
「オクロ社、同位体試験炉Grovesについて米国DOEから運転許可を取得し、燃料装荷と初臨界へ」 オクロ社は、テキサス州コールドウェル郡のロックハート近郊で開発を進めている同位体試験炉Grovesについて米国エネルギー省(DOE)から運転許可を取得したと発表した。DOEの原子炉パイロット・プログラムに基づき付与されたこの認可により、DOEの認可プロセスが完了し、同社は燃料装荷、起動試験、そして初臨界に向けた準備を進めることが可能になった。同社は2026年7月、Grovesの安全解析書(DSA)に関して、米国DOEから承認を得ている。
オクロ、World Nuclear News
米国新型炉燃料
「米国DOE、NASAおよびRadiant社向けにHALEUの第3回配分を実施」 米国エネルギー省(DOE)は、短期的な燃料需要を満たすため、米国航空宇宙局(NASA)およびRadiant Industries(Radiant)社に対し、高アッセイ低濃縮ウラン(HALEU)の供給に関する条件付き確約を行った。今回の第3回HALEU配分は、NASAの火星探査ミッション「SR-1 Freedom」および、Radiant社によるコロラド州バックリー宇宙軍基地へのマイクロリアクター導入計画を支援するものである。DOEは2025年4月に5社への初回HALEU供給を発表しており、同年8月には、「HALEU Availability Program」で定められた優先順位基準に基づき、さらに3社を条件付き供給先として選定した。今回の配分では、NASAが初めて受給者となった一方、Radiant社は2回目の選定となる。同社はこれまでにも、同社の実証炉「Kaleidos」の開発支援を目的としてHALEUの供給対象に選ばれている。今後、DOEはNASAおよびRadiant社との契約手続きを進めた上で、HALEUの割り当てを実施する予定である。「HALEU Availability Program」は継続中であり、DOEは今後も追加の利用者に対してHALEUを割り当てていく方針を示している。
米国エネルギー省(DOE)、Radiant Industries
米国新型炉燃料
「フラマトム社、米国NRCから濃縮度10%以下の先進炉燃料製造の承認を取得」 フラマトム社は、ワシントン州リッチランドの燃料製造施設について、最大10%まで濃縮されたウランを用いた先進炉燃料の製造を可能とするライセンス変更申請(LAR:License Amendment Request)が米国原子力規制委員会(NRC)から承認されたと発表した。これにより、米国内の先進炉燃料の製造能力拡大と、次世代原子炉の導入加速が期待される。同施設は2026年6月、軽水炉向けに濃縮度5%を超える燃料を製造するための施設全体の承認を取得しており、今回は先進炉向けの燃料製造に特化した2件目の承認となる。新たな承認により、六フッ化ウラン(UF6)を酸化ウラン(UO2およびU3O8)粉末へと転換する乾式プロセスを利用し、TRISO燃料を含む先進炉燃料を製造できるようになる。今回のLAR承認は、フラマトム社とStandard Nuclear社の合弁事業の燃料供給計画を後押しするほか、将来的な濃縮度20%未満のHALEU燃料製造に向けた基盤となる。必要な設備やシステムはすでに設計・解析されており、フラマトム社は米国エネルギー省(DOE)に対し、HALEU供給確保に関する支援資金を申請している。
フラマトム
米国新型炉燃料
「Standard Nuclear社、2026年に2か所の新施設でTRISO燃料の生産開始を予定」 原子炉の種類を問わないTRISO燃料メーカーであるStandard Nuclear社は、テネシー州とアイダホ州に建設中の2つの燃料製造施設について、建設が実質的に完了し、現在は試運転、規制当局の承認取得および生産開始に向けた準備を進めていると発表した。テネシー州のオークリッジ国立研究所(ORNL)内にある「SN-TN」と、アイダホ州アイダホフォールズにあるアイダホ国立研究所(INL)内にある「SN-ID」は、いずれも同一仕様の新施設で、フル稼働時には両施設合わせて年間最大5MTU(ウラン・メトリック・トン)のTRISO燃料生産能力を追加できる。当初は各施設とも年間最大1MTUの生産能力を提供する見込みである。同社によると、両施設は2026年中の稼働開始を予定しており、夏の間も起動試験、試運転および許認可取得に向けた作業を継続する。また、同社は両施設に関する予備安全解析書(PDSA)について、米国エネルギー省(DOE)の承認を取得した。同社はすでに、テネシー州オークリッジで既存の「SN-0」施設を運営しており、同施設では年間最大0.5MTUのTRISO燃料を生産している。同社は、DOEの燃料製造パイロット・プログラムおよび余剰プルトニウム利用プログラムに参加しているほか、燃料製造や原子炉関連プログラム向けにDOEから高アッセイ低濃縮ウラン(HALEU)の供給を受ける企業の一社でもある。
Nuclear Newswire、NUCNET
米国新型炉燃料
「Lightbridge CorporationとQuadrant Nuclear Industries社、米国内のHALEU燃料供給推進に向け覚書を締結」 先進的な核燃料技術を開発するLightbridge Corporation(Lightbridge社)と高アッセイ低濃縮ウラン(HALEU)燃料の製造・供給までを含む核燃料サプライチェーン構築を目指すQuadrant Nuclear Industries(QNI)社は、HALEU燃料の長期供給に関する協力の枠組みを構築するため、法的拘束力のない覚書(MOU)を締結したと発表した。本MOUに基づき、両社は、QNI社がアイダホ国立研究所(INL)内への設置を計画しているVanguard施設で生産されるHALEUについて、将来的な供給および長期引き取り契約の可能性について協議する。QNI社は、米国エネルギー省(DOE)やその他の主要な関係者と連携し、HALEUの統合的な生産体制の構築を進めている。Vanguard施設は、フル稼働時に年間最大18メトリックトンのHALEUを生産するよう設計されており、先進炉向けの民間市場と政府市場の双方への供給を想定している。
Lightbridge Corporation、World Nuclear News
米国核燃料サイクル
「米5州、原子力ライフサイクル・イノベーション・キャンパスの初期候補に選定」 米国エネルギー省(DOE)は、米国の核燃料サイクル全体を強化・近代化するための新たな取り組み「原子力ライフサイクル・イノベーション・キャンパス」の候補地として、ユタ州、テネシー州、オクラホマ州、ルイジアナ州、アイダホ州の5州を選定したと発表した。DOEは、26州から提出された28件の応募を審査し、キャンパス設置の可能性を引き続き検討する初期候補として5州を選んだ。構想中のキャンパスは、燃料製造、濃縮、使用済燃料の再処理、最終処分など、核燃料ライフサイクル全体にわたる活動を支援することを目的としている。州ごとの優先事項や地域の能力に応じて、先進原子炉の導入、発電、先進製造、データセンターの併設・運営なども想定されている。DOEは2026年1月、各州に対し、キャンパスの受入に関する関心表明と構想への意見を求める情報提供要請(RFI:Request for Information)を発出していた。
米国エネルギー省(DOE)、Nuclear Newswire
米国SMR(高速炉)
「ARC Clean Technology社とINL、SMR「ARC-100」初号機の導入に向け、戦略的パートナーシップ契約を締結」 ARC Clean Technology(ARC)社は、アイダホ国立研究所(INL)の管理・運営を担うBattelle Energy Alliance(BEA)社と、戦略的パートナーシップ・プロジェクト契約を締結したと発表した。同契約は、INLにおけるナトリウム冷却高速炉(SFR)型小型モジュール炉(SMR)「ARC-100」の初号機(FOAK)導入を支援する包括的な複数年の協力枠組みを定めたもので、先進原子炉の商用化に向けた重要な節目となる。本契約に基づき、INLは原子力研究に関する幅広い専門知見や技術基盤を活用し、安全性、柔軟性、経済性を重視して設計された100MWeのARC-100について、設計、実証、導入を支援する。ARC-100は米国の先進炉実証プログラム(ARDP)の中の「先進炉概念2020(ARC-20)」で選定された3炉型の一つであり、これまでも両者は緊密な協力関係を構築してきた。
ARC Clean Technology
中国高温ガス炉
「中国のヘリウムタービン試験施設、高温発電試験を完了」 中国核工業集団公司(CNNC)の子会社であるCNNC華興(Huaxing)が建設した、中国初のメガワット級ヘリウムタービン試験施設が、高温発電試験を完了した。同施設のヘリウムタービン総合性能試験設備は、ヘリウムを主要な作動流体とする、閉ループ・ブレイトンサイクル方式の熱・仕事変換システムである。CNNCは、「今回の試験では、中国で初めて純ヘリウムを作動流体として高出力タービンを駆動し、発電に成功した。これは、ガス冷却型マイクロリアクターの中核発電設備分野において、中国が理論検証から工学実証へと移行する決定的な一歩を踏み出したことを意味する」と述べた。中国では2023年12月、山東省・石島湾に建設されたペブルベッド型モジュール式高温ガス炉(HTGR)の実証炉「HTR-PM」が商業運転を開始した。HTR-PMは、2基の小型原子炉で1基の出力210MWeの蒸気タービンを駆動する構成となっている。
World Nuclear News
米国SMR(マイクロリアクター)
「マイクロリアクター「ZiaCore」が初臨界を達成」 ロスアラモス国立研究所(LANL)が開発した、低濃縮二酸化ウラン燃料を使用するマイクロリアクター「ZiaCore」が、ネバダ州の国立臨界実験研究センター(NCERC)において、初めてのゼロ出力臨界を達成した。ZiaCoreは、低濃縮ウランを効率的に利用でき、製造しやすいマイクロリアクターの実現を目指して2021年に開発が始まった。炉には、ジルコニウム水素化物減速材とヒートパイプ冷却方式が採用されている。また、サプライチェーンが整えば、ウラン235(U-235)の濃縮度が20%未満の高アッセイ低濃縮ウラン(HALEU)を利用することも可能である。今回の実証プロジェクトは、トランプ政権による2025年の大統領令、特に「国家安全保障のための先進原子炉技術の導入」を背景として実施された。ネバダ国家安全保障サイト内にあるNCERCは、米国で唯一の汎用臨界実験施設であり、核臨界安全プログラム(Nuclear Criticality Safety Program)の支援を受けている。
ロスアラモス国立研究所(LANL)