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2026年4月
日本・仏国原子力政策、高速炉
「日仏両首脳、原子力エネルギー協力に関する共同声明を発表」 4月1日、高市早苗首相は、訪日中のエマニュエル・マクロン・フランス共和国大統領と日仏首脳会談を行い、原子力エネルギー協力に関する日仏共同声明を発表した。この中で両首脳は「既存原子炉の安全で持続可能な長期運転の強化」、「原子力新規導入国への支援及びサプライチェーンの強化」、「核燃料サイクルに関する協力の強化」、「安全で責任ある廃炉の推進」、「次世代原子炉に関する協力の強化」、「フュージョンエネルギー・プロジェクトにおける協力の継続」という6つの分野における協力強化の重要性を強調した。「次世代原子炉に関する協力の強化」においては、高速炉の開発に寄与する燃料及び炉の設計技術に関する研究機関間及び産業界間の安全評価及び設計技術のための研究開発における既存の協力を加速させること、また相互の協力を通じ、今世紀半ばまでに高速炉実証炉の開発を推進するという共通の目標が確認された。
外務省
カナダSMR
「OPG社、BWRX-300の運転許可を申請」 カナダのオンタリオ・パワー・ジェネレーション(OPG)社は、ダーリントン新原子力プロジェクトにおいて、初の小型モジュール炉(SMR)BWRX-300の運転許可申請を提出した。カナダ原子力安全委員会(CNSC)は申請の受理を確認し、「運転許可の申請については、後日日程が発表される公聴会を経て、委員会が決定を下すことになる」と述べた。同社は2025年4月にダーリントンに計画されている4基のBWRX-300のうち1号機の建設許可を取得しているが、建設完了後に試運転を完了し、原子炉を運転するためには、運転許可が必要となる。1号機は2030年末までに送電網に接続する計画となっている。
World Nuclear News
米国SMR(マイクロリアクター、高温ガス炉)
「UIUC、KRONOS MMRの建設許可申請を提出」 イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校(UIUC)は、NANOニュークリア・エナジ―(NANOニュークリア)社と提携し、KRONOSマイクロモジュラー炉(MMR)の建設許可申請(CPA)を米国原子力規制委員会(NRC)に提出した。これは、研究・試験用原子炉を対象とした10 CFR Part 50に基づく2段階の認可プロセスにおける最初の重要なステップであり、長年にわたる技術的な改良と規制要件への適合の集大成である。NANOニュークリア社によると、今回の申請により、同社は商業化の準備が整ったマイクロ炉開発企業として初めてCPAを提出したことになる。
NANOニュークリア・エナジー、Nuclear Newswire
米国核燃料サイクル
「Project Omega社とINL、使用済燃料のリサイクル推進に向けたARPA-Eの助成金獲得を発表」 米国エネルギー省(DOE)のエネルギー高等研究計画局(ARPA-E)はCURIE(使用済燃料の放射性同位体をエネルギーへ転換)プログラムの一環として、使用済燃料のリサイクルを推進するため、先進的な原子力燃料リサイクルを目指すスタートアップ企業Project Omega社に助成金を授与した。これにより、同社は、使用済燃料を安全に処理し、貴重な同位体を回収し、長期的な廃棄物管理の課題を大幅に軽減するように設計された、溶融塩電気化学リサイクル・プラットフォームの主要コンポーネントの検証を行う。具体的には、アイダホ国立研究所(INL)におけるキログラム規模のプロトタイプ試験を支援し、この試験によりシステムの性能を検証するとともに、この国内燃料リサイクル能力のパイロット規模導入に必要な、物質収支を考慮した工学データを生成することを目的としている。
Project Omega
米国新型炉燃料
「ウレンコUSA社、米国における生産能力拡大計画の中間地点に到達」 ウレンコUSA社は、ニューメキシコ州にあるウラン濃縮施設において、新たな4番目のガス遠心分離機カスケードの設置と試運転を完了した。これにより、同社の現在の米国における生産能力拡大計画の中間地点に到達した。同社のこの最新カスケードは3月30日に低濃縮ウラン(LEU)の生産を開始している。同社は、2025年から2027年にかけて、同サイトに70万分離作業単位(SWU)の能力を増強する計画の一環として、新たな遠心分離機カスケードの設置に取り組んできたが、4基のカスケードはすべて予定より早く稼働を開始した。また同社は、顧客のニーズに基づき、将来的にニューメキシコ工場の生産能力を最大210万SWUまでさらに拡大する意向である。
ウレンコUSA
米国SMR(マイクロリアクター、高温ガス炉)、核燃料サイクル
「ANL、次世代原子力技術の推進に向け新たなGAIN助成金を獲得」 米国エネルギー省(DOE)の「原子力イノベーション加速ゲートウェイ(GAIN)」プログラムは、民間企業とDOE傘下のアルゴンヌ国立研究所(ANL)が連携するZeno Power Systems(Zeno)社およびNuCube Energy社との2つの新規プロジェクトを選定した。Zeno社は、放射性同位体発電システムを製造しており、GAINバウチャーを通じてANLと協力し、使用済燃料の再処理過程で生成される複雑な化学混合物からストロンチウム90(Sr-90)を回収する新たな分離手法の試験を行う。NuCube Energy社は、産業用、遠隔地、およびオフグリッド用途向けに、高温プロセス熱(1000°C以上)と電力を供給するマイクロリアクターを開発しており、GAINバウチャーを通じてANLと協力し、同社のDeccaCell炉のデジタルツインを用いた自律制御アーキテクチャの検証を行う。
アルゴンヌ国立研究所(ANL)
米国SMR(マイクロリアクター)
「Antares社、Mark-0実証炉についてDOEから安全解析書の承認を取得」 Antares Nuclear社は、米国エネルギー省(DOE)の基準1271(standard 1271)に基づき、TRISO燃料ヒートパイプ冷却マイクロ炉の同社初の実証炉であるMark-0原子炉に関する「安全解析書(DSA)」についてDOEの承認を受けた。これは、DOEがMark-0原子炉の最終設計およびそれを裏付ける安全ケースを承認したことを示しており、2026年1月に同社が「予備安全解析書(PDSA)」の承認を得たことに続くものである。同社は現在、DOEの「準備審査」プロセスに入っており、これは、DOEが同社の原子炉パイロットプラントの起動を承認する前の最終段階である。
Antares Nuclear
インド高速炉
「インドの高速増殖原型炉PFBR、初臨界を達成」 カルパッカムにある500MWeの高速増殖原型炉(PFBR)が、4月6日午後8時25分に初臨界に達したと、インド原子力省(DAE)が発表した。これにより、インドは3段階からなる原子力計画の第2段階へと移行した。同計画は、同国に豊富に存在するトリウムを活用したクローズド燃料サイクルの実現を最終目標としている。PFBR技術は、DAE傘下のインディラ・ガンジー原子力研究センター(IGCAR)によって設計・開発された。原子炉の建設と試運転は、DAE傘下の政府系企業であるバラティヤ・ナビキヤ・ビデュト・ニガム社(BHAVINI)によって行われた。建設は2004年に始まり、当初の完成予定は2010年であった。
インド原子力省(DAE)、World Nuclear News
米国SMR(マイクロリアクター)
「世界初のマイクロリアクター試験施設DOMEテストベッドが本格運用を開始」 国立原子炉イノベーションセンター(NRIC)の「マイクロリアクター実験機実証(DOME)」テストベッドの建設が完了した。アイダホ国立研究所(INL)に設置されたこの世界初の施設により、民間企業が開発した先進原子炉の迅速な開発、試験、実証が可能となる。EBR-IIの格納容器を再利用して建設されたDOMEの特筆すべき点は、最大20MWの熱エネルギーを発生させる燃料装荷済みマイクロリアクターの実験を行うために特別に設計された、世界で唯一の試験施設であることである。DOMEは今後、Radiant Industries社を皮切りに、毎年実施される競争的な申請プロセスで選定された原子炉開発各社に門戸を開く。同社は、商用1.2MW級高温ガス冷却式マイクロリアクターの設計開発を進めるため、Kaleidos実証ユニットの年間計画に基づく試験運用を実施している。実験開始は今春を予定しており、原子炉の本格稼働は今夏を見込んでいる。
米国エネルギー省原子力局(DOE NE)、アイダホ国立研究所(INL)
米国SMR(マイクロリアクター、高温ガス炉)
「NANO Nuclear社、DOEのGAIN助成でKRONOS MMR向け不確かさ評価基盤をORNLと共同開発へ」 NANO Nuclear Energy社は、米国エネルギー省(DOE)より、KRONOS MMRエネルギーシステムに関するGAINバウチャー助成金を獲得したと発表した。同社はオークリッジ国立研究所(ORNL)と共同で、NRC認定のORNLのSCALE/TSUNAMI解析コード群を活用し、核データ・モデリング仮定・運転パラメータが主要な原子炉物理指標に与える影響を定量化することで、KRONOS MMR設計に特化した検証済みの不確実性定量化(UQ)フレームワークを開発する。
NANO Nuclear Energy
英国SMR
「ロールス・ロイスSMR社とGBE-N、英国初のSMR納入契約を締結」 ロールス・ロイスSMR社と、政府の原子力プロジェクト実施機関であるGreat British Energy-Nuclear(GBE-N)は、北ウェールズのアングルシー島のウィルファ(Wylfa)へのロールス・ロイスSMR社製小型モジュール炉(SMR)3基の納入作業を直ちに開始できる契約を締結した。さらに、政府基金のナショナル・ウェルス・ファンド(NWF)は、同社の原子炉開発を支援するため、ロールス・ロイスSMR社に対し最大5億9900万ポンド(8億500万米ドル)を出資する。同社は2025年6月、英国初のSMR建設に向け、GBE-Nに優先入札者に選ばれていた。また同社は、英国原子力規制庁(ONR)が主導する包括的設計審査(GDA)の第三段階、すなわち最終段階へとすでに移行している。
英国政府、ロールス・ロイスSMR、World Nuclear News
米国原子力規制
「米国NRC、2つの新規則により環境審査を効率化」 米国原子力規制委員会(NRC)は、「国家環境政策法(NEPA)」に基づき、2つの最終規則を公布した。これらの規則は、カテゴリー別除外規定を更新するとともに、新しい原子炉の一般環境影響評価書(GEIS)を確定するものであり、環境規制への適合を維持しつつ審査プロセスを効率化する措置である。本日NRCに承認された最終規則は、あらゆる原子炉タイプを対象とした新設炉GEISの枠組みを確立し、今後の審査を簡素化するものである。これに先立ち3月30日、NRCは、環境に重大な影響を及ぼさない特定の許認可、規制、および行政措置について、環境アセスメントの作成を免除する最終規則を公布した。また、2025年5月の大統領令「原子力規制委員会の改革」に沿い、環境規制の包括的な見直しを行っており、近い将来、パブリックコメントを求める別の規則案を公表する予定である。
米国原子力規制委員会(NRC)、Nuclear Engineering International
米国SMR(鉛ビスマス冷却高速炉)
「First American Nuclear社、高速炉型SMRに関する規制当局との申請前協議を開始」 高速炉型小型モジュール炉(SMR)の開発・運営を行う原子力企業、First American Nuclear(FANCO)社は、同社のSMR「EAGL-1」に関する規制当局との協議計画を、米国原子力規制委員会(NRC)に提出したと発表した。今回の提出により、同社とNRCとの申請前協議が正式に開始され、建設許可取得に向けた重要な節目となる。EAGL-1は液体金属高速炉(LMFR)であり、鉛ビスマス冷却で240MWeの発電能力を持つ6基構成の発電炉で、高アッセイ低濃縮ウラン(HALEU)燃料を用いる。
First American Nuclear
オランダSMR(溶融塩炉)
「商用MSR建設へ向けて関係機関が基本合意」 オランダを拠点とし溶融塩炉(MSR)を開発するスタートアップThorizon社、オランダで唯一の原子力発電所であるボルセラ原子力発電所を運営するEPZ社、原子力研究開発機関NRG-Pallas、ゼーラント州、北ホラント州、及び政府、地方の投資機関が、2027年までに非原子力溶融塩試験施設を建設しThorizonパイロットプログラムを開始すること、2028年までに北ホラント州ペッテンに「Thorizon Pioneer」原子力実証炉を建設すること、および2034年までにゼーラント州に100MWeの初号機となる商用MSR「Thorizon One」を建設することに関する覚書(MOU)を締結した。
Thorizon、World Nuclear News
米国SMR(溶融塩炉)
「Kairos Power社、Hermes 2実証プラントの着工式を実施」 Kairos Power(Kairos)社は、テネシー州オークリッジにて溶融塩炉(MSR)である「Hermes 2」実証プラントの起工式を行った。「Hermes 2」は同社初の商用規模原子炉であり、米国原子力規制委員会(NRC)から建設許可を取得した世界初の電力生産用第4世代原子炉である。また、Google社との契約に基づく、Kairos社初の導入事例となる。同発電所はテネシー峡谷開発公社(TVA)の送電網に最大50MWのクリーン電力を供給し、テネシー州およびアラバマ州にあるGoogle社のデータセンターの脱炭素化に貢献する。Kairos社はすでに、オークリッジで低出力実証炉「Hermes 1」を建設中であり、同炉は、Kairos社のフッ化物塩冷却高温炉「KP-FHR」を縮小して実証するものである。
Kairos Power、World Nuclear News
米国SMR(溶融塩炉)
「米国NRC、実証炉「Hermes 1」の建設完了期限を延長」 米国原子力規制委員会(NRC)は、Kairos Power社が2026年3月に申請した、溶融塩炉(MSR)である低出力実証炉「Hermes 1」の建設許可証に記載された完成期限を28か月(2029年4月30日まで)延長する要請を承認した。同社が2023年12月に取得した建設許可では、原子炉の建設完了期限を2026年12月31日と定めていた。同社は、この延長申請について、「Hermes試験炉施設の設計および建設が『世界初』の性質を持つことに伴う開発の遅れが原因である」と述べた。
Federal Register、World Nuclear News
米国核燃料サイクル
「米国DOE、使用済燃料のリサイクルに向け民間企業との提携を模索」 米国エネルギー省(DOE)の原子力局(NE)および環境管理局(EM)は、使用済燃料のリサイクルに関する米国の能力向上を図るため、2件の申請依頼書(RFA)を発表した。これらのRFAは、米国の原子力産業基盤の強化とエネルギー自立の推進に向けた取り組みを促進するというトランプ大統領の大統領令を支援するものである。NEのRFAは、先進型原子炉の導入を支援し、核物質リサイクル技術における米国のイノベーションを加速させるため、DOEの認可プロセスを活用して核燃料のリサイクル、再処理、および燃料製造の設計、建設、運営を行う詳細な計画について、産業界からの提案を求めている。EMのRFAは、アイダホサイトのアイダホ原子力技術工学センター(INTEC)において、防衛関連の使用済燃料をリサイクルする商業規模の実証を行うための、民間企業からの先見性のある提案を求めている。
米国エネルギー省原子力局(DOE NE)、Nuclear Newswire
ロシア高速炉、核燃料
「ロスアトム、BN-800におけるMA含有燃料を用いた世界初の試験運転プログラムを完了」 ロスアトムはBN-800において、マイナーアクチニド(MA)含有MOX燃料を用いた世界初の商用原子炉での試験運転プログラムを完了した。2024年夏、アメリシウム241(Am-241)とネプツニウム237(Np-237)を含む3体の試験用燃料集合体が、BN-800の炉心に装荷され、その後、3回の燃料照射のための運転サイクルを無事に完了した。使用済燃料プールで冷却された後、照射済み集合体は照射後研究のために搬出される予定である。
ロスアトム、ATOM Media、Nuclear Engineering International
米国高速炉
「テラパワー社、「米国初の商用規模の次世代原子力発電所」の建設を開始」 テラパワー社は、同社のナトリウム冷却高速炉「Natrium」の初号機であるケンメラー発電所1号機の建設が正式に開始されたと発表した。ケンメラー発電所1号機は、米国初の商用規模の先進型原子力発電所となる見込みである。同社は2024年3月に米国原子力規制委員会(NRC)に建設許可申請を提出し、NRCにより受理された後、2024年5月に正式な審査が開始され、NRCは先月、建設許可を発行した。NRCは当初27か月の審査スケジュールを設定していたが、義務付けられた公聴会手続きが簡略化された結果、審査は18か月で完了した。また同社は2024年6月、発電所の非原子力部分(Energy Island)の工事に着手しており、ケンメラー発電所1号機は2030年に完成する見込みだとしている。
テラパワー、World Nuclear News
米国SMR(高速炉)、イノベーション技術
「オクロ社、NVIDIA社、LANLが提携し、原子力駆動型AI工場を支援するため、ロスアラモスにおける核燃料の検証を推進」 オクロ社は、NVIDIA社およびロスアラモス国立研究所(LANL)と、ロスアラモスにおける重要な原子力インフラ、AIを活用した研究、および核燃料の研究開発を推進するための合意に達したと発表した。当初の重点分野は、①物理学および化学に基づくAIモデル(プルトニウム含有燃料の検証および研究開発を支援するための、学習済み推論モデルを含む)、②プルトニウム含有燃料に関する材料科学および製造技術の研究開発、③LANLにおける原子力駆動型AI工場を支援するための、発電、送電網の信頼性、冗長性、および安定化に関する研究、である。オクロ社の共同創業者兼CEOであるJacob DeWitte氏は、「本合意により、米国エネルギー省(DOE)の原子炉パイロットプログラムに選定された当社の『Pluto』炉におけるプルトニウム含有燃料の研究が前進し、『ジェネシス・ミッション』を支える強靭な電力供給の実現に寄与すると確信している。」と述べた。
オクロ
米国核燃料サイクル、原子力政策
「DOEの国防生産法コンソーシアム、米国の核燃料サイクルを拡大するための新たな取り組みを発表」 米国エネルギー省原子力局(DOE NE)は、国内の核燃料サプライチェーンを確保するための野心的な新イニシアチブを開始すると発表した。2025年8月に設立された「国防生産法(DPA)核燃料コンソーシアム」を通じて、連邦政府は国内の原子力産業と協力し、現在の原子炉群だけでなく将来の先進型原子炉にも十分な核燃料を供給し続けられるよう確保する。原子力産業基盤にまたがる90社以上の代表者で構成されるこのイニシアチブは、精錬、転換、濃縮、再転換、製造、リサイクル、再処理を含む、核燃料サプライチェーンのあらゆる側面に取り組む。同コンソーシアムは、「Nuclear Dominance — 3 by 33」キャンペーンの下、2033年までに次の3つの目標を達成することを目指す:①安全かつコスト競争力のある国内燃料サプライチェーンの構築促進、②先進炉の導入を加速し、燃料サイクルの完結、③原子力発電所の建設拡大を支援するため、DPAの枠組みを活用し、人材、資金、イノベーション、協力を拡大・統合する方法を模索。
米国エネルギー省原子力局(DOE NE)
仏国SMR(溶融塩炉)
「Stellaria社とCEA、カダラッシュでのMSR実験炉導入を検討」 フランスの溶融塩炉(MSR)開発企業Stellaria社は、南フランスのカダラッシュ拠点に実験炉「Alvin」を建設するための実現可能性調査について、フランス原子力・代替エネルギー庁(CEA)と意向書(LOI)を締結した。本LOIは、CEAのカダラッシュ拠点における基本原子力施設(INB)「Alpha」――アルファ線を放出する放射性物質の取り扱い、処理、または貯蔵を行う施設――の設立に関するものである。原子力施設「Alpha」には、実験炉「Alvin」だけでなく、Stellaria社の10MWe級プロトタイプ炉「MegAlvin」も含まれる。100kWeの実験炉「Alvin」は、2030年に運転開始が予定されている。
Stellaria、World Nuclear News
米国原子力規制
「米国NRC、マイクロリアクターの新たな規制枠組みを提案」 米国原子力規制委員会(NRC)は、10 CFR Part 57(Part 57)として知られる、マイクロリアクターおよび類似の原子炉設計に向けた新たな認可枠組みを発表した。Part 57は、3月に確定したPart 53規則のように、軽水炉技術から脱却した先進炉設計向けに策定された最新の枠組みでもある。提案された規則には、以下の内容を含む文言が盛り込まれている。①同一の原子炉群の承認を申請すること、②新規の原子炉運転に向けた代替設計基準およびプログラムの適切な利用を認めること、③環境への影響が限定的なプロジェクトの環境審査を効率化すること、④NRCの許可に先立ち、限定的な建設を行うための道筋を提供すること。
米国原子力規制委員会(NRC)、Nuclear Newswire
米国原子力政策
「米国NRIC、「Nuclear Energy Launch Pad」の第1回選定結果を発表」 米国エネルギー省原子力局(DOE NE)と国立原子炉イノベーションセンター(NRIC)は、民間企業による先進的原子力技術の迅速な開発と導入を促進することを目的とした「Nuclear Energy Launch Pad」(以下、「Launch Pad」)の初回選定結果を発表した。Launch Padは、現在申請受付を終了しているDOEの「原子炉パイロットプログラム」および「燃料製造パイロットプログラム」を発展的に引き継ぐ後継的プログラムであり、この2つのパイロットプログラムへの応募企業の中から審査を経て、Deployable Energy社、General Matter社、NuCube Energy社、Radiant Nuclear社の4社がLaunch Padへの参加企業として選定された。NRICは今後数週間以内にLaunch Padの公式公募も開始する予定であり、2026年後半には同取り組みにおける追加選定を発表する見込みである。
アイダホ国立研究所(INL)、NuCube Energy、Deployable Energy、Nuclear Newswire
米国SMR(マイクロリアクター)
「Zap Energy社、核融合企業から先進原子力事業へ事業領域を拡大」 米国に拠点を置くスタートアップ企業Zap Energy社は、核融合専門のスタートアップから統合型原子力エネルギープラットフォームへと進化することを発表した。同社は、核融合技術の研究を継続しつつ、現在10MWeのナトリウム冷却型先進原子炉の開発を進めている。この戦略的転換は、商用核融合の実用化まで長い開発期間を待てないAIデータセンターや産業用途からの急増する電力需要に対応することを目的としている。同社は、東芝と電力中央研究所(CRIEPI)が共同開発した、「4S(Super-Safe, Small and Simple)」原子炉として知られていた設計を活用している。この設計は、液体ナトリウムを冷却材とする高速中性子マイクロリアクターであり、燃料交換なしで数十年にわたり運転できる可能性がある。
Zap Energy、Nuclear Engineering International
カナダSMR
「OPG社、ダーリントンSMRプロジェクトの基礎モジュールのマイルストーンを達成」 Ontario Power Generation(OPG)社とそのプロジェクトパートナーは4月22日、オンタリオ州ダーリントンサイトにおいて、G7諸国で初めて建設される小型モジュール炉(SMR)BWRX-300の原子炉建屋の基礎となる巨大ベースマットモジュールを、掘削済みの原子炉建屋シャフト内、地下35メートルの位置に据え付けることに成功した。ベースマットは、原子炉建屋と格納容器を一体化した構造物の基礎となるもので、一体成型・溶接・組み立て後、世界最大級のクローラークレーンによって吊り上げられ所定の位置へ設置された。OPG社によると、カナダにおいて原子炉建屋の基礎がモジュール式に組み立てられたのは今回が初めてであり、まさに「SMRの『M』(モジュール建築方式)を体現している」という。従来の大型原子力発電所では、原子炉のベースマットとなる最初のコンクリートの打設が建設中の原子力発電所とみなされる時点とされてきた。
Ontario Power Generation、World Nuclear News