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新型炉に関する国際情報

2025年8月

米国新型炉燃料

「DOEが燃料製造ラインパイロットプログラムにおける最初の企業を選定」 米国エネルギー省(DOE)は、2025年7月に発表した「燃料ラインパイロットプログラム(Fuel Line Pilot Program)」に初めて参加する米国企業として、TRISO燃料を製造するスタンダード・ニュークリア社を条件付きで選定した。同社は、施設の建設、運用、解体に関するすべての費用を負担する。本プログラムは2026年7月4日までに少なくとも3つの先進原子炉設計が臨界に達することを目指すDOEの先進炉パイロットプログラムの試験炉向けに、米企業が開発した燃料製造ラインをDOEが認可するもの。原子炉燃料はDOEの高アッセイ低濃縮ウラン(HALEU)を配分するプログラム(HALEU Availability Program)を通じて入手される可能性がある。

米国エネルギー省(DOE)

米国新型炉燃料

「GLE社、米国のLEU能力確立に向け最大9億米ドルの資金提供入札に招待される」 オーストラリアのSilex Systems社は、米国エネルギー省(DOE)の低濃縮ウラン(LEU)能力拡大支援プログラム(LEU RFP)の「Task Order 2(TO2)」において、最大9億ドルの競争的資金の入札対象として、独占ライセンス先であるGlobal Laser Enrichment(GLE)社が招待されたと発表。GLE社は、同社のレーザー濃縮技術「SILEX」を用いて、ケンタッキー州パデューカにLEU生産施設(PLEF:Paducah Laser Enrichment Facility)を計画しており、ロシア産燃料依存からの脱却を図る米国政策と合致。入札締切は2025年8月25日。成功すれば、将来の高アッセイ低濃縮ウラン(HALEU)含む多様な燃料供給源となる可能性がある。

Silex Systems

米国新型炉燃料、SMR(高温ガス炉)

「X-エナジー社、TRISO-X燃料製造施設建設工事の施工業者を選定」 X-エナジー社およびその傘下であるTRISO-X社はテネシー州オークリッジにおいて、全米初となる先進的な原子力燃料製造施設(「TX-1」)の建物建設段階に向けて、Clark Construction Groupを施工業者として選定した。9月に着工予定。TX-1は、X-エナジー社がオークリッジの敷地内に計画している2つの施設のうち最初のものであり、同社独自のTRISO燃料を製造する。この燃料は、X-エナジー社がダウ社と提携してテキサス州湾岸地域に建設する小型高温ガス炉(HTGR)Xe-100に使用される予定。年間5トンUー70万個のぺブル燃料の生産を見込んでおり、2026年5月までに規制の承認を得る予定。

X-エナジー

米国新型炉燃料

「ゼネラル・マター社、DOEのリースの下でケンタッキー州濃縮施設を建設予定」 米エネルギー省(DOE)は2025年8月、パデューカ旧拡散工場跡地の100エーカーを、民間スタートアップ企業ゼネラル・マター(General Matter)社にリースし、国内ウラン濃縮施設を建設する計画を発表した。これは核燃料供給基盤の再構築と新たな原子力ルネサンスの一環。同社は高アッセイ低濃縮ウラン(HALEU)供給確保のため選定された4社の1つで、同施設は2026年に建設開始、2030年代までの操業開始を予定。米国起源の六フッ化ウランを再利用し、税金8億ドル相当の廃棄コスト回避が見込まれる。また、年間約5億ドルの対外依存削減や地域経済活性化、140人の雇用創出が期待されており、パデューカへの10億ドル超の投資呼び水ともなりうる計画。

米エネルギー省(DOE)、ゼネラル・マター(General Matter)

米国新型炉燃料

「NRC、パデューカ・レーザー濃縮施設計画に対するGLE社のライセンス申請を受理」 Silex Systems社は、合弁企業であるグローバル・レーザー・エンリッチメント(GLE)社が計画している米ケンタッキー州西部のパデューカ・レーザー濃縮施設(PLEF)に関するライセンス申請が、米原子力規制委員会(NRC)により正式に受理されたと発表した。これにより、同申請は本格審査に進むことになる。GLE社は、SILEXレーザー濃縮技術の独占ライセンス保有者であり、将来的に先進炉向けの高アッセイ低濃縮ウラン(HALEU)を含む、様々な燃料形態の供給が期待されている。

Silex Systems、グローバル・レーザー・エンリッチメント

インド原子力政策

「インド、原子力拡大に向けた二本柱の戦略を策定」 ジテンドラ・シン(Jitendra Singh)国務大臣は、脱炭素化に向けた原子力エネルギーの拡大に関し、インド国会下院(Lok Sabha)への8月6日の書面回答で、インドの設計による大型および小型原子炉の導入計画を示した。同大臣は7月24日に、上院(Rajya Sabha)にも同様の回答を行っていた。

インド国会上院(Rajya Sabha)、インド国会下院(Lok Sabha)、World Nuclear News

米国原子力政策、SMR

「米国DOE、新型原子炉パイロットプログラムの初期選定プロジェクトを発表」 米国エネルギー省(DOE)は、トランプ大統領の大統領令「エネルギー省における原子炉試験の改革」に基づき、「新型原子炉パイロットプログラム」を正式に開始し、初期選定プロジェクトを発表した。選定された企業は、次の10社である:Aalo Atomics Inc.、Antares Nuclear Inc.、Atomic Alchemy Inc.、Deep Fission Inc.、Last Energy Inc.、Oklo Inc.、Natura Resources LLC、Radiant Industries Inc.、Terrestrial Energy Inc.、およびValar Atomics Inc.

米国エネルギー省(DOE)、World Nuclear News

米国SMR(マイクロリアクター)

「Radiant社、2028年に米軍基地にマイクロリアクターを納入する契約を締結」 Radiant Industries社は8月6日、国防イノベーション・ユニット(Defense Innovation Unit:DIU)および空軍省と、Advanced Nuclear Power for Installations(ANPI)プログラムの下で契約を締結したと発表した。これは、2028年に米軍基地に量産型マイクロリアクターを納入するための初めての契約となる。

Radiant Industries

米国新型炉燃料、SMR(高温ガス炉)

「BWXT社が先進的な核燃料子会社を設立」 BWX Technologies(BWXT)社はTRISO燃料を含む先進的な核燃料の商業化に特化した子会社であるBWXT Advanced Fuels社の設立を発表した。BWXT社は最近、国防総省(DOD)戦略的能力室(SCO)の1.5MWeの可搬式高温ガス冷却炉を開発するプロジェクトPeleプログラム向けのTRISO燃料の設計と製造を完了している。

BWX Technologies、World Nuclear News

米国新型炉燃料

「DOEが原子力産業向けにHALEUの次期供給を実施へ」 米国エネルギー省(DOE)は短期的な燃料需要を満たすため、3つの米国企業に対し高アッセイ低濃縮ウラン(HALEU)を条件付きで配分することを発表した。これは今年4月に5つの企業に対して発表した第1弾に続く第2弾となるものである。今回選定された企業は、DOEの原子炉パイロットプログラムの下、マイクロリアクターを開発しているAntares Nuclear社、TRISO燃料製造ライン確立を目指すStandard Nuclear社、及びテキサス州で建設中の新型溶融塩研究用原子炉(MSRR)で使用するとしているAbilene Christian大学/Natura Resources社の3企業。

米国エネルギー省(DOE)

米国・韓国SMR(高温ガス炉)、新型炉燃料

「米国との協力に参加する韓国企業」 X-エナジー社、Amazon社、韓国水力原子力(KHNP)、斗山Enerbility社はデータセンターや人工知能(AI)の増大する電力需要に対応するため、X-エナジー社の先進小型モジュール炉(SMR)「Xe-100」とTRISO-X燃料の導入を加速することを目的とした戦略的協力協定を締結した。KHNP、斗山およびその他の韓国産業パートナーは、2039年までに米国全土で5GWeを超える新規原子力発電を導入するAmazon社とX-エナジー社の計画を支援することで合意した。

World Nuclear News