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新型炉に関する国際情報

2025年7月

米国SMR(マイクロリアクター)

「米国DOE、マイクロリアクター試験施設における最初の試験実施企業を発表」 米国エネルギー省(DOE)は、アイダホ国立研究所(INL)にある国立原子炉イノベーションセンターのマイクロリアクター実験機実証用(NRIC-DOME)テストベッドでマイクロリアクターの最初の試験を実施する企業として、ウェスチングハウス社とラディアント・ニュークリア社を条件付きで選定した。

米国エネルギー省(DOE)

米国SMR(高速炉)

「米国NRC、ケメラー発電所の建設許可審査を加速」 米国原子力規制委員会(NRC)は、最初のNatriumプラントである、ケメラー原子力発電所1号機の建設許可申請(CPA)の審査期間を現在のスケジュールより6か月短縮し、2025年12月31日までに審査を完了することを目指している。

米国原子力規制委員会(NRC)、テラパワー

米国原子力政策、SMR(マイクロリアクター)

「米国DOE、新しいNEPA規則と手順を発行し、DOMEテストベッドでの試験を加速」 米国エネルギー省(DOE)は6月30日、トランプ大統領による5月23日の大統領令「エネルギー省における原子炉試験に係るプロセスの改革」で定められた期限を守り、国家環境政策法(NEPA)の規則制定と実施手続きに関する情報を更新し、新たな実施手続きとともに既存の規則を取り消す暫定最終規則をウェブサイトで公表した。同日、DOEはアイダホ国立研究所(INL)のDOMEテストベッドでのマイクロリアクター試験に関するNEPA措置の最終決定を発表した。

Nuclear Newswire

米国新型炉燃料

「GLE社、パデューカ・レーザー濃縮施設の認可申請書を提出」 グローバル・レーザー・エンリッチメント(GLE)社は、計画中のパデューカ・レーザー濃縮施設の安全解析報告書(SAR)を米国原子力規制委員会(NRC)に提出した。これは2024年12月に提出された環境報告書に続くもので、これでGLE社のNRC審査に向けた完全な認可申請が完了したことになる。

グローバル・レーザー・エンリッチメント、World Nuclear News

OECD/NEA(経済協力開発機構/原子力機関)高温ガス炉

「高温ガス炉の安全性に関するワークショップ報告書を発表」 経済協力開発機構/原子力機関(OECD/NEA)の多国間設計評価プログラム(MDEP)は、2024年3月に開催された高温ガス炉(HTGR)の安全性に関する国際ブレインストーミング・ワークショップ(WS)の会議録(proceedings)を公表した。このWSには、世界各国から規制当局、技術専門家、産業界の代表者、国際原子力機関(IAEA)、第4世代原子力システム国際フォーラム(GIF)が参加した。

経済協力開発機構/原子力機関(OECD/NEA)

仏国SMR(鉛冷却高速炉)

「ニュークレオ社、MOX燃料製造施設の建設用地取得へ前進」 ニュークレオ社は、フランス東部のオーブ県議会から、MOX(混合酸化物)燃料製造施設を建設する可能性のある土地の売却について、好意的な意見を得た。同社は並行してフランス中部のアンドル=エ=ロワール県のEDF社が所有するシノン原子力発電所に隣接したサイトにおける小型モジュール式鉛冷却高速炉「LFR-AS-30」プロジェクトについての行政手続きを継続しており、2031年までの稼働を目指している。

ニュークレオ、World Nuclear News

カナダSMR(高速炉)

「ARC社、SMR認可に向けVDRフェーズ2を完了」 原子力安全委員会(CNSC)による許認可手続前の予備的設計評価サービス「ベンダー設計審査(VDR)」において3段階で実施されるうちの第2段階(フェーズ2)を無事に完了し、大きな節目を達成したと発表した。報告書の中でCNSCは、認可に対する根本的な障害は確認されなかったと結論づけており、これはARC-100の商業展開に向けた極めて重要な一歩となる。

ARC Clean Technology、World Nuclear News

仏国SMR(高速炉)

「HEXANA社、グループMの投資で新たな戦略的資金調達」 配管、ボイラー製造、機械、エンジニアリング、制御における専門技術で知られるフランスの「グループM」がHEXANA社の株式200万ユーロを取得した。年初、HEXANA社はすでに1500万ユーロの株式とフランス公的投資銀行(Bpifrance)からのフランス2030助成金1000万ユーロを合わせた総額2500万ユーロを確保していた。今回の増資により、プロジェクトの資金調達総額は2,700万ユーロとなった。HEXANA社は、フランス原子力・代替エネルギー庁(CEA)からスピンオフしたスタートアップ企業であり、ナトリウム冷却高速炉(SFR)と蓄熱システムを組み合わせた革新的なエネルギープラットフォームを開発している。

HEXANA

米国核燃料サイクル、新型炉燃料

「SHINE Technologies社とスタンダード・ニュークリア社、核燃料リサイクルと安全保障を推進する戦略的パートナーシップを発表」 原子力エネルギーの持続可能性を高めるため、核廃棄物リサイクルへの取り組みを進めているSHINE Technologies(SHINE)社とTRISO燃料メーカーであるスタンダード・ニュークリア社は、核燃料リサイクルと米国の燃料安全保障を推進するための戦略的パートナーシップを発表した。これに基づきSHINE社は、現在計画中の使用済核燃料リサイクル施設から得られる再処理核物質を、TRISO燃料の製造および放射性同位体電源システム用の同位体供給のためにスタンダード・ニュークリア社へ提供する。具体的には、先進炉燃料用の再処理ウランやプルトニウムに加え、ストロンチウム90、アメリシウム241といった発熱性同位体を小型電源システム向けに供給する可能性がある。

SHINE Technologies、Nuclear Newswire

米国SMR(高速炉)

「テラパワー社、Natriumプロジェクトに関する新たなサプライチェーン契約を締結」 テラパワー社は、ワイオミング州ケメラーで現在建設中のNatriumプロジェクトを支援するサプライヤー3社(AVANTech、Structural Integrity Associates、PAR Systems)との契約締結を発表した。れは同プロジェクトにおける5回目の調達契約となる。

テラパワー

ロシア高速炉

「ロスアトム社、大型高速炉BN-1200Mの建設準備作業を開始」 ロスアトム社は、ベロヤルスク原子力発電所5号機として計画されている大型高速炉BN-1200Mの建設準備作業を開始した。

World Nuclear News

米国SMR(マイクロリアクター、高温ガス炉)

「NANOニュークリア社がイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校でKRONOS MMRの建設計画を進める」 NANOニュークリア・エナジー社は14日、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校(UIUC)で計画されているマイクロリアクターKRONOS MMRの建設・導入活動において、重要なエンジニアリングおよび環境サービスを提供することを発表した。

NANOニュークリア・エナジー

ロシア核燃料

「ロスアトム社、ウラン濃縮施設をアップグレード」 ゼレノゴルスク(クラスノヤルスク)にあるロスアトム社の電気化学工場(EKhZ-ElektroKhimicheskii Zavod)に、第9世代のガス遠心分離機が設置された。これにより、ウラン濃縮工場の主要設備のアップグレードが完了した。

TVEL、Nuclear Engineering International

米国SMR(高速炉)

「オクロ社、アイダホ州初の小型モジュール式ナトリウム冷却高速炉オーロラの主施工業者を選定」 オクロ社はアイダホ州アイダホ国立研究所(INL)に建設する初の商用発電所「Aurora powerhouse(オーロラ)」の主要建設業者としてKiewit Nuclear Solutions社を選定したことを発表した。

オクロ

米国イノベーション技術

「ウェスチングハウス社とGoogle Cloud、AIで米国の原子炉建設を加速し、運用を強化」 ウェスチングハウス社とGoogle Cloudは、人工知能(AI)ツールを活用して、ウェスチングハウス社の先進炉の建設プロセスを効率的かつ再現可能なプロセスへと変革し、既存の原子力発電所の運用をデータ駆動型の分析により強化するため協力することを発表した。両社は協力して、ウェスチングハウス社の強力な原子力AIソリューション「HiVE(tm)」および「bertha(tm)」と、Google Cloudの技術および専門知識を組み合わせ、新規原子力発電所の建設を合理化する。

ウェスチングハウス

米国原子力政策

「トランプ大統領、データセンターとエネルギーへの投資に920億ドルを拠出すると発表」 トランプ大統領は、エネルギーを大量に消費する人工知能(AI)の急速な開発を推進するため、政権が国の電力供給を強化しようとしている中、民間データセンターとエネルギーへの投資に新たに920億米ドルを拠出したと発表した。

The Hill

米国SMR(溶融塩炉)

「カイロス・パワー社、3基目の工学試験ユニットの原子炉容器を設置」 カイロス・パワー社は、テネシー州オークリッジにある同社キャンパスにおいて、3基目となる工学試験ユニット(ETU 3.0)の原子炉容器の設置に成功した。

カイロス・パワー、DOE原子力局、DOE環境管理局、World Nuclear News

米国原子力政策、新型炉燃料

「米国DOE、先進的な国内核燃料供給網の構築と海外依存解消に向けたパイロット・プログラムを発表」 米国エネルギー省(DOE)は、先進原子炉の開発を加速し、核燃料の国内サプライチェーンを強化するための新たなパイロットプログラム(Fuel Line Pilot Program)を発表し、核燃料生産ラインを建設・運営する適格な米国企業の募集を開始した。本取り組みは、濃縮ウラン及び重要物質の海外依存から米国を脱却させると同時に、米国の原子力復興に向けた民間セクター投資の道を開くものである。初回申請の締切は2025年8月15日、その後は随時申請を受け付けるとしている。

米国エネルギー省(DOE)

米国イノベーション技術

「INL、Microsoft社と協力して原子力の許認可取得を合理化」 米国アイダホ国立研究所(INL)とMicrosoft社は、同社のAzureクラウドと人工知能(AI)技術を利用して原子力の許認可申請プロセスを合理化するための協業を発表した。

米国アイダホ国立研究所(INL)

ロシア・ウズベキスタン原子力政策、高速炉、研究炉

「ロシアとウズベキスタン、国際科学研究分野における協力協定に調印」 ウズベキスタン共和国科学アカデミー核物理研究所(INP AS RUz)は、ロスアトムと国際的な科学研究分野における協力協定に調印した。これにより同研究所は建設中の多目的高速中性子研究炉(MBIR)の国際研究コンソーシアムのメンバーとなった。

ロスアトム

米国SMR(マイクロリアクター)

「米国初のマイクロリアクターSOLOの建設地が決定」 マイクロモジュールリアクター開発企業Terra Innovatum社は、イリノイ州のRock City Admiral Parkway Development社と覚書(MOU)を締結し、自社のマイクロリアクターSOLOの初の導入場所を同地に設けることとなった。

World Nuclear News

米国SMR(高速炉)

「オクロ社、NRCの準備評価完了により許認可プロセスが前進」 オクロ社は、アイダホ国立研究所(INL)に設置予定の同社初の小型モジュール型高速炉Aurora powerhouse(オーロラ)に関する建設・運転一括認可申請(COL)の第1フェーズに対する、米国原子力規制委員会(NRC)の事前申請準備評価を無事に完了したと発表した。

オクロ

仏国イノベーション技術

「フラマトム社、積層造形専用センターを設立へ」 フラマトム社は、フランス南東部ロマン=シュル=イゼール(Romans-sur-Isère)の拠点に新たなadditive manufacturing(積層造形)センターを設立し、産業の卓越性への取り組みをさらに前進させる。この産業施設は欧州で唯一のものであり、金属の3Dプリンティングを用いて、原子力および防衛分野向けの機械部品を製造するとしている。

フラマトム

米国イノベーション技術

「ORNL、3Dプリントされた鋼製カプセルの照射試験に成功」 米国オークリッジ国立研究所(ORNL)は3Dプリント技術で製造した316Hステンレス鋼カプセルを高フラックス同位体炉(HFIR)で試験し、安全性と耐久性を実証した。

米国オークリッジ国立研究所(ORNL)

米国新型炉規制、核燃料

「米国NRC、リスク情報を活用した検査手法の変更を試行」 米国原子力規制委員会(NRC)はイリノイ州メトロポリスにあるハネウェル社のメトロポリス・ワークス(ウラン転換工場)において、リスク情報に基づく検査効率化を試行し、安全を維持しつつ最大40%のリソース削減を目指す取り組みを開始した。

米国原子力規制委員会(NRC)

米国SMR(高温ガス炉)、新型炉燃料

「BWXT 社が TRISO 燃料製造のための重要設備を完成」 BWX Technologies(BWXT)社が三重等方性(TRISO)燃料製造のための化学蒸着浸透炉の設置と試験を完了した。これにより窒化ウラン(UN)TRISOを積層造形された燃料形状に装填できるようになり、従来の燃料コンパクトよりも単位体積当たりのウラン質量を増やすことができる。

BWX Technologies

米国SMR(高速炉)

「オクロ社とVertiv社、米データセンター向け原子力による電力供給と冷却ソリューションの推進で協業」 オクロ社とVertiv社は、米国のハイパースケールおよびコロケーションデータセンター向けに、オクロ社の先進的な原子力発電を活用した電力供給と、Vertiv社の冷却・電力管理技術を組み合わせた共同ソリューションの開発で協力していくことを発表した。小型モジュール型高速炉Aurora powerhouse(オーロラ)でのパイロット実証を計画している。

オクロ

OECD/NEA(経済協力開発機構/原子力機関)SMR

「NEA、SMR導入の進捗を詳細分析(SMRダッシュボード第3版)」 経済協力開発機構/原子力機関(OECD/NEA)はSMR技術開発状況を追跡するデジタル対話型プラットフォームとしてSMRダッシュボード第3版を公開した。同SMRデジタルダッシュボードは、許認可、立地、資金調達、サプライチェーン準備、関与、燃料利用可能性の各分野における小型モジュール炉(SMR)技術の進捗状況を評価している。

経済協力開発機構/原子力機関(OECD/NEA)

米国イノベーション技術

「ORNLとAtomic Canyon社がAIを活用して原子力の許認可取得を加速」 オークリッジ国立研究所(ORNL)と人工知能(AI)企業Atomic Canyon社は、許認可申請審査にAIを活用して、許認可取得プロセスを効率化するための覚書(MOU)を締結した。

オークリッジ国立研究所(ORNL)、Nuclear Engineering International

米国イノベーション技術

「ORNL、原子力建設を刷新する3Dプリンティング技術を実用化」 オークリッジ国立研究所(ORNL)はカイロス・パワー社と連携し、3Dプリント型枠を用いて複雑で高精度な原子炉用コンクリート構造の施工を短期間・低コストで実現した。従来型枠より迅速かつ柔軟に成型可能で、将来の原子力施設建設を効率化する技術として期待されている。

ORNL、原子力建設を刷新する3Dプリンティング技術を実用化

米国SMR(高速炉)

「オクロ社とリバティ・エナジー社が次世代統合型電源ソリューションを発表」 オクロ社とリバティ・エナジー社は、データセンターや工業向けに天然ガス発電で即時・無停電の電力を供給し、将来は小型モジュール型高速炉Aurora powerhouse(オーロラ)によるゼロカーボン電力へ移行する統合型電力ソリューション提供の戦略的アライアンスを発表した。

オクロ

中国高速炉

「CNNCがCFR1000の予備設計を完了」 中国核工業集団公司(CNNC)は福建省福州市で開催された先進的原子力エネルギー開発に関するシンポジウムにおいて、中国初の1,000MW級・第四世代商用高速原型炉「CFR1000」の予備設計が完了し、正式に承認申請できる段階に達したと発表した。今後、設計の詳細審査・行政承認・建設計画などが進められる予定。

中国核工業集団公司(CNNC)、CGTN

米国イノベーション技術

「INLとAWSがAI活用で原子力技術開発を加速」 米国エネルギー省(DOE)傘下のアイダホ国立研究所(INL)は、Amazon Web Services(AWS)のクラウド基盤と人工知能(AI)技術を活用し、原子力技術研究を加速するための協力を発表。Amazon BedrockやSageMaker、専用AIチップ(Inferentia, Trainium)などを使い、小型モジュール炉(SMR)のデジタルツイン構築や設計・運用プロセスの高度化、自律運転技術の開発を推進する。

アイダホ国立研究所(INL)

インドSMR

「インドはSMRの設計と建設を進めていると発表」 インドのジテンドラ・シン(Jitendra Singh)原子力担当国務大臣は、ラジャヤ・サバ(上院)で国内の小型モジュール炉(SMR)開発の現状と産業脱炭素・クリーンエネルギーでの役割を問われ、200MWeのBSMR(Bharat Small Modular Reactor)と55MWeのSMR、5MWthの高温ガス炉(HTGR、水素製造用)を国内設計・建設予定であり、水素製造用の熱化学プロセスもバーバ原子力研究センター(BARC)で実証済みであると書面回答した。

インド原子力省(DAE)

米国SMR(高温ガス炉、マイクロリアクター)

「BWXT社、DOD向けマイクロリアクターの炉心製造を開始」 BWX Technologies(BWXT)社はバージニア州リンチバーグのBWXTイノベーションキャンパスにおいて、国防総省(DOD)戦略的能力室(SCO)向けの1.5MW級移動式マイクロリアクター「Pele」の炉心の製造を開始した。この原子炉は2028年に発電を開始する予定である。

BWX Technologies、World Nuclear News

米国新型炉燃料

「米国DOE、サバンナリバー・サイトで高濃縮ウランの希釈によるHALEU生産へ」 2003年から2011年にかけて、高濃縮ウラン(HEU)を希釈(ダウンブレンド)し300トンを超える低濃縮ウラン(LEU)を生産、燃料として加工していた、米国エネルギー省(DOE)のサバンナリバー・サイト(SRS)は現在停止状態にあるが、今後、高アッセイ低濃縮ウラン(HALEU)生産のために再び希釈作業を始める可能性がある。

Nuclear Newswire

ロシア再処理

「使用済核燃料を再処理する実験実証センターの第2複合施設を開設」 クラスノヤルスク地方のジェレズノゴルスクにある鉱業・化学コンビナート(MCC)で使用済核燃料(SNF)再処理のための実験実証センター(EC)の第2複合施設が稼働した。第1複合施設は実験的であったが、第2複合施設は産業用のモジュールである。将来の大規模な再処理プラントの設計に役立つデータ取得とテスト機器の検証を目的としている。設計能力に達すると年間約200トンのSNFを処理できるようになる。

ロスアトム、World Nuclear News

米国新型炉燃料

「ゼネラル・マター社、ウラン濃縮施設建設を計画」 ゼネラル・マター社(カリフォルニア州に拠点を置く、ピーター・ティール(Peter Thiel)氏が共同設立者の企業)は、ケンタッキー州パデューカにて、米国初の民間主導によるウラン濃縮施設を建設する計画を発表。冷戦期の連邦政府施設跡地を活用し、商用レーザー同位体分離法による濃縮施設として先進炉向けのHALEU(高アッセイ低濃縮ウラン)の生産を目指す。原子燃料サプライチェーンの再構築と自国のエネルギー確保に向けた動きとして注目されている。

WKMS

米国SMR(マイクロリアクター)

「INLのMARVELマイクロリアクタープロジェクトが冷却システムの試験を完了」 アイダホ国立研究所(INL)の「マイクロリアクター応用研究検証評価(The Microreactor Applications Research Validation and Evaluation:MARVEL)」プロジェクト」において、マイクロリアクターの冷却システム性能を、非原子力型試験施設「PCAT(Primary Coolant Apparatus Test)」で3カ月にわたり検証し、成功裏に終了した。本試験では冷却材である液体金属の自然循環が安定して機能することが確認されるとともに、熱流体解析ソフトの予測精度も高く、設計の信頼性が裏付けられた。今後はINLの過渡事象試験炉施設(Transient Reactor Test Facility)において、マイクロリアクターの製造・組立・起動に向けた準備が進められる。

アイダホ国立研究所(INL)

ロシアイノベーション技術

「ロスアトム、3Dプリンティング用の材料特性の統合データベースを開発」 ロスアトムは選択的レーザー溶融(SLM)技術により得られた、ロシア製材料の特性を網羅した統合データベースの構築を完了した。これにより、特に航空宇宙、エネルギー、原子力、エンジン製造など複雑な金属部品開発の材料選定にかかる時間を3〜5倍短縮でききるとともに、標準化されたデータと試験法によって実験の削減と品質の安定化、コスト削減、設計自由度の向上することなどが期待される。

ATOM Media

米国SMR(マイクロリアクター、高温ガス炉)

「NANOニュークリア・エナジー社、マイクロリアクター開発拠点とするエリアをイリノイ州に取得」 NANOニュークリア・エナジー社は、イリノイ州オークブルックに、KRONOS MMR(TRISO燃料、ブロック型高温ガス炉)マイクロリアクター・エネルギー・システムの開発を支援するための拠点として、デモンストレーションおよびオフィスとして機能する約2,200平米のエリアを取得した。本プロジェクトは、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校(UIUC)のキャンパス内で、同大学と共同で進められている。

NANOニュークリア・エナジー

英国SMR(鉛冷却高速炉)

「ニュークレオ社、英国での事業規模を縮小へ」 鉛冷却高速炉(LFR)を開発しているニュークレオ社は使用済核燃料の再利用を支持し、先進型小型原子炉(AMR)技術に対して具体的な支援を行っている地域に資源を集中するとし、英国におけるLFRの開発プログラムを一時停止し、英国での活動を大幅に縮小する。同社のLFR-AS-200原子炉設計は、英国の事前認可プロセスである包括的設計審査(GDA)に参加することが今年6月に認められていた。

ニュークレオ、World Nuclear News

米国SMR(高温ガス炉)

「X-エナジー社、メリーランド州に試験・訓練施設およびオフィスを新設へ」 X-エナジー社は、小型モジュール炉(SMR)「Xe-100」の試験・訓練施設をメリーランド州フレデリックに新設するため、9万平方フィート(約8,361平米)の敷地を取得した。この施設では、ヘリウム環境下での機器試験や原子炉部品のプロトタイプ評価、運転員の訓練などが行われる。同州から最大615万ドルの支援を受け、モンゴメリー郡の本社機能も拡充・移転する。初期試験は2026年初頭に開始予定で、州知事も同社のクリーンエネルギー分野への貢献を評価している。

X-エナジー

インド高速増殖炉

「インドPFBR、FOAKの遅延に直面」 インドのカルパッカムに建設中のプロトタイプ高速増殖原型炉PFBR(500MWe)は、FOAK(first-of-a-kind)(初号機)での技術的課題により運転開始が遅延している、と原子力大臣ジテンドラ・シン氏がインド議会上院(Rajya Sabha)で報告した。現在、段階的な対応が進められており、臨界達成は2025~26年、商業運転は2026年後半の見通し。当初より建設は20年以上遅れ、コストも約2倍に膨らんでいる。

インド議会上院(Rajya Sabha)、World Nuclear News

ロシア高速炉

「BREST-OD-300原子炉向け主要機器が製造完了」 ロシアで建設中の鉛冷却高速炉(LFR)BREST-OD-300向けの主要原子炉機器(リアクターヘッド)が完成した。製造はロスアトム傘下のAEM-Technologiesが担当し、ヴォルゴドンスクにあるAtommash工場で行われた。BREST-OD-300は、MOX燃料を用いた先進的なクローズド燃料サイクルを実証する「Proryv(ブレークスルー)プロジェクト」の中核であり、鉛を冷却材とする300MWeの実証炉で2026年の運転開始を目指し、現在建設が進んでいる。

ロスアトム、ATOM Media、World Nuclear News