新型炉に関する国際情報

1日英国SMR

「ウェスチングハウス社、英国のSMRコンペから撤退」 米原子力大手ウェスチングハウス社が、英国グレート・ブリティッシュ・ニュークリア（GBN）が主催する小型モジュール炉（SMR）設計コンペティションから撤退した。この時点で、ロールス・ロイス社を含む3社が候補に残った。

The Telegraph、Nuclear Engineering International

1日カナダ・英国医療用RI

「マクマスター大学とアストラル・システムズ社がAc-225とPb-212の医療用アイソトープ生産で提携」 カナダ・マクマスター大学と英国のアストラル・システムズ（Astral Systems）社は、新しいがん治療に欠かせない放射性同位元素のアクチニウム225（Ac-225）と鉛212（Pb-212）の製造提携を発表した。

マクマスター大学

1日スウェーデンイノベーション技術

「3Dプリント部品が原子力の未来を支える」 スウェーデンのヴァッテンフォール社は原子炉の運転寿命を60年から80年に延長するため、3Dプリンティング技術を活用して入手困難な高品質なスペア部品を自社生産し、原子炉の稼働率向上とコスト削減を図っている。

Vattenfall

7日米国医療用RI

「がん治療用アイソトープの供給を促進するオークリッジ・プロジェクト」 オークリッジ環境管理局（OEM）の請負業者であるIsotek社は、極めて希少な同位体であるトリウム229（Th-229）を15グラム以上抽出し、臨床がん試験を支援する重要なマイルストーンを達成した。Th-229は、新たながん治療法の主要元素であるアクチニウム225（Ac-225）抽出のため用いられる。

DOE環境管理局（OEM）、Nuclear Engineering International

7日米国原子力予算

「米政権の予算要求では原子力予算が削減」 米国大統領の2026年度予算要求では、エネルギー省（DOE）の連邦予算から約47億米ドルが削減され、その中には原子力局（NE）への4億800万米ドルの削減も含まれており、「原子力に関する非本質的研究」に対する削減とされている。

米ホワイトハウス、DOE、World Nuclear News、Nuclear Newswire、Reuters

7日米国SMR

「TVA、クリンチ・リバーSMRの建設許可を申請」 米国原子力規制委員会（NRC）は、テネシー峡谷開発公社（TVA）による、GEベルノバ日立ニュークリア・エナジー（GVH）社製小型モジュール炉（SMR）であるBWRX-300の建設許可申請の一部を受理した。

米国原子力規制委員会（NRC）、Nuclear Newswire

8日米国SMR（マイクロリアクター）

「UECとRadiant Industries社、マイクロリアクターの展開を支援するための米国ウラン供給契約を発表」 Uranium Energy Corp（UEC）とRadiant Industries社は、原子力エネルギー開発に関する覚書（MOU）を締結し、UECがRadiant社に米国産ウラン精鉱を相互に合意した条件で供給するという最初の取引を完了した。

Uranium Energy Corp（UEC）

9日カナダSMR

「OPG社、オンタリオ州からSMR建設開始の承認を取得」 オンタリオ・パワー・ジェネレーション（OPG）社はオンタリオ州から、ダーリントン新原子力プロジェクトサイトで計画されている4基の小型モジュール炉（SMR）のうち、最初の1基の建設を開始することの承認を得た。

World Nuclear News、NUCNET、GEベルノバ

9日カナダ・韓国SMR

「ARC社とKHNP、第4世代SMRの展開に向けて協力関係を深める」 カナダを拠点とするARC Clean Technology（ARC）社は、韓国で韓国水力・原子力（KHNP）と会談し、ARC社の小型モジュール炉（SMR）ARC-100の導入と商業化に関する協力の機会について協議を進めた。

ARC Clean Technology

9日仏国・イタリアSMR（鉛冷却高速炉）

「ニュークレオ社、Pininfarina社、Fincantieri社が国際建築展で新しい原子力発電の外観を発表」 ニュークレオ社、Pininfarina社、Fincantieri社は、ヴェネツィア・ビエンナーレ第19回国際建築展において、ニュークレオ社が設計した液体鉛冷却型原子炉「TL-40」のフルスケールモデルとして、次世代の持続可能な原子力発電の姿を初めて公開した。

ニュークレオ

12日米国SMR（高速炉）

「米NRC、Natriumプラントのエネルギー・アイランドの限定的な建設を許可」 米国原子力規制委員会（NRC）は、プロジェクト全体の建設許可申請の審査を続ける間、ナトリウム冷却高速炉であるNatriumプラントについて「エネルギー・アイランド」の限定的な建設を許可した。

テラパワー、米国原子力規制委員会（NRC）

13日ロシア・ベトナム高速炉

「ロスアトム社とベトナム、2030年までの原子力技術開発に関する省庁間ロードマップに署名」 ロスアトム社とベトナムは、2030年までの原子力技術開発に関する省庁間ロードマップに署名した。原子力科学技術センターの建設、ダラットの研究炉への燃料供給、「MBIR炉をベースとした国際研究センター」コンソーシアムへの参加、原子力産業のための人材育成が含まれている。

ロスアトム、ATOM Media、MBIR、Atomic Energy 2.0、World Nuclear News、Reuters

13日米国原子力政策

「トランプ大統領の国内原子力政策は規制緩和を優先」 ホワイトハウスは、原子力エネルギー推進のため、原子力規制委員会（NRC）の独立性を低下させ、放射線安全規則を緩和する大統領令を準備している。この取り組みは、NRCの主要な決定を情報・規制問題局（Office of Information and Regulatory Affairs）に委ね、NRCの専門家の決定を無効にする権限をホワイトハウスに与えることになる。

Energy Intelligence、The Washington Post

14日英国新型炉燃料

「Costain社、ウレンコ社HALEU施設の設計契約を獲得」 インフラ企業Costain社は、ウレンコ社の英国初の高アッセイ低濃縮ウラン（HALEU）燃料施設のフロント・エンド・エンジニアリング設計（FEED：front-end engineering design）（基本設計）契約を獲得した。

Costain、World Nuclear News

16日米国SMR（高温ガス炉）

「NRC、Dow社のX-エナジー社製SMR建設許可申請を受理」 米国原子力規制委員会（NRC）は、Dow社がテキサス州シードリフトにX-エナジー社の小型モジュール炉（SMR）Xe-100を建設する建設許可申請を受理した。

米国原子力規制委員会（NRC）、DOE NE局、Nuclear Newswire、Nuclear Engineering International、EnergyTech

19日米国核燃料サイクル

「Deep Isolation社、TRISO使用済燃料の処分用キャニスターを検証」 放射性廃棄物処理技術企業のDeep Isolation社は、TRISO使用済核燃料（SNF）を管理するユニバーサル・キャニスター・システム（UCS：Universal Canister System）の実現可能性と潜在的な商業的即応性を実証するために政府が資金提供したプロジェクトPUCK（Performance Validation of the Universal Canister System for Kairos Power）の完了を発表した。

Deep Isolation、Nuclear Newswire

19日米国イノベーション技術

「Zeno Power社、次世代原子力電池の開発に向け5,000万ドルの資金を調達」 ストロンチウム90（Sr-90）を利用した原子力電池の先駆的開発企業であるZeno Power社は、海上・宇宙用原子力電池の開発を促進するため、5,000万ドルの資金調達を完了したと発表した。

Zeno Power、GeekWire

19日米国SMR

「NuScale社、7月に77MWeの設計認可を取得し、12月までに最初のSMRを受注予定」 NuScale Power社は、7月に米国原子力規制委員会（NRC）から77MWeの小型モジュール炉（SMR）の認可を受け、年内に最初のSMRの受注を見込んでいる。

Utility Dive

20日米国原子力政策

「オクロ社はトランプ大統領に原子力発電の認可を急ぐよう求める」 オクロ社は米国原子力規制委員会（NRC）と「申請前準備評価（pre-application readiness assessment）」を行っており、今年後半に原子炉許認可申請を提出することを目指している。

Utility Dive

20日米国新型炉燃料

「ウレンコUSA社、米国の新しい濃縮設備の第一段階を稼動させる」 ウレンコUSA社は、ニューメキシコ州の濃縮施設の拡張の次の段階として、最新のガス遠心分離機カスケードで濃縮ウランの生産を開始した。

ウレンコ

21日ロシアSMR

「ロスアトムの機械製造部門が原子力砕氷船用の初のRITM-400原子炉ユニットを製造」 ロスアトム社の機械製造部門であるZiO-Podolsk社は、原子力砕氷船「ロシヤ（Rossiya）」用の最初のRITM-400原子炉ユニットの製造を完了した。

ロスアトム、ATOM Media、Atomic Energy 2.0

21日米国SMR

「TVA、米国初のBWRX-300建設許可申請をNRCに提出」 テネシー峡谷開発公社（TVA）は、クリンチ・リバーにGEベルノバ日立ニュークリア・エナジー（GVH）社の小型モジュール炉（SMR）BWRX-300を建設するための許可申請を米国原子力規制委員会（NRC）に提出した。

テネシー峡谷開発公社（TVA）、World Nuclear News、NUCNET

21日カナダ・米国SMR

「ARC社とNucleon社、アルバータ州とテキサス州へのSMR導入に向けて協力」 カナダを拠点とするARC Clean Technology（ARC）社と新興企業のNucleon Energy社は、Nucleon社がカナダ・アルバータ州とテキサス州で開発中の熱電併給発電施設に、ARC社の先進的な小型モジュール炉（SMR）であるARC-100を導入する可能性を探る覚書（MOU）に署名した。

Nuclear Engineering International

21日南アフリカSMR

「南アフリカはPBMR小型モジュール炉プロジェクトを再開」 南アフリカは、1994年から2009年まで開発されていた高温ガス炉PBMR（Pebble Bed Modular Reactor）を保守・維持管理状態から再稼働させる方針であることを、電力・エネルギー大臣のクゴシエンツショ・ラモクゴパ（Kgosienstsho Ramokgopa）博士が明らかにした。

Creamer Media

21日米国新型炉燃料

「ASPアイソトープス社、テラパワー社とHALEU生産施設建設のための融資契約およびHALEU供給契約を含む最終契約を締結」 ASPアイソトープス社は、同社とその子会社の一部が、テラパワー社と、高アッセイ低濃縮ウラン（HALEU）を生産可能な新しいウラン濃縮施設の建設に対する融資支援、および顧客としてのテラパワー社への将来のHALEU供給に関する複数の最終契約を締結したことを発表した。

ASPアイソトープス

26日米国原子力政策

「トランプ大統領、原子力産業を抜本改革する大統領令を発表」 米トランプ政権は、今後数十年の間に予測されるエネルギー需要の大幅な伸びを前に、国内の原子力発電の普及を促進することを目的とした4つの大統領令を発表した。これらは、アメリカのエネルギー安全保障を強化し、特にAIや防衛分野での信頼できる電源への需要の高まりをサポートするためのものである。

DOE、World Nuclear News、Nuclear Newswire、NUCNET、CNBC、読売新聞

26日米国新型炉規制

「安全性と生産性のバランス：RIPBの設計」 米国原子力学会（ANS）のリスク情報・性能に基づく原則・政策委員会（RP3C：Risk-informed, Performance-based Principles and Policy Committee）は、毎月開催している実践コミュニティ（CoP：Community of Practice）シリーズの別のプレゼンテーションを開催した。

Nuclear Newswire

28日米国・韓国SMR（高速炉）

「オクロ社とKHNP、先進原子力プロジェクトで協力」 オクロ社と韓国水力・原子力（KHNP）は、オクロ社の小型モジュール炉（SMR）Auroraの開発と世界展開に関する協力計画覚書（MOU）を締結した。

オクロ

29日米国SMR（マイクロリアクター）

「トランプ政権、マイクロリアクター・テストベッド建設を最優先に」 アイダホ国立研究所（INL）は、マイクロリアクターのテストベッド建設を促進するため、連邦政府から優先格付けの認可（priority rating authorization）を受けた。

DOE NE

29日米国イノベーション技術

「Atomic Canyon社、原子力エネルギーにAIを活用したイノベーションをもたらすため、Energy Impact Partners主導で700万ドルを調達」 原子力発電業界向けに人工知能（AI）を活用した検索・生成AIツールを開発するAtomic Canyon社は、Energy Impact Partners主導の資金調達ラウンドにて、700万ドルを調達したと発表した。

Atomic Canyon

30日カナダSMR

「OPG社とCandu Energy社、ダーリントンNPPプロジェクトのSMRに関する実行契約を締結」 オンタリオ・パワー・ジェネレーション（OPG）社は、ダーリントン原子力発電所（NPP）プロジェクトにおける計画中の4基の小型モジュール炉（SMR）のうち最初の1基に関して、AtkinsRéalis社の子会社Candu Energy社と4億5,000万カナダドル（3億2,500万米ドル）の実行契約を締結した。BWRX-300の導入を計画している。

World Nuclear News

30日米国SMR

「NRC、NuScale社のSMRであるUS460の標準設計を承認」 米国原子力規制委員会（NRC）は、NuScale Power社の77MWeの小型モジュール炉（SMR）US460の標準設計を承認した。

米国原子力規制委員会（NRC）