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FAQ/資料集

FAQ

放射性廃棄物の「毒性」「潜在的有害度」の低減は、高レベルの放射性廃棄物の放射性廃棄物の地層処分システムの安全にどのような影響があるのですか?

・高レベルの放射性廃棄物の地層処分システムは、廃棄物と人間環境との間に多重のバリアを設けることで、廃棄物が人間環境に及ぼす「影響」を可能な限り低減するよう設計されます。

  ・安全評価では、この「影響」の指標として被ばく線量が用いられています。

  ・「毒性」「潜在的有害度」とは放射性廃棄物そのものの放射能を意味し、これを低減する事で被ばく線量の低減や被ばくのリスクが継続する期間の短縮を図る事ができます。

現在日本では、高レベルの放射性廃棄物の地層処分システムとして、①使用済燃料からウラン、プルトニウムを回収した後に発生する廃液を、溶かしたガラスの材料と混ぜて固め(「ガラス固化体」といいます)、その後、②適切な冷却期間を経て、オーバーパックと称される厚い金属容器や緩衝材となる粘土材料で包み(ガラス固化体を含め、これらを「人工バリア」といいます)、③地表から300メートルより深い地層中に埋設する(「天然バリア」といいます)システムが考えられています。

放射線核種には、比較的短い期間で放射線量が半分になる「短寿命核種」と長期間高い放射線量を保つ「長寿命核種」があります。上述の人工バリア・天然バリアはそれぞれ、これら核種の人間環境への影響を充分低く抑えるための役割(①短寿命核種をオーバーパック内で十分に減らす、②その後超長期的に地下水に溶け出す長寿命核種を、緩衝材や地層で吸着させる等により人間環境への到達を遅らせる)を持っており、当機構では、その影響を十分低く抑えるための研究開発をしています。

他方、「毒性」「潜在的有害度」とは、放射性廃棄物そのものが持つ放射能を、人に対する有害度の観点から定量的に比較するための尺度で、「仮に、その放射能をそのまま体内に摂取したと仮定した場合の放射線量」で表されます。つまり、「毒性」「潜在的有害度」とは、地層処分の安全評価で考慮されるガラス固化体等の人工バリア、天然バリアの役割は考慮せず、廃棄する放射性廃棄物そのものが持つ性質だけを表しています。

処分する放射性廃棄物の中に含まれる長寿命核種や地層に吸着しにくい核種などをあらかじめ減らすことで「毒性」「潜在的有害度」を低減する事ができれば、被ばく線量の更なる低減や被ばくのリスクが継続する期間の短縮を図る事ができ、当組織では、そのための研究開発をしています。

出典:原子力発電整備機構

http://www.numo.or.jp/

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