個別の反応系機器健全性確証試験を発展させるプログラムとして、ISプロセスを構成する化学反応を統合した、水素製造規模100リットル毎時の工業材料 (金属、セラミックス) 製の連続水素製造装置の製作を完了しました。本装置を用い、強腐食環境下での信頼性確証、連続水素製造の検証を進めています。
本装置は、反応工程の機器、これらを内部に収容するパネルハウス、付帯設備である排気処理設備 (パネルハウス内雰囲気の換気および吸着剤による二酸化硫黄やヨウ化水素ガスの除害処理)、排水処理設備 (硫酸やヨウ化水素酸を含む排液をアルカリ溶液で中和処理)、無停電電源設備から成っています。
本装置の機器は実用工業材料を用いて製作しました。運転操作温度、プロセス流体の種類と相状態を勘案し、これら多様なプロセス環境に耐え得る多様な耐食材料 (ガラスライニング材、フッ素樹脂ライニング材、不浸透黒鉛、セラミックスおよびニッケル基合金など) を選定しました。
機器の加熱はすべて電気ヒーターで行うか恒温循環装置で熱媒を介して行い、冷却は空冷式恒温循環装置を用い熱媒を介して行うか、ブロアによる空冷によって行います。