■解 説■
■放射能と放射線■
放射能と放射線は違います。放射線を出すものを放射性物質といいます。放射性物質は放射線を出しながら壊れていきます。この放射線を出す能力を放射能といいます。放射能の強さは、時間とともに弱くなっていき、放射能の強さが半分になるまでの時間を半減期といいます。放射性物質を線香花火に例えると...放射能:線香花火が火花を出す能力放射線:線香花火の火花半減期:火花の量が半分になるまでの時間放射能の強さ:火花の強さ(ベクレル)人体への影響:火花が当たったときの熱さ(線量:シーベルト)
■放射線の種類■
放射線には、アルファ(α)線、ベータ(β)線、ガンマ(γ)線、中性子線などの種類があります。レントゲン写真としておなじみのX線も放射線の一種です。放射線には種類によって、物を通り抜ける力の強いものと弱いものがあります。
■日常生活における放射線の比較■
■放射能の単位■
放射能の単位にはベクレル(Bq)を用います。
1Bqは1秒間に1個の放射性壊変をする放射性物質の量を表します。
なお、ベクレル(Bq)が単独で使われることは少なく、単位体積当たり又は単位重量当たりの放射能の強さを表すBq/リットル、Bq/kgなどがよく使われます
■放射線の単位■
放射線の単位には、グレイ、シーベルトを用います。
吸収線量:グレイ(Gy)
物質がどれだけ放射線のエネルギーを吸収したかを表す量です。1Gyは物質1kg当り、1ジュールのエネルギー吸収を与える量です。単位としてはグレイ単独よりその100万分の1を意味するマイクログレイ(μGy)、10億分の1を意味するナノグレイ(nGy)が通常よく使われます。
線量:シーベルト(Sv)
放射線が人体に及ぼす影響を含めた線量です。
放射線が生物に及ぼす効果は、放射線の種類やエネルギーによって異なります。単位としては、シーベルト単独よりその1000分の1を意味するミリシーベルト(mSv)、100万分の1を意味するマイクロシーベルト(μSv)が通常よく使われます。
■単位の接頭語■
単位の接頭語には次のものがあります。