妨害破壊行為に対する物理的防護に関するトレーニングコース
- タイトル
- 妨害破壊行為に対する物理的防護に関するトレーニングコース
- 開催期間
- 2013年12月9日 ~ 13日
- 開催場所
- 核不拡散・核セキュリティ総合支援センター(ISCN)(東海村)
- 共催機関
- 国際原子力機関(IAEA)
- 参加者数
- 19名
- 概要
2013年12月9日-12月13日の期間、「妨害破壊行為に対する物理的防護に関するトレーニングコース」を国際原子力機関(IAEA)との共催で実施した。
目的は、各国が自国の原子力施設及び核物質に対する妨害破壊行為からの防護システムを強化・維持できるよう、核物質防護システムの脆弱性評価や、枢要区域の特定等に係る知識を習得する事である。具体的な講義内容は、物理的防護の概要や重要性といった基礎から、妨害破壊行為による被害を抑制・軽減させるための設計プロセスまで学んだ。今回は、アジア7か国から規制当局等政府機関、電力事業者、研究機関等19名が参加した。
本トレーニングは、①IAEAおよび核不拡散・核セキュリティ総合支援センター(ISCN)の講師による講義、②3グループに分かれての演習、③ISCNが所有する2施設での講義・演習の3構成で行われた。参加者は、学んだ内容に対応したグループ演習を講義終了毎に行い、妨害破壊行為に関する知識習得に努めた。講義内容の理解促進につながると好評を得た。
また、講義内容の理解促進のために、バーチャルリアリティ(VR)システムの見学及び核物質防護実習フィールドを使った講義も行った。1つ目の施設であるVRは、3Dの画像を用いて仮想の原子力発電所を構築したもので、施設・設備を視覚的に表現する事が出来る事から、講義内容の理解促進に貢献している。2つ目の施設である核物質防護実習フィールドは、センサーやフェンス、カメラ、警報評価システム等の実機を配備している。妨害破壊行為を効果的に防ぐためには、物理的防護機器の性能・脆弱性を正しく学び、評価・改善を適切に行う必要がある。そのために、本施設では実機を用いて機器の基本機能や設計上の考慮事項等について説明を行った。その結果、多くの参加者から、現実に則した知識習得が出来る点について高い評価を得る事が出来た。