廃止措置作業の状況

はじめに

ふげんは2008年2月に廃止措置段階に移行した後、タービン建屋内での解体撤去を中心に作業を進め、これまでにタービン建屋の主要機器の解体撤去作業を進めるとともに、重水(減速材)の搬出や重水系・ヘリウム系のトリチウム除去などの作業を計画的に進めてきました。
2018年度からは廃止措置計画の第2ステージである「原子炉周辺設備解体撤去期間」に移行し、原子炉建屋内の設備・機器の解体撤去作業に着手するとともに、解体撤去物の移送ルートの整備や次の「原子炉本体解体期間」向けた諸準備を行っています。

ふげん原子炉施設全景

ふげん原子炉施設全景

格納容器の内部(3D-CAD)

廃止措置作業の現状

◇原子炉格納容器内設備・機器等の解体撤去作業
原子炉建屋内設備・機器の解体撤去作業では総量約2000トンに及ぶ設備・機器を下図に示すように分割して段階的に解体することで、得られた知見やデータを後段の作業に反映し合理化しています。
また、解体作業は、工事範囲をエリア単位に分割して進めることで作業の効率化やコストダウンを図っています。
下図に、現在進めている「原子炉周辺設備解体撤去期間」における原子炉格納容器内の設備、機器の解体撤去工事の大まかなスケジュールを示します。

:それぞれの期間の解体撤去対象機器等

2019~2020年度には、原子炉冷却系Aループ側の配管・機器類の解体撤去工事を終え、2020年度末から2022年にかけて同じく原子炉冷却系Bループを中心とした原子炉周辺設備の解体撤去工事を完了しました。
引き続き、残る大型機器等の解体撤去作業を進めています。
また、原子炉格納容器以外においても、アスファルト固化装置など供用を終了した設備について解体作業を進めています。

これまでの主な廃止措置作業

原子炉建屋以外では、これまでにタービン建屋の主要機器(タービン本体および発電機を除き復水器や給水加熱器、大型弁、主蒸気管、給水管などの機器。配管類)や屋外の共用を終了した設備などの解体撤去作業を進めてきました。