FUGEN

平成14年4月18日
核燃料サイクル開発機構
敦  賀 本  部

新型転換炉ふげん発電所の原子炉冷却材中の放射能濃度の上昇について

新型転換炉ふげん発電所(定格出力16.5万kW)は、4月12日より調整運転中(定格出力)であるが、4月17日21時半頃、希ガスホールドアップ装置の活性炭吸着塔入口ガスモニタの指示値が通常値(約10cps)より若干高い値(約45cps)であることが確認されました。
その後、監視強化を行っていたところ、23時頃、同装置の活性炭吸着塔出口ガスモニタの指示値が上昇していることが確認されました。

(入口:約55cps、出口:約1.2cps(通常値*約0.8cps))

原因調査のため、原子炉冷却水中のよう素濃度を測定したところ、通常値*(2〜5×10−2Bq/cm)に比べ高い(6.5×10−2Bq/cm)ことが確認されました。
また、希ガスホールドアップ装置入口のガスを分析した結果、通常に比べて高い放射能濃度を検出しました。
これらのことから、燃料集合体がわずかに漏えいしている可能性があると判断しました。
また、測定データの分析から、2ループ(A、B)あるうちAループに装荷されている燃料集合体が漏えいしていると考えております。
現在、原子炉冷却材中のよう素濃度は、直ちにプラントの安全上問題となるレベルではありませんが、監視を強化しております。
なお、環境への放射能による影響はありません。

通常値・・・前サイクルの実績値
測定データ・・・Aループ:9.0×10−1Bq/cm
Bループ:検出限界以下
添付資料:系統概要図・鳥瞰図・炉心断面図