FUGEN

核燃料サイクル開発機構
敦  賀  本  部
(11−012)
<16時記者発表>

新型転換炉ふげん発電所の重水精製装置II
エリアトリチウムモニタ等の上昇について
(循環液フィルタ廻りの点検調査状況について)

新型転換炉ふげん発電所(新型転換炉;定格出力16.5万kW、本年1月8日から第15回定期検査中)は、7月2日、重水精製装置IIの運転中、循環液フィルタ付近から重水が漏れていることを確認したため、直ちに同装置の運転を停止するとともに、重水精製装置I及びIIの換気系を停止しました。
また、循環液フィルタの前後にある弁を閉止し、漏えいの停止を確認しました。
この漏えいに伴い、重水精製装置IIのエリアトリチウムモニタの指示値が上昇し、「モニタ高」「モニタ高高」警報が発信しましたが、その後、指示値は徐々に低下しました。
また、漏えいした重水を回収(約35リットル)するとともに、当該循環液フィルタの周囲の保温材を取り外して、ビニールで養生しました。
なお、本事象による環境への放射能の影響はありません。

〔7月2日、7月5日発表済〕

エリアモニタの指示値が通常値に戻った後、7月26日から、循環液フィルタ廻りの点検調査を開始しました。その結果は以下のとおりです。
循環液フィルタのあるフランジ部については、上下部のフランジ面に設けられた溝(凹)部にゴム製のガスケットがセットされ、この部分でフィルタ取付板を挟む形で構成されています。
当該部の点検調査結果は以下のとおりです。
(1)本体フランジ締め付け部の状態を点検した結果、本体フランジに2枚あるガスケットのうち、フィルタ本体蓋側(上部)のガスケットが、フランジシール部から全周にわたってはみだしていました。
(2)フランジボルトの締め付け力(トルク)を計測した結果、漏えいがあったと推定される付近のボルトの締め付け力が不足しており、ガスケットのはみ出し量が大きくなっていました。
(3)フィルタ本体蓋を開放した結果、本体蓋側フランジのガスケットが正規の
位置(フィルタ付近板凸部)ではなく、その外周に装着されていたことが確認されました。
今後引き続き原因調査を行い、対策を講じる事といたします。

以  上

循環液フィルタ点検時の状況
新型転換炉ふげん発電所建屋配置図

本件に関する問い合わせ先
広報課長  瀬戸口 啓 一
TEL 0770-23-3021(代表)