FUGEN

燃料交換機スナウト位置検出器の損傷について

1.概要

新型転換炉ふげん発電所(定格電気出力16.5kW)は、平成11年1月8日から第15回定期検査に入り、1月12日より炉心から燃料を取り出す作業を開始しました。
2月1日18時過ぎより、110体目の燃料を取り出すために、中央制御室にて運転モード「手動」で燃料交換機を所定の圧力管位置に合わせる位置調整を行っていましたが、18時34分、燃料交換機の位置決めのために燃料交換機上部にあるスナウト(圧力管と結合する部分)と呼ぶ昇降装置を上昇させたところ、「F/MスナウトY軸異常」(F/M:燃料交換機)の警報が発生しました。
このため、スナウトを下降させ、炉心位置から点検場所まで燃料交換機を移動させてスナウトの上部を確認したところ、スナウトの先端に設置されている位置検出器(直径約4cmの円盤状の検出器)合計8個のうち4個に損傷が認められました。
なお、圧力管下端部、燃料交換機スナウト本体には、接触痕や傷は認められませんでした。これらの位置検出器については、損傷した4個については新品に取り替えるとともに、損傷していない4個についても調整を行い、健全性を確認しました。
本事象に伴う環境への影響はありません。

2.原因

操作状況を確認したところ、燃料交換機の位置調整の際、スナウトを上昇される前に中央制御室の制御盤にて燃料交換機位置を確認しなかったため、本来の圧力管位置ではないところにスナウトが上昇し、圧力管下端部と接触して位置検出器が損傷したことが判りました。

3.対策

今回の事象の再発防止対策として、以下を行います。

(1)スナウトを上昇される前に燃料交換機の位置(X軸、Y軸)を確認して記録できるように作業日誌の様式を変更し、燃料交換機の位置確認を確実に実施します。

(2)ハード面での対策として、スナウト上昇に際し圧力管とスナウト位置検出器の干渉を防止するため、自動運転の場合と同様に所定の場所以外ではスナウトが上昇できないインターロックを新たに設けることとしました。

なお、本改造は、今回の定期検査の燃料装荷開始(3月26日予定)前までに行う予定としています。
以  上