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タービン建屋地下2階における海水漏えいについて

1.概 要

第15回定期検査として、1 月11日10時35分頃、主復水器内部点検のための水室マンホール開放作業を行っていたところ、循環水管内にあった約 500m3の海水がタービン建屋地下2 階(管理区域内)の主復水器下のピットおよびその他のピット(約600m2)に漏れ出す事象が発生しました。
漏えいに気づいた作業員は直ちに水室マンホールを閉止し、11時10分頃漏えいは停止しました。
この事象で、ピット内にある復水電導度発信器、機器・床ドレンポンプモータ等が海水で浸水しました。
なお、漏えいした海水は、放射性物質が含まれていないことを確認して、放水口より放出しました。
本事象に伴う環境への影響はありません。

2.原 因

主復水器内部点検作業は、10日に循環水ポンプから主復水器までの循環水管内にある海水の水抜き作業を行った後、11日から開始する計画でしたが、大雪(作業員 手配)を考慮し、発電課はこの水抜き作業を11日に実施することにしました。
11日の朝、保修課の主復水器内部点検作業担当者は、水抜きが終了していると思い、当日の作業について発電課の確認を受けずに計画どおりマンホール開放作業の着手を指示しました。
その後、同担当者は発電課から循環水管内の水抜きが終了していないため、マンホールの開放作業はしないよう指示を受け、循環水管側の同開放作業は中止を指示しましたが、主復水器側は中止を指示しませんでした。
その後、循環水管のオートベントの元弁を開としましたが、これによって、循環水管内の海水が主復水器側に流入するとの認識がなかったため、既に主復水器の水室マンホールが開放されていたことから、管内にあった海水がマンホールから漏えいしたものです。

3.対 策

海水で浸水した復水電導度発信器、機器・床ドレンポンプモータ等については、取り替えまたは洗浄して健全性を確認した上で使用します。
点検等作業の実施にあたっては、系統状態を事前に十分確認し、発電課の承認を確実に受けた後着手すること、担当者間の作業指示は確実に行うこと等について、全所員に再徹底するとともに、所員に対する階層別教育の中で系統設備等の教育についても充実していくこととしました。

以  上