国際協力

新型転換炉原型炉ふげんの国際貢献

国際貢献

自主開発経験と、約25年に及ぶプラント管理技術を基に、近隣アジア諸国から原子力研究者の受入れを行っています。

◆近隣アジア諸国からの研究者受入れ
・昭和63年度以降総数102名(7ヶ国)

◆「ふげん」技術者の近隣アジア諸国への講師派遣
・昭和63年度以降総数69名(3ヶ国)

(平成元年~平成26年8月)

新型転換炉原型炉ふげんにおける国際協力活動

1,近隣アジア諸国からの原子力研究者の受入れ

(1)概要
原子力開発途上国の原子力研究者を対象に、放射線管理、安全管理及び原子力技術の習得などを目的とした原子力平和利用の国際協力として、文部科学省(旧科学技術庁)では1985年(昭和60年)から原子力研究交流制度を開始しています。協力対象国は、核不拡散条約に加盟している近隣アジア諸国を中心とした中国、インドネシア、ベトナム等9カ国です。
新型転換炉原型炉ふげんでは、この原子力研究交流制度に基づき、1989年(平成元年)から原子力研究者を受入れ、「ふげん」の自主開発技術や運転・保守管理等の経験を継承しつつ廃止措置に係る技術などの研究に携わっていただき、それらの取組みを通じて原子力の研究開発や平和利用に最も重要な「安全文化」を醸成し、近隣アジア諸国の原子力開発・利用に寄与していく実務研究を行っています。
また本国際協力は、福井県が進める「エネルギー研究開発拠点化計画」の一つであるアジアの安全技術・人材育成への貢献につながる活動として進めています。

(2)研究目的
◆原子炉の廃止措置に係る技術の習得
◆自主技術開発で得られた知見の伝承
◆原子力利用における安全文化の醸成

(3)研究内容
「ふげん」に係る基礎研修(約2週間)の後、専門課に配属し、実務研究(OJTを含む)を行います。「ふげん」の運転終了後のテーマとしては、廃棄物管理や、廃止措置に係る解体技術やシステムエンジニアリングの技術開発等、廃止措置関連技術の研究が中心となっています。

(4)受入実績
これまでに受入れた原子力研究者は、受入れを開始した1989年(平成元年)から延べ96名にのぼり、出身国は7カ国にわたります(2010年(平成22年)11月末現在、文部科学省原子力研究交流制度以外の制度に基づく原子力技術者の受入れも含む)。そのうち、原子力開発を進めている中国からの研究者が67名と圧倒的に多く、続いてインドネシア、ベトナム、韓国の順となっています。
→出身国別原子力研究者受入実績(リンク)

「ふげん」での原子力研究者基礎研修風景

「ふげん」での原子力研究者基礎研修風景

2,近隣アジア諸国への講師派遣

(1)概要
文部科学省の同制度に基づき、1994年(平成6年)から近隣アジア諸国の研究機関からの招聘要請に応じて「ふげん」の技術者を派遣し、「ふげん」の自主開発経験で得られた技術等を紹介しています。

(2)派遣実績
これまでに派遣した技術者は、派遣を開始した1994年(平成6年)から延べ69名(2014年(平成26年)8月末現在)となっています。

3,今後の予定

「ふげん」は、廃止措置に係る作業及び研究開発を安全に行いながら、引き続き原子力研究交流制度等の国際協力活動を実施していく予定です。