「はぜのき」に似た恰好であるが、落葉高木である。この木の大きな特徴は樹皮に一杯の棘があることで、葉は一つの枝一杯に互生する。
「たらの木」に似て非なる木で、葉の形を見れば容易に見分けが付けられる。ところが、山で出会った人で一生懸命この木の新芽を採っているので、その理由を尋ねたら、「たらの芽」であるといわれて驚いたことがある。毒はないので食しても片腹痛い程度で害はなかろうが。
この種の木に、棘のないもの、こからすざんしょうなど似た木が多いので見分けができる人は少ないと思われる。
「たらの木」のように好まれもせず、木の肌がおどおどろしい感じがするので嫌われ者であるが、「憎まれっ子世にはばかる」という感じで、大きく傘を開いた様で他の木の上に張り出していて山では結構威張って生えている木である。