第53回日本原子力学会賞 奨励賞を受賞

燃料安全研究グループの成川隆文研究員は、「LOCA条件下の軽水炉燃料被覆管の破断限界に関する研究」について顕著な業績が認められ、一般社団法人日本原子力学会より第53回日本原子力学会賞奨励賞を受賞しました。

受賞概要

軽水炉の冷却材喪失事故(LOCA)時及びLOCA後の長期にわたり炉心の冷却可能形状が維持されるか否かを判断するためには、燃料被覆管の破断限界を評価の不確かさを含めて把握することが不可欠ですが、現状、この破断限界の評価に関して次の課題がありました。すなわち、1) 破断限界は保守的な条件で実施した試験結果に依拠して決定論的に評価されており、その不確かさは定量的に評価されていない、2) 高燃焼度まで使用された従来型燃料被覆管の破断限界に比べ、高燃焼度改良型燃料被覆管の破断限界については知見が十分でない。

これらの課題の解決のために、受賞者はLOCA模擬急冷破断試験とベイズ統計手法とを組み合わせた破断限界の不確かさ定量化手法を開発するとともに、高燃焼度改良型燃料被覆管を対象としたLOCA模擬急冷破断試験等を実施し、燃焼の進展及び被覆管材質の変更が破断限界に及ぼす影響を明らかにしました。本研究成果はLOCA時の燃料に係わる安全評価手法及び規制基準の高度化や科学的合理性の向上に貢献することが期待されます。


第53回日本原子力学会賞奨励賞を受賞した成川隆文研究員

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