令和5年3月31日
国立研究開発法人日本原子力研究開発機構

ポーランド高温ガス炉研究炉への協力が進展
―基本設計の完了に向け、更なる研究協力契約を締結―

  • ポーランド国立原子力研究センター(NCBJ)と原子力機構(JAEA)は連携して、ポーランド高温ガス炉研究炉の基本設計に関する研究協力を実施しています。
  • JAEAとNCBJは、安全設計に関する研究協力契約(その2)を締結しました。
  • JAEAはNCBJと協力して、我が国の高温ガス炉技術のさらなる高度化を図り、国際競争力の強化を目指します。

ポーランド政府は、脱炭素化に向けた石炭火力の代替として、高温ガス炉を化学産業用の熱源として利用することを想定し、2020年代後半に高温ガス炉研究炉(熱出力30MW)の導入を計画しています。国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(以下「JAEA」という。)は、ポーランド国立原子力研究センター(以下「NCBJ」という。)とJAEAの両機関間における研究開発協力取決め(2019年9月締結、2022年11月改定)に基づき、ポーランド高温ガス炉研究炉の基本設計に協力しています。NCBJは、2024年5月までに高温ガス炉研究炉の基本設計を完了させる計画です。JAEAは、2022年11月に研究協力契約(その1)を締結し、当該基本設計のうち、燃料設計及び炉心設計をNCBJに提示し、2023年2月末に契約の履行を完了(契約金額約1.2億円)しました。これに続き、基本設計のうち最後となる安全設計(原子炉停止系、残留熱除去系、原子炉格納施設など)に関する研究協力契約(その2)を本年3月29日付けで締結(契約金額約3.8億円)しました。

今後もJAEAはNCBJと協力し、ポーランド高温ガス炉研究炉の基本設計を通して、JAEA大洗研究所の高温工学試験研究炉(HTTR)の建設及び運転により培った我が国の高温ガス炉技術のさらなる高度化を図ると共に、2022年9月2日に開始した英国との協力に加えて、ポーランドへ協力することにより、次世代革新炉として注目される高温ガス炉技術の国際競争力の強化を目指します。

資料:ポーランドにおける高温ガス炉開発、世界の高温ガス炉開発状況[PDF:425KB]
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