用語解説:

(注1)スピン軌道相互作用

物質中で、電子の運動と電子のスピンの運動を結びつける相互作用で、スピンの情報を緩和させる原因になる一方、電流から純スピン流を生成する素となる。

(注2)絶対零度

-273.15℃。温度は原子の熱振動により定義されるが、絶対零度とは全ての原子の熱振動が停止した状態であり、これより低い温度は存在しない。

(注3)エネルギーギャップ

1つのクーパー対を壊して2つの超伝導準粒子を生成するのに必要な最低のエネルギー。超伝導体中では有限のエネルギーギャップが存在することにより、無限小のエネルギーではクーパー対を破壊することができないため、電子がクーパー対を作っている状態が安定となる。エネルギーギャップの大きさは超伝導体によって異なる。

(注4)抵抗率

物質に電流を流して電気抵抗を測定し、得られた電気抵抗の値を電流が流れる部分の長さで割り、断面積を掛けたもの。異なる物質の電流の流れにくさを比べる指標となる。電流を運ぶ粒子が少ないほど電流は流れにくくなるため、抵抗率は粒子数の減少と共に増加する。


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