原子力機構とEC-JRCは、粒子状の複雑な混合物中のウラン・プルトニウム量を非破壊で高精度に測定する基礎技術の開発を共同で実施してきました。
適用対象の一例としては粒子状溶融燃料が挙げられます。これは過酷事故の際に原子炉内の水と溶融燃料接触による急激な蒸発により飛び散ることや取出し時の破砕により発生すると考えられ、その中には、核燃料に加え、セシウム137などの放射性物質や、原子炉を構成するジルコニウム、鉄、コンクリート、さらに中性子吸収能力の高いボロンなど、様々な物質が混入していると考えられます。このような複雑な組成を持つ溶融燃料中の核物質を高精度に定量する技術は確立されていませんでしたが、本研究開発により、新たな測定手法の可能性が示されました。装置概念図と実証試験の概要を下図に示します。
本技術が将来実用化されると、核セキュリティ分野での検知対象物の非破壊確認への技術貢献が期待されるとともに、溶融燃料中核物質量の測定など高線量核物質の計量管理、保障措置検認等への適用も期待されます。
【中性子共鳴濃度分析法ワークショップ プログラム概要】
(発表者 25名 参加者 約50名;場所:EC-JRC-IRMM(ベルギー))
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3月4日(水) | 3月5日(木) |
開催のあいさつ 中性子共鳴濃度分析法の紹介 GELINA施設見学およびデモ実験の開始 中性子共鳴濃度分析技術の開発 |
デモ実験終了とデータ解析開始 中性子を利用した非破壊分析技術開発 非破壊分析技術の重要性と今後の研究開発 |