中国やインドネシア等の新興国では、高温ガス炉の新規導入に向けた動きが活発化しており、国際的な安全基準を構築する必要性が高まっている。このような国際動向を踏まえ、2014年12月2日のIAEA協力研究計画委員会において、高温ガス炉の安全基準に関する協力研究計画の開始が決定された。原子力機構は、HTTR試験データに基づく、我が国の高温ガス炉の安全基準案の国際標準化を目指し、優れた安全性を有する高温ガス炉の特長を活かした国際基準の策定に貢献するため、中国、インドネシア等も加盟する本協力研究計画に参加することを決定した。
国名 | 機関名 |
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日本 | 日本原子力研究開発機構 |
中国 | 清華大学 |
独国 | ブリバテック コンサルタント社 |
インドネシア | 原子力庁 |
カザフスタン | 原子力技術安全センター |
韓国 | 韓国原子力安全技術院、韓国原子力研究所 |
米国 | 米国エネルギー省、アイダホ国立研究所 |
本協力研究計画では、高温ガス炉の優れた安全上の特長を十分考慮し、かつ、高温ガス炉の熱を利用する水素製造施設を一般産業法の下で建設可能とする国際標準となる安全基準を検討する。
本計画に参加し、現在、日本原子力学会「高温ガス炉の安全設計方針」研究専門委員会で検討されているHTTR試験データに基づく高温ガス炉の安全基準案を提案することで、高温ガス炉について、優れた安全性を有する高温ガス炉の特長を活かした国際基準の策定に貢献する。