【用語説明】

1) 中性子準弾性散乱実験

分子とのエネルギーのやり取りで生じる中性子のエネルギー変化を測定する実験方法。これにより、分子の運動の大きさや拡散速度などを解析することができる。

2) 塩基配列

DNAはA,T,G,C の四種類の異なる塩基から構成されている。その塩基の並びを塩基配列と呼ぶ。

3) 副溝

DNAの二重らせん構造に存在する二つの溝のうち、幅の狭い溝のこと。

4) 水和水

物質の表面と相互作用する水分子。DNAの水和水には、これまでの結晶構造解析などからDNA二重らせんの副溝に秩序化した構造をとった水分子が存在することが知られている。

5) mRNA

DNAにコードされた遺伝情報の読み出しは、一度、伝令RNA(mRNA)にコピーされる。 リボソーム分子は、mRNAの情報に従ってたんぱく質を合成する。

6) DNAの直接認識と間接認識

DNAとたんぱく質の相互作用を考えるとき、DNAの塩基とたんぱく質のアミノ酸の間の水素結合などの直接的な相互作用を直接認識という。またDNAが変形することによるたんぱく質構造との相互作用を間接認識という。

7) 物質・生命科学実験施設(MLF)

大強度陽子加速器施設(J-PARC)における、加速器からのパルス陽子ビームにより発生させたミュオンや中性子を用いた、物質科学や生命科学を行うための大型実験施設。


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