用語説明

※1 ミュオン(ミュー粒子)

電荷−e、質量が電子の約200倍の素粒子。平均寿命は2.2×10-6秒。

※2 はやぶさ2

太陽系の起源・進化と生命の原材料物質を解明するため、近地球C型小惑星「1999 JU3」からのサンプルリターンを目指す小惑星探査機「はやぶさ」の後継機。2014年打ち上げ、2018年に小惑星に到着。小惑星表面から試料を採取し、2020年に地球帰還の予定。

※3 特性X線

ある原子の電子軌道や原子核において、高い電子準位から低い電子準位に遷移する過程で放射されるX線である。電子の内殻・外殻のエネルギー差は元素ごとに固有であるので、特性X線のエネルギーも元素に固有である。このことから、特性X線のエネルギーと強度を求めることにより、測定試料を構成する元素の濃度分析を行うことができる。

※4 J-PARC(Japan Proton Accelerator Research Complex)

高エネルギー加速器研究機構と日本原子力研究開発機構が共同で運営している大強度陽子加速器施設(茨城県那珂郡東海村)。

※5 MUSE (MUon Science Establishment):

基礎科学から応用まで幅広い物質科学の発展に寄与を目指し、世界最高の質と強度のミュオンビームを提供するJ-PARC施設。

※6 C型小惑星

反射スペクトルが炭素質コンドライト隕石と類似した特徴を示す小惑星。炭素質コンドライト隕石は太陽系初期の記憶を残す隕石で、また有機物を含むものもあることから、C型小惑星には太陽系や生命材料物質の進化の証拠が残されていると考えられている。

※7 ミュオニック原子

通常の原子は、原子核の周りを電子が回っているが、電子の代わりに負ミュオンが回っている原子のような状態。

※8 EPMA(Electron Probe Micro Analyzer)

電子線を試料に照射し、得られる特性X線のスペクトルから元素分析する電子ビーム分析の一つ。


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