用語説明

注1) ナノワイヤー

ナノは10-9の単位で、ナノワイヤーは10億分の1メートルから1000万分の1メートル程度の太さで、電気やエネルギーを輸送できるひも状の構造体。

注2)高エネルギーイオンビーム

イオンとは正または負の電荷をもつ原子あるいは分子のこと。ビームとは、粒子や電磁波が一方向に進むエネルギーの流れ。今回は、オスミウムやキセノンといった比較的大きい原子のイオンを、加速器の中で500 MeV程度(5億ボルト)まで高速に加速した高エネルギーのイオンビームを、フラーレンフィルムに照射している。

注3)α線・β線・γ線

放射線には粒子の種類、エネルギーによって分類された呼び方がある。α線は、ヘリウムの2価イオンが高速に並進運動するもの、β線は高速の電子線、γ線は原子核から放出される波長が1000億分の1メートルより短い電磁波のこと。他にもX線、中性子線、宇宙放射線(ニュートリノなど)がある。

注4)架橋や分解

高分子に放射線を照射すると、生じたラジカル同士の反応で高分子同士がつながって溶媒にとけなくなる(高分子がより大きくなる)架橋反応が進行するものと、逆に高分子の主鎖が切れて、高分子がより小さくなる分解反応が進行するものがある。


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