独立行政法人日本原子力研究開発機構

平成26年1月24日
独立行政法人日本原子力研究開発機構

東京電力福島第一原子力発電所事故関連情報アーカイブ化への取組みの本格化
−国立国会図書館、国際原子力機関との連携による情報発信の拡大−

【発表のポイント】

独立行政法人日本原子力研究開発機構(理事長 松浦祥次郎。以下「原子力機構」という。)は国立国会図書館(以下「NDL」という。)と国際原子力機関(以下「IAEA」という)と連携し、東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故(以下「福島第一原発事故」)関連情報アーカイブ化への取組みを本格化します。

国内随一の原子力専門図書館(JAEA図書館)を運営する原子力機構は、福島第一原発事故直後から、国内外の原子炉事故に関連する文献情報や事故調査報告書を収集、整理するとともに、福島第一原発事故後の環境修復や事故炉の廃止措置に係る原子力機構の研究開発成果等をウェブサイトから発信しています(「3.11原子力事故参考文献情報ポータルサイト」)。
  [URL http://jolisfukyu.tokai-sc.jaea.go.jp/ird/sanko/fukushima_sanko-top.html]

原子力機構は、政府関係機関が発信するインターネット情報や学会発表等の書誌情報を新たに追加し、体系的に整理、保存、発信するための作業を開始しました。

具体的には、@福島第一原発事故に係る調査研究等に有用なインターネット情報の恒久的なアクセスを確保するため、NDLのインターネット資料収集保存事業(以下「WARP」という。)を活用します。収集した情報は、AIAEAが策定した原子力事故情報に関する分類(タクソノミー)を活用し体系的に整理、メタデータ化1)します。そして、B国立国会図書館東日本大震災アーカイブ(ひなぎく)やIAEAの国際原子力情報システム(以下「INIS」という。)等の国内外情報データベースと連携させ、情報発信の拡大を図ります。

これらの取組みは、学術研究に有用な情報の散逸や消失を防ぐだけでなく、国際的な発信力の強化に繋がる活動であり、今後は関連機関とも連携を図りながら作業を進める計画です。また、的確な情報収集、発信のあり方について専門家の助言を得るため本活動については、平成26年1月30日に開催されるINIS委員会(委員長:岩田修一事業構想大学院大学教授)において審議される予定です。

【用語解説】

1)メタデータ
データそのものではなく、そのデータに関連する情報。データのタイトル、作成者、公開者、作成日、データ形式、注釈などがメタデータの要素である。インターネット上に存在する情報資源(ウェブサイト、画像、動画等)を効率的に検索したりするためには欠かせない情報である。

補足説明資料:

  1. 原子力機構(JAEA)図書館の概要 [形式:PDF]
  2. 3.11原子力事故関連情報アーカイブ化への取組み [形式:PDF]
  3. 国立国会図書館東日本大震災アーカイブ(ひなぎく)等との連携 [形式:PDF]
  4. 国際原子力機関との連携−「原子力重大事故タクソノミー」の活用と国際発信力の強化− [形式:PDF]
  5. 国際原子力機関が運営するINIS計画活動とINIS委員会について [形式:PDF]

以上

参考部門・拠点:研究技術情報部

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