平成24年6月12日
日本原子力研究開発機構
宇宙航空研究開発機構
日本原子力研究開発機構(以下、原子力機構)と宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)は、平成24年6月より小型無人航空機を利用した放射線モニタリングシステムについて共同研究をすることに合意しました。
これまで原子力機構では、自律飛行型無人ヘリコプターを用いた航空モニタリングを行ってきましたが、無人ヘリコプターを用いた放射線モニタリングは、地表からの距離が比較的近い位置での飛行となり詳細なモニタリングには利点があるものの、操縦者が遠隔コントロールするために目視範囲内での飛行が条件となり、山林の奥まった場所や山林火災等の人が近づくことのできない条件下では利用することが難しいという課題がありました。
またJAXAでは、これまで小型無人航空機の飛行性能向上や制御技術をはじめとする種々の研究開発を行ってきましたが、今後の小型無人航空機の利用拡大に向けて、飛行性能と信頼性のさらなる向上のための研究を進めて参りました。
本共同研究においては、JAXAが開発する放射線モニタリングに適した小型無人航空機技術(図1と表1参照)と、原子力機構が持つ無人ヘリコプター用の検出器やモニタリングシステムを改良した技術(図2参照)を組み合わせて利用するもので、これら技術の一層の進展が図られるとともに、東京電力株式会社福島第一原子力発電所周辺等の放射性物質の汚染状況をより適確に把握することができることから、社会に一層貢献できるものと期待しております。
(参考)
図1:小型無人航空機システム外観(今回はこれを改良したもの製作する予定)[PDF]
図2:放射線モニタリングのイメージ [PDF]
以上