(別紙)

独立行政法人日本原子力研究開発機構大洗研究開発センター(除染処理試験棟及びβ・γ固体処理棟T)における排気ダクトの腐食孔の確認について(概要)

1.件名

独立行政法人日本原子力研究開発機構大洗研究開発センター(除染処理試験棟及びβ・γ固体処理棟T)における排気ダクトの腐食孔の確認について(最終報)

2.発生日時

平成21年3月3日(火)
15時45分頃 (除染処理試験棟)
15時55分頃 (β・γ固体処理棟T)

3.発生場所

除染処理試験棟及びβ・γ固体処理棟T

4.概況

(1) 除染処理試験棟の排気ダクトの点検中に1箇所の腐食孔、及びβ・γ固体処理棟Tの排気ダクトに3箇所の腐食孔を確認した。
(2) 2施設の排気ダクト腐食孔近傍の表面に汚染のないこと及び線量当量率がバックグラウンドレベルであることを確認した。
(3) 2施設の排気ダクト腐食孔をアルミ材の補修テープで塞ぐ応急措置を実施した。

5. 原因

(1) 排気ダクト腐食孔の発生場所は建家屋上等の高所に設置され、地上から行っていた点検では十分な確認ができなかった。
(2) β・γ固体処理棟Tの排気ダクト腐食孔の発生部は固定金具で覆われているため、雨水が浸み込みやすく、排水、乾燥しにくい構造であった。
(3) 補修の要否の判断が明確でなかったため、適切な措置を講じられなかった。

6.対策について

6.1 設備上の対策

@ 暫定処置
除染処理試験棟及びβ・γ固体処理棟Tの排気ダクトについて更新するまでの期間、暫定的な処置として、当て板で腐食孔を塞ぐ処置、補修塗装を実施した。
A 更新等の処置
除染処理試験棟については、屋外垂直部分を更新し、水平部分について補修塗装処置を実施した。また、β・γ固体処理棟Tについては、固定金具を排気ダクトに溶接する構造とした雨水の浸入防止処置を施し、排気ダクト全体を更新した。

6.2 保守管理上の対策

@ 月例点検について
月例点検については、四半期ごとに屋上等から排気ダクトの設置場所に近づいて詳細に排気ダクトの外観を点検することとした。
A 点検等保守管理について
点検項目を「変形・損傷・腐食・塗装の割れ及び剥離の状態を目視により確認する」と明確化し、異常を認めた場合は、「排気ダクト外観点検記録」様式に、図示又は写真で記録し、補修の要否を適切に評価できるようにした。

7.廃棄物処理施設の排気ダクトの点検結果

廃棄物処理施設のうち、14施設の排気ダクトについて点検した結果、除染処理試験棟及びβ・γ固体処理棟T以外の排気ダクトに腐食孔は確認されなかった。

8.水平展開

除染処理試験棟及びβ・γ固体処理棟Tの排気ダクトに腐食孔が確認されたことを踏まえ、巡視点検の強化、定期的に行う詳細点検の実施、点検記録の保管管理、排気ダクトの保守管理に係るマニュアル等の整備及び点検を行う者への教育を行うことを機構全拠点に対して水平展開を実施し、排気ダクトに係る保守管理の強化を図った。

以上


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