【用語説明】

1)支保工
トンネル空間を確保するために設置するトンネル内側の円形もしくは馬蹄形の壁状の構造物。
2)バリア機能
高レベル放射性廃棄物中の放射性物質が人間の生活環境に影響を及ぼさないようにする機能。高レベル放射性廃棄物の地層処分では、放射性物質が人間環境に運ばれることを制御するシステムとして、人工的に設けられる多層の人工バリアと地層による天然バリアで構成される多重バリアシステムを用いる。
3)シリカフューム
ア−ク式電気炉などで金属シリコンやフェロシリコンを精錬する際の排ガス中に含まれる副産物。その成分は80%以上が非晶質の二酸化ケイ素(SiO2)であり、少量のAl2O3、Fe2O3、CaO、TiO2などが含まれる。平均粒径は約0.1μmの球状粒子で、SiO2はセメントの水和反応で生じた水酸化カルシウム(Ca(OH)2)と反応し、硬化してカルシウムシリケート水和物を生成する。この反応は、pHを低下させる効果がある。
4)フライアッシュ
電力会社などで石炭を燃焼させた時に、シリカ分などが溶融・凝結してできる微粉末。微細なビーズ玉の形状で、生コンクリートに混ぜると、ボールベアリングのような働きでコンクリートの流動性を向上させる。ゆっくりだが、化学反応によりpHの低下に寄与する。フライアッシュの主成分はSiO2が50〜70%程度、Al2O3が15〜30%程度である。
5)内空変位
トンネルを掘削すると、トンネル周辺から作用する土圧により空洞は変形もしくは縮小しようとする。その変形量を内空変位という。

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