(別添1)
 
レーザー駆動陽子加速実験における韓国との共同研究でMeV級陽子発生に成功
 
 原子力機構量子ビーム応用研究部門光量子ビーム利用研究ユニット高強度場利用研究グループ(大道博行グループリーダー)(関西光科学研究所)は、韓国光州科学技術院光量子科学研究所(APRI,GIST)において、平成18年2月19日〜3月4日にわたって実施した日韓共同実験で、高強度レーザーを用いて2メガ電子ボルト(メガ=10の6乗、1百万)のエネルギーの陽子発生に成功した。10から30テラワット(テラ=10の12乗、1兆)の出力のチタンサファイアレーザーを金属薄膜に照射することにより陽子線が発生した。
 この成果は、韓国においてメガ電子ボルト級陽子生成を初めて達成したもので、レーザー駆動陽子加速器の開発に向けた日韓協力に弾みをつけるものである。本研究は、(独)科学技術振興機構からの受託研究「日韓中極短パルス高強度レーザー研究協力のための連携体構築」*)の一環として、(財)電力中央研究所、京都大学と共同で実施したものである。

*)日韓中極短パルス高強度レーザー研究協力のための連携体構築
 日韓中極短パルス高強度レーザー研究協力は、平成16年3月22日、第2回日韓中科学技術協力担当局長級会議において、新たに採択された4件の3国共同研究の一つとして実施が合意されたものである。平成17年1月、(独)科学技術振興機構の戦略的国際科学技術協力推進事業として「日韓中極短パルス高強度レーザー研究協力のための連携体構築」が採択され、日本原子力研究所(当時)が受託した。日本原子力研究所は、平成17年3月21日に「極短パルス高強度レーザー研究に関する日本原子力研究所、光州科学技術院光量子科学研究所、及び中国科学院物理学研究所との間の覚書」を締結した。
以 上

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