禁止命令取消請求事件・機構「準備書面」(平成17年11月2日付け)の概要
 
独立行政法人日本原子力研究開発機構
 
 本準備書面の骨子は、以下のとおりである。
1. 原子力機構は、本件禁止命令の対象がウラン残土3,000m3の搬入であることを争わない。
2. 本件禁止命令を取り消すとの判決が確定しない限り、届出やウラン残土の搬入ができないので、速やかな取消判決の言渡しを求める。
3. 麻畑堆積場敷地内の斜坑設置に係る工事期間は、約2年程度である。
1. 本件禁止命令の対象について
(1) 本件禁止命令は、方面ウラン残土約290m3の仮置きを契機としてなされたものであるが、鳥取県中部総合事務所長は、本件禁止命令が本件ウラン残土全量に対する搬入禁止命令であるとしている。
 また、本件禁止命令が鳥取県立自然公園条例13条1項の届出の有無にかかわらず、本件ウラン残土の搬入それ自体を禁止するものであることが明らかである。
 したがって、原子力機構は、本件禁止命令の対象が本件ウラン残土全量であることは争わない。
(2) 本件禁止命令が違法であることは、既に主張したとおりであり、原子力機構としては、本件禁止命令を取り消すとの判決が確定し、その公定力が排除されない限り、届出をなすことや、残余のウラン残土を搬入することもなし得ないので、速やかに本件禁止命令を取り消す判決を求めるものである。

2. 麻畑1号坑捨石堆積場敷地内への斜坑設置に係る工事期間
(1) 平成16年11月作成の工程表では、麻畑1号坑捨石堆積場敷地現地における工事着手から完了までの期間は、合計約2年程度である。
仮橋設置等の仮設工事 約5か月
斜坑設置のための掘削等工事 約9か月
方面ウラン残土の搬出、斜坑への充てん 約3か月
坑道閉塞、覆土、植栽等 約7か月
(2) 詳細設計の結果を踏まえた工程は、鳥取県中部総合事務所長が仮橋設置を許可しない旨の方針を示していること等から未確定であるが、工期の短縮を図る所存である。
以 上

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