【Es】Q:マイクログラム単位の #アインスタイニウム からどうやって不純物を分離するの?
— 日本原子力研究開発機構(JAEA) (@JAEA_japan) 2018年2月19日
A:254Esは半減期が276日で、アルファ崩壊によりカリホルニウムやバークリウムに変化してしまいます。実験には純度の高いEs試料が必要ですので、イオン交換分離法という手法で化学的に分離を行います。 pic.twitter.com/CCseKGib6X
自然界に存在しないので、人工的に合成します。具体的には、種となるキュリウム同位体(原子番号96)に中性子を吸収させて質量数の大きい同位体を作るとともにある核種がベータ崩壊(原子番号が一つ増える現象)を起こすことで原子番号が増えるプロセスを利用します。アインスタイニウム(Es254)に到達するには高い中性子場が必要で、米国オークリッジ国立研のハイフラックス炉で可能となっています。
安全に運搬するため容器を何重にも囲んで運びます。写真は封入の様子です。シールされた金属缶は、衝撃テストなどが行われているひとまわり大きな金属容器に入れます。IAEAが定めた国際基準に沿った輸送方法です。