JAERIマーク トリチウム増殖材微小球の大量製造技術の確立に成功−核融合発電炉用燃料生産に必要不可欠な材料製造に目処−
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2000年3月14日

 日本原子力研究所(理事長 松浦祥次郎)は、原子燃料工業株式会社(社長 菊地幸司)との共同研究により、核融合炉用燃料を生産するためのトリチウム増殖材微小球を大量に製造する技術を確立した。

 核融合炉用燃料であるトリチウムは、プラズマを取り巻くブランケット中に充填されたトリチウム増殖材微小球に、核融合炉の運転によって生じる中性子を照射することにより自らの炉の中で生産される。 このトリチウム増殖材微小球は、直径が0.2〜2mmのリチウムを含んだセラミックスであり、ブランケットの中に100トン程度充填される。 これまで、トリチウムの増殖に使われるセラミックス製微小球の製造は、世界でも実験室規模(キログラム程度)でしか行われておらず、大量製造の目処が得られていないのが現状であった。
 このため、原研では、平成6年度から高温工学試験研究炉(HTTR)用被覆粒子燃料の製造経験を持つ原子燃料工業(株)と共同で、自動滴下装置を用いた微小球製造に取り組んできたが、この度、微小球の核となるゲル球を大量に製造する技術を確立した。 この製造技術により、従来の技術に比べ、歩留りも良く、微小球直径の制御及び製造装置の大型化が容易にできる見通しが得られたほか、ブランケットから回収された使用済みトリチウム増殖材微小球を酸で溶かし、その溶液を微小球製造開始原料にすることにより、リチウムのリサイクルも可能となった。
 今回の成果により、核融合発電炉での重要課題であるトリチウム増殖材大量製造技術開発に目途が立ったほか、国際熱核融合実験炉(ITER)建設目的の1つである「テストモジュール照射試験」に必要な量(約1トン)のトリチウム増殖材微小球を供給出来る見通しを得たといえる。
 なお、本方法で製造されたトリチウム増殖材微小球は、今後、欧州の原子炉を用いて日・欧共同の照射試験を実施する予定である。

補足説明
用語解説


参考資料


本件問い合わせ先 日本原子力研究所 大洗研究所
材料試験炉部 ブランケット照射開発室
室長 河村 弘
TEL 029-264-8360 FAX 029-264-8481
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