公 開 番 号 |
2019−03 |
関連公開番号 |
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件 名 |
第三低放射性廃液蒸発処理施設 蒸気供給配管のピンホールの確認 |
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公 開 日 |
2019年 3月12日(平成31年) |
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不適合の発生日 |
2014年 1月14日(平成26年) |
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発 生 拠 点 名 |
核燃料サイクル工学研究所 |
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発生施設・設備名等 |
再処理技術開発センター 第三低放射性廃液蒸発処理施設 |
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不適合の内容 |
平成26年1月14日、バルブ類の年次点検(自主点検)時に、第三低放射性廃液蒸発処理施設 ユーティリティ室において、蒸気供給配管(口径:100A、炭素鋼製、保温材有り)から水が滴下していることを確認しました。 滴下状況確認のため、保温材を取外して当該蒸気供給配管の外観を点検したところ、配管曲がり部(エルボ部)に直径約2mmのピンホールがあり、蒸気凝縮水がにじみ出ていることを確認しました。 当該配管は、低放射性廃液第三蒸発缶へ加熱蒸気を供給する配管であり、汚染はありませんでした。なお、当該蒸発缶の運転は停止中でした。
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原因の調査・特定 |
蒸気供給配管にピンホールが発生した原因を特定するため、以下の調査を行いました。 @ 当該蒸気供給配管の使用履歴及び状況の確認。 A 当該蒸気供給配管の肉厚測定、勾配測定及び外観点検。 B 当該蒸気供給配管を切断し、配管内部の詳細観察。
上記調査結果から以下の内容が確認されました。 @ 当該蒸気供給配管は設置後36年が経過しており、低放射性廃液第三蒸発缶運転時は加熱蒸気を通気しているが、停止時は加熱蒸気の通気はしていない状態であった。また、当該箇所にはドレン抜き配管は設置していなかった。 A 配管表面に腐食等の異常は無く、配管水平に勾配は無かった。肉厚測定の結果、配管水平部の底部には減肉を確認した。 B当該蒸気供給配管を切断し、配管内部の詳細観察を行った結果、配管水平部底面に赤錆による減肉を確認し、水平部の端部(エルボ部)にピンホールが確認した。(図1 蒸気供給配管ピンホール箇所の概要)
以上の調査結果から、水平配管の底部に溜まった蒸気凝縮水が、配管底部に長期間滞在することにより空気中の酸素が凝縮液中に溶け込み、腐食が進行し凝縮水が滞留した部分に溝上の減肉が生じ、ピンホールに至ったものと推定しました。ことから配管に勾配が無いことを要因と考え、原因であるピンホールが発生したと判断しました。
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是正処置の必要性の評価 (システムへの影響) |
低放射性液体廃棄物については、定期的に発生しており継続的な処理が必要なことから、是正処置を行う必要があると判断しました。
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是正処置(計画)の内容
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本件については、是正処置として以下の2件について実施しました。 @新規配管の接続工事にあたって予め配管に勾配を設け、蒸気凝縮水が滞留しない構造とした。(図2蒸気供給配管補修前後) A同様*に設置された蒸気及び蒸気凝縮水配管については、点検を行い、減肉が確認された場合は寿命評価を行い、更新が必要な場合は、更新計画の作成を行うことを「蒸気及び蒸気凝縮水配管の点検要領書」として新規に制定した。 *:蒸気通気が断続的で勾配が確認されない炭素鋼製配管。
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備 考 |
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(安全・核セキュリティ統括部品質保証課「不適合の情報公開管理要領」に基づく様式)