公 開 番 号 |
2019−01 |
関連公開番号 |
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件 名 |
スラッジ貯蔵場 保守区域における軽微な汚染 |
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公 開 日 |
2019年 3月 12日(平成31年) |
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不適合の発生日 |
2013年 2月 20日(平成25年) |
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発 生 拠 点 名 |
核燃料サイクル工学研究所 |
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発生施設・設備名等 |
再処理技術開発センター スラッジ貯蔵場 |
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不適合の内容 |
平成25年2月20日(水)14時33分頃、スラッジ貯蔵場 保守区域において、常備されている作業用靴の汚染確認を実施したところ、靴底にダイレクトサーベイでα最大約5kcpmの汚染を確認しました。このため、保守区域床面の汚染を確認したところ、複数箇所にスポットのα汚染(最大117Bq)を確認しました。 一部のスポット汚染箇所の上部には、廃溶媒移送関連の配管、バルブ及びアクリル製トレイが設置しており、トレイ内に漏れ痕とみられる漏洩痕及び汚染を確認しました(図-1)。
なお、当該作業員の身体サーベイ及び鼻スミヤの結果、異常がないことを確認しました。
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原因の調査・特定 |
原因調査として、スラッジ貯蔵場 保守区域汚染の調査と靴底汚染が事前確認できなかったことに分けて検討を実施しました。 (1) スラッジ貯蔵場 保守区域汚染の原因調査として以下の確認を行いました。 @ アクリル製トレイ上部にある廃溶媒移送配管に係る移送実績の調査。 A 当該廃溶媒移送配管及びバルブの外観目視点検及び汚染状況の調査。 B 上記@Aの結果を踏まえた再現試験(廃溶媒移送)による漏えい箇所の調査。 C アクリル製トレイにおける欠陥(亀裂、ピンホール等)の調査。
上記の調査結果から汚染の原因は、廃溶媒を移送した際、廃溶媒貯蔵場の弁(333W429)がパッキンの劣化によって内通し、スラッジ貯蔵場 保守区域のベント系配管のボール弁(333W449:開)を通り、チェッキ弁(333C-14)の弁蓋ねじ込み部から廃溶媒が漏洩したことが分かりました。更に、漏洩した廃溶媒がアクリル製トレイに溜まり、トレイの接着不良部から漏れ、床に落ちたものと判断しました。
(2) 靴底汚染が事前確認できなかったことの調査として以下の確認を行いました。 @ スラッジ貯蔵場 保守区域の出入り口が狭いため、靴を履き替えて身体サーベイを行っていたため、汚染した靴のサーベイが疎かになることが発生したことを確認した。 A 保守区域の床の汚染が生じたと考えられる期間における保守区域への立入者からは、靴底の汚染確認は片足を上げてのサーベイであり、不安定で十分な測定ができないことを確認した。 上記の調査結果から、置き靴の靴底汚染の発見できなかった原因は、置き靴の汚染管理手順を定めていなかったこと。また、退室時、不安定な状態でサーベイを行ったことから、靴底サーベイが十分に行えなかったと判断しました。
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是正処置の必要性の評価 (システムへの影響) |
作業区域の汚染及び被ばくを防止する必要があるため、是正処置を行う必要があると判断しました。
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是正処置(計画)の内容
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是正処置として以下の事項を実施しました。なお、今日まで汚染は確認されていませんが、今後も以下に制定した要領に基づいた定期点検等を行い、汚染の早期確認及び汚染拡大防止を実施します。 (1) バルブ等からの漏えいに関する措置 @ 廃溶媒貯蔵場の内通が確認された弁については補修を実施した。 A チェッキ弁の漏れの対策については、弁蓋ねじ込み部をシール材でシールした。更に、バルブの内通が生じた場合でもチェッキ弁まで液が到達しないようにするため移送時には、チェッキ弁上流のバルブを閉めること移送要領に定めた。 B 汚染拡大防止用アクリルトレイを新設置し、トレイ内の定期点検を要領に定めました。 (2) 保守区域の汚染管理方法の見直し @ 靴底の汚染検査を安定した姿勢で行うようにするため、汚染検査場所に椅子を設置する。 A「置き靴」汚染検査の規則を制定し、「置き靴」の定期サーベイ(1回/週)を実施する。 B 課員への本事象の内容、原因及び対策の周知。更に、正しい汚染検査方法の再教育を実施した。
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備 考 |
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