公 開 番 号 |
2012-03 |
関連公開番号 |
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件 名 |
プルトニウム転換技術開発施設における作業員の靴底汚染 |
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公 開 日 |
2012年06月01日(平成24年) |
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不適合の発生日 |
2011年07月14日(平成23年) |
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発 生 拠 点 名 |
核燃料サイクル工学研究所 |
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発生施設・設備名等 |
再処理技術開発センター プルトニウム転換技術開発施設 更衣室 |
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不適合の内容 |
平成23年7月14日(木)11時56分頃、プルトニウム転換技術開発施設の工程分析室で分析作業を行った作業員3名が、同室を退室して更衣室にてハンドフットモニタ(α)(注1)による退室サーベイを行ったところ、3名のうち1名の左足靴底にPu(5Bq)の汚染を確認しました。 なお、当該作業員及び他の作業員2名の衣服、身体サーベイ、鼻スミヤを行い、汚染のないことを確認しました。 注1:手及び靴底の汚染の有無を検査する機器 |
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原因の調査・特定 |
汚染防止の観点から、作業者の行動範囲に基づいて汚染箇所の調査を実施しましたが、発見することができませんでした。この調査については、汚染エリアを特定できましたが、汚染箇所を見出すことができなかったことから打ち切ることとしました。 また、管理区域からの退出の際に更衣室でのハンドフットモニタ(α)で汚染が確認されていることを踏まえ、当該作業者が工程分析室からの退出時に、フットモニタ(α)にて汚染検査をした際、警報が吹鳴したため、改めてαシンチレーションサーベイメータでサーベイを行いましたが、サーベイが不十分であったため汚染を発見できませんでした。このため、当該作業エリア以外へ汚染拡大を防止するための調査を実施した結果、以下のことが分りました。 (1)
当事者本人はもとより、同室作業者も警報吹鳴の原因が電気的ノイズ(静電気)または自然放射能であるラドン・トロン(注2)によるものと思い込みがあった。 (2)
フットモニタで警報吹鳴(5カウント以上)後に数度警報設定値を超えなかったことを汚染ではないと思い込み、αシンチレーションサーベイメータでのサーベイでゆっくりと検出部を移動すべきところを素早く移動して確認してしまい汚染を発見できなかった。 (3)フットモニタ測定結果に対する判断基準が明確でなかったため、警報が吹鳴しない測定結果(2〜4カウント)を汚染ではないと判断してしまった。 注2:家屋の建材もラドン・トロンを放出するため、家屋の気密性が高いと屋内のラドン・トロン濃度は増加する。コンクリート製の家屋は気密性が高いためラドン・トロン濃度は高くなる。 |
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是正処置の必要性の評価 (システムへの影響) |
汚染拡大防止のため、当該作業エリア内で確実に汚染確認ができるよう、是正処置を行うこととしました。 |
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是正処置(計画)の内容 |
是正処置として、以下のことを実施しました。 (1) 作業者の汚染管理に対する対策 @ 課員全員にフットモニタで6カウントが、プルトニウムで5Bqに相当することの教育の実施。 A 汚染管理に関するアンケートを実施し、アンケート結果を用いて課員全員で討議し、作業者自身の過信を自覚させるとともに再発防止のための意識の向上を図る。 B 放射線作業に係るKY(危険予知)を毎月実施する。 (2) サーベイ技術に対する対策 課員全員を対象とした身体サーベイに係る教育を放射線管理 第2課へ依頼し、放射線計測器の取扱い等を含む教育を実施して サーベイ技術の向上を図る。 (3) サーベイにおける判断基準に対する対策 汚染検査時の注意事項(異常な状態における処置)を課員に周 知するとともに、フットモニタ近傍に掲示して注意喚起を図る。 |
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備 考 |
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