公 開 番 号 | 2010-08 |
件 名 | 焼却処理設備における負圧変動について |
公 開 日 | 2011.01.12(平成23年) |
不適合の発生日 | 2010.06.23(平成22年) |
発 生 拠 点 名 | 核燃料サイクル工学研究所 再処理技術開発センター |
発生施設・設備名等 | 焼却施設 洗浄塔 |
不 適 合 内 容 | 平成22年6月23日(水)22時00分頃、焼却施設の焼却炉運転中、負圧(陰圧)に制御している焼却処理設備の圧力が浅くなっていることを確認しました(図−1)。 このため、廃棄物の焼却処理を停止し、焼却炉へ供給する空気を抑制したことにより22時30分頃、焼却処理設備の圧力は通常値に復帰しました。 現場を確認したところ、焼却処理設備に設置する洗浄塔の充てん材が、工程の後段に設置しているデミスタ(気水分離器)入口部及び洗浄塔上部配管に詰まっていることを確認しました。また、充てん材には排ガスに含まれる煤等の汚れが多量に付着し、黒くなっていました。 この事象に伴う施設内の放射線状況に異常はなく、また、その他の設備への影響もありませんでした。 |
原 因 の調査・ 特 定 | 調査した結果、直接的な原因は、洗浄塔内の充てん材に煤等の汚れが付着し、塔内で洗浄液が排ガスの流路を塞いだため、排ガス流によって洗浄液とともに充てん材が吹き飛ばされる(フラッディング)現象が発生したことが分りました(図−2)。 また、この事象に関連する保守状況を確認したところ、充てん材が吸引され排ガス処理工程に詰まりを生じた間接的な原因は、洗浄塔の充てん材の交換頻度が明確になっていないことから、交換時期を逸してしまったことが分りました。 |
是正処置の必要性 の評価 | 再発防止のため、洗浄塔充てん材の交換頻度を手順書内に定める必要があり、是正処置を行うこととしました。 |
是 正 処 置 (再発防止対策) | 是正処置として以下のことを実施しました。 @ 作業手順書に以下のことを定めました。 ○過去の充てん材の交換頻度と同一充てん材での焼却処理量を調査し、 同事象が再発しないように累積焼却処理量を基準とした交換頻度を定 める。 ○同一充てん材での累積焼却処理量を記録し、交換基準に満たないこと を確認するチェックシートを定める。 A作業手順書の改訂内容について周知教育を実施しました。 |
備 考 |