━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2010.8.30 ━━━━━━━━

■■■□□□ JAEAメールマガジン
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++---- No.141 目次 ----++

現場から ____ 原子力施設の廃止措置を合理的に進めるために−バックエンド推進部門

広報紙から ___ 断層や割れ目を対象としたボーリング調査(地層研ニュース8月号)

プレス発表、お知らせ、採用情報、調達情報

あとがき

━ 現場から ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

原子力施設の廃止措置を合理的に進めるために−バックエンド推進部門

廃止措置とは、原子力施設に対する規制上の管理を解除するために行われる行政上及び技術的措置のことであり、デコミッショニングとも言われています。廃止措置は、原子力施設の老朽化、研究開発の終了などの理由で行われます。運転を停止した原子力施設には、内部に放射性物質を有しているため、その廃止措置においては、それらの放射性物質を安全でしかも確実に除去し、環境への負荷を取り除かなければなりません。

我が国の発電用原子炉については、日本原子力発電(株)の東海発電所(GCR、16.6万kWe)、原子力機構のふげん発電所(重水減速・沸騰水軽水冷却圧力管型、16.5万kWe)、中部電力(株)の浜岡発電所1・2号機(BWR、54万kWe、84万kWe)が、その運転を停止し、それぞれ平成13年12月、平成20年2月、平成21年11月に廃止措置を開始しています。

発電用原子炉の廃止措置は、標準工程(使用済み燃料搬出、系統除染、安全貯蔵、解体撤去)が定められ、30年を目途に終了することになっており、その費用は110万kW級BWRで453億円、PWRで422億円と見積もられています。これらの廃止措置費用の評価には、原子力機構のJPDRや東海発電所における解体作業の実績データが活用されています。

一方、原子力機構には、原子力施設が230以上もあり、これらの施設の中にも老朽化したものや既に研究開発が終了したものがあります。

原子力機構が保有する全て原子力施設を廃止措置するには、発足当時(平成17年)の評価において80年、6000億円と評価されており、その実施には多額の費用と期間が必要となります。また、原子力機構の原子力施設は、原子炉施設、ウラン取扱施設、再処理関連施設、MOX取扱施設、βγ取扱施設、ホットラボ、加速器など多種多様であり、構造や放射能インベントリなどが施設によって異なり、発電用原子炉のような標準工程がありません。このため、それらの廃止措置を実施するには、個々の施設に応じた、安全性、作業性、期間、経済性、被ばく線量、廃棄物発生量などの廃止措置に関する様々な課題を解決しなければなりません。

そこで、原子力機構では、廃止措置におけるこのような様々な課題を検討し、原子力施設に応じた合理的な廃止措置計画を作成するために廃止措置エンジニアリングシステムの開発を進めています。

廃止措置エンジニアリングシステムでは、原子力施設の構造、放射能インベントリなどの施設の情報、過去に実施した解体作業や保守管理等の実績データを分析し、整備した評価モデルにより解体作業に要する人工数、被ばく線量、廃棄物発生量、解体手順、コスト等の管理データを計算し、施設に応じた合理的な廃止措置計画を策定するための最適化ツールです。

現在、第2期中期で行う解体作業の管理データを事前に評価し、廃止措置計画の策定に役立てています。また、計算精度を向上させるために、解体作業から収集した最新の実績データを分析し、管理データを計算するための評価モデルの改良を進めています。廃止措置エンジニアリングシステムの開発により、様々な廃止措置の課題を解決し、安全で環境負荷の少ない原子力施設の廃止措置を目指しています。

(バックエンド推進部門 廃止措置技術開発グループ)

━ 広報紙から ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

*当機構が社外向けに発行している広報紙などからトピックスを紹介します。

断層や割れ目を対象としたボーリング調査を行っています
 瑞浪超深地層研究所の深度300m研究アクセス行動では、断層や岩盤の割れ目、変質帯の位置や特性を確認するために、ボーリング調査を行っています。
 (詳細は地層研ニュース8月号 http://www.jaea.go.jp/04/tono/miu_news/miu_news.html をご覧下さい)

━ プレス発表 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

━ お知らせ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

━ 採用情報 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

*上記の詳細は http://www.jaea.go.jp/saiyou/index.html をご覧下さい。

━ 調達情報 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

━ あとがき ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

一日も早く、暑い日が終わるのを待ち望んでいたところ、先日、「9月も残暑続きで、真夏日が多くなる見込み」というニュースを観てがっかり・・・。生まれ育った北海道を離れ4年目、人生で最も暑い夏が終わるのはまだ先のようです。

先日総務省統計局が発表した全国消費実態調査の結果概要によると、北海道でのエアコン普及率は15.8%とのこと。築20年の私の実家も、設置していません。

元道民の私にとっては「贅沢品」だったエアコンが、もはや手放せないものになってしまいました。

とはいえ、エアコンだけでは体も不調になりがちです。いろいろ工夫して涼をとり、夏の終わりを待ちたいと思います。(情報公開課 河野裕子)

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【配信希望、アドレス変更、配信停止】http://www.jaea.go.jp/14/14_0.html

【ご感想やご要望】http://www.jaea.go.jp/13/13_1form.shtml

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【発行】独立行政法人 日本原子力研究開発機構 広報部  佐田務、上野信行  ○

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