━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2010.5.14 ━━━━━━━━

■■■□□□ JAEAメールマガジン
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++---- No.126 目次 ----++

トピックス ____ 高速増殖原型炉もんじゅの性能試験を再開しました。

現場から ____ 核セキュリティ・サミットの概要と今後の取り組みについて(核不拡散科学技術センター)

海外事務所便り _ IAEA天野事務局長がNPT再検討会議で声明 ほか

広報紙から ___ 瑞浪超深地層研究所では今年度に、主立坑を深さ480mまで掘り進む計画です。(東濃地科学センター発行の地層研ニュース4月号)

プレス発表、お知らせ、採用情報、調達情報

あとがき

━ トピックス ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

高速増殖原型炉もんじゅは5月6日に性能試験を再開し、8日に原子炉が臨界に達しました。

このコーナーでは、「もんじゅ」に関するトピックスを紹介します。

━ 現場から ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

核セキュリティ・サミットの概要と今後の取り組みについて−核不拡散科学技術センター

核不拡散科学技術センターは、機構の研究開発拠点と連携を図り、施設で扱う核物質の管理、保障措置の高度化や原子力平和利用の透明性向上のための技術開発に取り組んでいます。あわせて、研究開発部門とともに核拡散抵抗性の高い核燃料サイクルの研究などを実施しています。また、技術に根ざした政策研究を行うとともに、政府の要請に基づき、アジア諸国を対象とした保障措置・国内計量管理制度などに関わる人材育成支援、機構の技術力を活かしてロシアの核兵器解体プルトニウム処分の技術支援、包括的核実験禁止条約(CTBT)検証のための技術開発及び観測所の整備・運用などで国際貢献を果たしています。

今回は、本年4月に米国ワシントンD.C.にて開催された核セキュリティ・サミットの概要とこれに関連した機構の今後の取り組みについてご紹介いたします。

核セキュリティ・サミットの概要

米国オバマ大統領が主導する核セキュリティ・サミットが、47ヶ国3国際機関(うち、37ヶ国から首脳)が参加し、4月12-13日にワシントンD.C.において開催されました。

サミットでは、核セキュリティ向上のための国内・国際措置、核セキュリティにおける国際原子力機関(IAEA)の役割等について活発な議論が行われ、核物質や原子力施設の管理体制の強化、高濃縮のウラン・プルトニウムの特別な管理、今後4年以内の国際的管理体制の確立などを内容とするコミュニケ及び作業計画を採択しました。

鳩山総理大臣による日本のイニシアチブの表明と機構の今後の取り組み

サミットで総理が表明した日本のイニシアチブには、「本年、日本原子力研究開発機構に、アジア諸国を始めとする各国の核セキュリティ強化のためのセンター(「アジア核不拡散・核セキュリティ総合支援センター(仮称)」)を設置」すること、「核物質の測定、検知及び核鑑識技術開発に関して、日米で研究協力を実施」することなどが盛り込まれました。機構では、総合支援センターの年内の設置を目指し、準備グループを立ち上げて研修内容等について政府関係機関との協議、検討を開始するとともに、核物質の測定・検知などの技術開発についても、日米共同研究の可能性について、米国と議論を開始しています。

今後、総合支援センターの立上げに向けて、アジア諸国などのニーズ調査、関係国及び国際原子力機関(IAEA)との連携協力体制を構築するとともに、米国との核物質に関する測定、検知及び核鑑識に係る技術開発協力を積極的に展開し、しっかりと成果を出していきたいと考えております。

原子力の平和利用、核不拡散に関する情報を下記ウェブサイトに掲載しておりますので、ご活用いただけましたら幸いです。

核不拡散科学技術センター   http://www.jaea.go.jp/04/np/index.html

核不拡散科学技術センター核不拡散ニュース   http://www.jaea.go.jp/04/np/nnp_news

(核不拡散技術センター 計画推進室 須田一則)

━ 海外事務所便り ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

*当機構の海外事務所から寄せられたニュースを紹介します。

☆ ワシントン事務所
<クリントン長官がNPT再検討会議で、非核地帯条約の批准推進とIAEAへの拠出増を表明>
 クリントン国務長官は5月3日、NPT再検討会議において演説し、オバマ政権が目指す非核化の推進と原子力平和利用の拡大について言及しました。
 http://www.state.gov/secretary/rm/2010/05/141424.htm

<全米科学アカデミーが、原発周辺住民のがん発生リスク調査研究に関する委員会を開催>
 全米科学アカデミー(NAS)は4月26日、核・放射線研究委員会を開き、NRCがNASに依頼した原発周辺住民のがん発生リスクに関する調査研究に対する意見交換を行いました。
 http://dels.nas.edu/global/nrsb/meetings

☆ ウィーン事務所
<IAEA天野事務局長がNPT再検討会議で声明>
 核拡散防止条約(NPT)の運用状況を検討するために5年に1度開かれるNPT再検討会議が5月3日、ニューヨークで始まりました。開幕セッションではIAEA天野事務局長が、核拡散の防止と原子力の平和利用及び技術協力の推進を担ってきたIAEAの役割について述べました。
 http://www.iaea.org/NewsCenter/News/2010/npt.html
 http://www.iaea.org/NewsCenter/Statements/2010/amsp2010n009.html

<IAEAとフィンランド、ウクライナで開かれるサッカー大会で核セキュリティ対策を支援>
 2012年にウクライナで開かれるサッカーチャンピオン大会の準備のため、フィンランドはIAEAに、最先端の放射線検知機器を搭載した高機能バン型車両を引き渡しました。車両はウクライナ政府が使用する予定です。
 http://www.iaea.org/NewsCenter/MediaAdvisory/2010/MA201005.html

☆ パリ事務所
<仏アレバと米FNEG、米国に原子力と再生可能エネルギーを組み合わせた発電所を展開>
 仏アレバと米Fresno Nuclear Energy Group (FNEG)は4月28日、原子力発電と再生可能エネルギーを組み合わせた発電所をカリフォルニアに展開するための基本合意に調印しました。
 http://www.areva.com/EN/news-8371/united-states-areva-and-fneg-sign-mou-for-clean-energy-park-project-in-california.html

<仏アレバ社、ナミビアに淡水化施設を完成、ウラン採掘用に利用>
 アレバ社がナミビアに建設していた淡水化施設が完成し、4月16日に稼働を始めました。
 http://www.areva.com/EN/news-8350/namibia-areva-inaugurates-first-seawater-desalination-plant-in-southern-africa.html

━ 広報紙から ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

*当機構が社外向けに発行している広報紙などからトピックスを紹介します。

━ プレス発表 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

━ お知らせ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

━ 採用情報 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

*上記の詳細は http://www.jaea.go.jp/saiyou/index.html をご覧下さい。

━ 調達情報 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

━ あとがき ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

今から約30年前、心臓の鼓動音を聴くことが話題になったことがありました。鼓動音には人の心を落ち着かせる効果があるという類のものだったと記憶しています。その折、赤ん坊を抱く際、人は通常、赤ん坊の頭が右腕にくるように抱くが、母親は左腕にくるように抱いて心臓の音を聴かせるようにしているという説をきき、自然の摂理にいたく感動したのでした。

後日、そのことを子育てが終了した女性に話してみたところ、彼女曰く、「あたりまえでしょ、母親は赤ん坊を抱きながらミルクを作ったりしなければならないのだから、これを利き腕の右手でやれば必然的に赤ん坊を抱くのは左腕になるのよ」と。彼女の話しは非常に説得力があるものでした。

さて、今では情報通信技術の発達により知りたい情報を簡単に収集できるようになっていますが、約30年前のこの話しをふと思い出し、多少の手間をかけても実際の経験者の話しを直接きくことも大切だと思うこの頃です。(広報部 板橋 靖)

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【配信希望、アドレス変更、配信停止】http://www.jaea.go.jp/14/14_0.html

【ご感想やご要望】http://www.jaea.go.jp/13/13_1form.shtml

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【発行】独立行政法人 日本原子力研究開発機構 広報部  佐田務、上野信行  ○

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