━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2010.4.23 ━━━━━━━━

■■■□□□　JAEAメールマガジン
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++---- No.124 目次 ----++

現場から ＿＿＿＿　米国原子力政策の動向を追う（国際部ワシントン事務所）

海外事務所便り ＿ 核安全保障サミットで12項目のコミュニケを採択　ほか

広報紙から ＿＿＿　高温工学試験研究炉（HTTR）では3月13日に、50日間の連続運転を達成しました。（大洗研究開発センター発行「夏海湖の四季」　第53号）

プレス発表、お知らせ、採用情報、調達情報

あとがき

━　現場から　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

米国原子力政策の動向を追う―国際部ワシントン事務所

ワシントン事務所では、米国の原子力政策に関する情報を収集し、JAEAの業務に与える影響を含めこれを分析した上で日本に発信することが重要な業務となっています。また、必要に応じてJAEAの業務遂行が円滑に進むように関係者と直接交渉なども行っています。

オバマ政権も1年が経過し原子力政策についてもその方向性が見えてきました。政府の政策を把握するにあたり、米国の政策決定プロセスを理解することが必要ですが、日本との違いに当初は戸惑いました。米国の会計年度は9月に始まります。このため、毎年2月(大統領就任年は遅れる)に大統領が一般教書演説を行い各省庁が議会に予算案を提出します。この予算内容が政府の政策を見る上で非常に重要であり、どういう項目を要求しているか、前年度に比べどれくらい増減しているかなどを見ることによって政府が何に重点を置いているのか見えてきます。したがって、予算案が発表されるとワシントン事務所でも、主にエネルギー省の予算要求内容を分析し、原子力政策動向を調査しています。例えば、高レベル放射性廃棄物を処分するヤッカマウンテン計画をオバマ政権は中止する決定をしましたが、2011年度予算ではゼロ要求とし、予算案提出から間もなくしてエネルギー省は原子力規制委員会に対して、その申請を取り下げる通知を行っています。予算は、議会が決定しますが、おもしろいのは予算要求に対して大幅に増額されることもあります。議員は地元の代表という意識が強く、議会の公聴会などでも明確に地元のメリットになるように政府幹部に要求します。また、各業界団体が自分の業界にとってメリットのある政策をとるように議員に働きかけるロビー活動が盛んに行われています。こういう意味では、米国の国会議員は、国民全体のためというよりは、地元州のため、支持する業界のために活動しているところが多いように感じられます。

もう一つ、米国の政策決定で特徴的なのは、政権によって大きく政策が変換されることが多いということです。例えば、一般的に共和党は原子力推進に積極的、民主党は核不拡散に積極的と見られており、昨年民主党のオバマ大統領が就任した時には、ブッシュ政権時の原子力推進政策をどうするのか、カーター政権時代の強い核不拡散政策を取りはしないかなど、オバマ大統領の選挙活動中のスピーチ、彼のブレインの考えなどの情報を入手し、日本への影響も含め分析を行っています。先ほども述べたヤッカマウンテン計画を法律で定めて巨額の費用を費やしたにもかかわらず、あっさり中止する決定を下したことは、やはり米国といった感じです。ヤッカマウンテン計画を中止した一方で、オバマ政権の原子力政策は、2050年を目途に核燃料サイクル技術を完成させるとしていますが、それまでに何回政権が代わって政策も変わるのかと思うと、米国の長期計画は難しいように思われます。インターネットが発達した現代では、大抵の情報は日本でも手に入りますが、表面だけではわからない情報を米国での前線部隊として収集してくることをワシントン事務所では心がけています。

国際部ワシントン事務所所長代理　富川裕文

━　海外事務所便り　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

＊当機構の海外事務所から寄せられたニュースを紹介します。

☆ ワシントン事務所
＜核安全保障サミットで12項目のコミュニケを採択＞
　ワシントンで開催された核安全保障サミットは4月13日、4年以内の核物質の管理徹底を目指すとしたコミュニケを採択しました。
　http://www.whitehouse.gov/the-press-office/communiqu-washington-nuclear-security-summit

＜NEIが国際核セキュリティ会議を開催＞
　原子力エネルギー協会（NEI）は4月14日、産業界の国際核セキュリティ会議を開催しました。この会合には29か国から約200名が参加しました。
　http://www.nei.org/newsandevents/nei-brings-leaders-together-to-discuss-industry-role-in-nuclear-security

☆ ウィーン事務所
＜プーチン首相、ウクライナ原発に融資を検討＞
　ロシアのプーチン首相は4月10日、ウクライナのアザロフ首相とモスクワで会談し、ウクライナの原子力事業へ40～50億ユーロの融資について議論しました。
　http://premier.gov.ru/events/news/10177/

☆ パリ事務所
＜ITERの建屋建設契約は、西英仏のコンソーシアムが獲得＞
　ITERのプロジェクト主体であるＦ４Ｅ（Fusion For Energy）は4月13日、ITERの建屋の設計・建設をコンソーシアムである「エンゲージ」に依頼する契約を結んだと発表しました。
　http://fusionforenergy.europa.eu/4_1_news_en.htm#iter_architect_engineer

＜仏原子力庁、名称を「仏原子力・代替エネルギー庁」に変更＞
　４月９日、仏原子力庁（CEA）は、3月10日に名称を「仏原子力・代替エネルギー庁」に変更したことを発表しました。仏語の略称は「ＣＥＡ」のまま変わりません。

━　広報紙から　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

＊当機構が社外向けに発行している広報紙などからトピックスを紹介します。

━　プレス発表　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

━　お知らせ　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

━　採用情報　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

＊上記の詳細は http://www.jaea.go.jp/saiyou/index.html をご覧下さい。

━　調達情報　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

━　あとがき　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ゴールデンウィークも間近です。すごしやすい季節になりましたが、体はなまっていないでしょうか。

先日、「ママの子供の頃の遊びを教えてほしい！」と娘にせがまれ、考えた挙句「ゴム飛び」を伝授することにしました。私が子供の時は、かなりメジャーな遊びでしたが、ミレニアムベイビーの娘にとっては、初めての体験です。裁縫箱から、体操ズボン用のゴムを取り出し、程よい長さで結び、早速、見本を見せてみましたが体が重く、子供の頃のように軽やかにとはいきません。随分私も大きくなったなぁ・・・、と改めて実感。それでも、娘は私のまねをして少しずつ要領をつかんで行きました。終わった後には、「こんなに面白いとは思わなかった！」と大好評。私も意外な運動量に大満足でした。

昔の遊びは地域性があり、歌ややり方も様々です。全国どこでも同じソフトのゲームばかりでなく、適度な運動量もある、ゴム飛びは、大人にも子供にもお勧めです。（広報課　山口美佳）

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【ご感想やご要望】http://www.jaea.go.jp/13/13_1form.shtml

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【発行】独立行政法人　日本原子力研究開発機構　広報部　　佐田務、上野信行　JAEAロゴ　○

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