━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2009.12.18 ━━━━━━━━

■■■□□□ JAEAメールマガジン
■□□□

++---- No.107 目次 ----++

現場から ____ 医薬品開発から宇宙の謎を解き明かす研究まで−(J−PARCセンター)

広報紙から___  インドの米国との原子力平和利用協力協定締結後の原子力開発の進捗状況(戦略調査室「原子力海外ニューストピックス」) ほか

プレス発表、お知らせ、採用情報、調達情報

あとがき

━ 現場から ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

医薬品開発から宇宙の謎を解き明かす研究まで−

J−PARC(Japan Proton Accelerator Research Complex)は、日本原子力研究開発機構(JAEA)と高エネルギー加速器研究機構(KEK)が共同で、茨城県東海村の原子力科学研究所内に建設しました。

J−PARCは大型加速器で光速近くまで加速した大強度陽子ビームを、金属などの標的に衝突させます。ちょうど剛速球が衝突した的を壊すように、金属の原子核が陽子のエネルギーによって破砕されます。破砕された原子核からは、閉じこめられていた中性子や中間子、ニュートリノといった粒子(二次粒子)がたくさん生成されます。J−PARCはこれらの二次粒子を利用して、物質を構成している原子や原子核、素粒子などの極微の世界を見て調べ、基礎科学から産業応用まで幅広い分野の研究を行い進展させるための研究施設です。

J−PARCセンターは、JAEA/KEKの職員、合わせて約500名が一体となって活動している組織です。国内最大級の陽子加速器3台の運転と性能向上、種々の二次粒子を利用した実験研究とその計測装置開発、さらにJ−PARCでの研究に国内外から訪れる利用研究者の支援などを行っています。

J−PARCで行われる研究は多岐に亘ります。例えば、中性子やミュオンを利用して、超伝導物質など新材料の研究を行う物質科学研究や、難病治療薬研究や新薬開発などに繋がる生命科学研究を行います。これらの研究は、最先端の技術開発、画期的な製品開発や産業の発展にも大きく貢献することが期待されています。さらに中性子を利用して、原子力発電の使用済み核燃料を再処理する際に生じる高レベル放射性廃棄物の処理処分に役立つ、核変換技術研究も行う予定です。

また、中間子やニュートリノを利用して、宇宙始まりの謎や、ものに重さが生まれる秘密など、物質とは何かといった基礎物理の研究も行います。これらは人類の知識を高める、とても大切な研究です。ノーベル賞級の研究成果が出るかもしれません。

さてところで、皆さんは毎週日曜日夕方から放送している人気アニメ番組「サザエさん」を知っていますか。番組のオープニングでは全国各地の名所が紹介されていますが、10月からは茨城県内の名所や観光地が紹介されています。そして来年1月からは、日本三公園のひとつである水戸の偕楽園などとともにJ−PARCが紹介されることになりました。

J−PARCは、およそ65ヘクタール(東京ドームおよそ14個分)にもなる、とても広い場所に建設した施設なので、施設全体を一度に全て見せるのはなかなか大変です。番組ではどのようにJ−PARCが紹介されるのでしょうか、とても楽しみです。

日本が誇る最先端科学技術研究施設であるJ−PARCは、世界中の研究者から注目を集めています。皆さんも、どうぞJ−PARCに、そして生み出される数々の優れた研究成果に期待してください。

J−PARCに関する情報は、下記のホームページからご覧いただけます。J−PARCイメージキャラクターである陽子のP君が案内するコーナーもあります。

J−PARCセンター 広報セクション 鈴木 國弘

J−PARCホームページアドレス http://j-parc.jp/index.html

━ 広報紙から ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

*当機構が社外向けに発行している広報紙などからトピックスを紹介します。

インドの米国との原子力平和利用協力協定締結後の原子力開発の進捗状況

インドは2008年10月10日の米印原子力平和利用協力協定発効によって、1974年5月18日の原爆実験を契機に30年以上にわたった世界の原子力市場からの断絶状態が終了し、ロシア、フランス、米国からの原子炉の輸入、フランス、ロシアからの天然ウランの輸入など、積極的に海外企業との交渉を進めている。一方、IAEAの会議に出席したインド原子力委員会委員長兼原子力省長官のAnil Kakodkarは2009年9月16日に、自主技術で開発した第四世代の先進型重水炉(Advanced Heavy Water Reactor:AHWR、インドが目指しているトリウム燃料サイクルの中でトリウムから転換したU233とPuの混合燃料を使用して発電を行う)の低濃縮ウラン使用の改良型を発表し、海外への輸出を表明している。

2009年9月29日にニューデリーで開催された原子力平和利用に関する国際会議の開会式で、インドのマモハン・シン首相は、インドが計画している3段階の原子力開発プログラム(インドが目指すトリウム燃料サイクル)がうまくいけば2050年までに原子力発電は470GWe(全電力の約40%、2008年末の世界の原子力発電設備容量は371GWe)に達する可能性があると述べている。

以下に、最近のインドの原子力開発の進捗状況を示す。(続きは、原子力機構公開HPトップの「事業の拠点」にある「原子力技術・資源調査」に収録された、戦略調査室「原子力海外ニューストピックス」2009年6号http://www.jaea.go.jp/03/senryaku/topics/t09-6.pdfをご覧下さい)

・JAEAニュース(第34号)

ITER用ダイバータ試験体の評価試験に合格

熱外中性子測定システムによるMOX中のプルトニウム高精度測定を実現

第4回高崎量子応用研究シンポジウムを開催 ほか

(詳細はhttp://www.jaea.go.jp/05/jaea_news34.pdfをご覧下さい)

━ プレス発表 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

━ お知らせ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

━ 採用情報 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

*上記の詳細はhttp://www.jaea.go.jp/saiyou/index.htmlをご覧下さい。

━ 調達情報 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

━ あとがき ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

師走に入り、我が家でも慌ただしく新年を迎える準備に入りました。

今週15日(火)からは、来年の年賀状の受付も始まったとのこと。

最近ではインターネットの普及でメール等での挨拶も増えているとのことですが、我が家は友人・親戚等から届く年賀状を毎年楽しみにしているので、今年も年賀葉書を購入しました。

さて、どんなデザインにしようか、どんな言葉を添えようか、と夫婦で相談するのも恒例行事です。

なお、日本郵便によると、元旦に届くためには来週25日(金)までにポストに投函してくださいとのことです。(広報部 積田章司)

------------------------------------------------------------------------------------

【配信希望、アドレス変更、配信停止】http://www.jaea.go.jp/14/14_0.html

【ご感想やご要望】http://www.jaea.go.jp/13/13_1form.shtml

---------------------------------------------------------------------------○-------

【発行】独立行政法人 日本原子力研究開発機構 広報部  佐田務、上野信行 JAEAロゴ ○

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━o━━o○━━━━━━━━━━━━

戻る