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「もんじゅ」開発の意義
高速増殖炉への2つの期待を担って

我が国の長期的なエネルギーの安定供給の観点

我が国は核燃料サイクルを原子力政策の基本としており、原子力発電所における使用済燃料は、再処理して新たに発生したプルトニウムや燃え残ったウランを回収し、燃料として再利用することとしています。
軽水炉のみの核燃料サイクルでは、天然ウランは近い将来使い切ってしまうと考えられますが(1つの目安としてウランの可採年数は85年と国際的に評価されています)、高速増殖炉により、ウラン資源をより効率的に使うことにより、数世紀以上にわたって利用可能となります。
軽水炉でウラン燃料を一度燃やすだけでは天然ウランの利用効率は0.5%程度ですが、高速増殖炉を導入し、何度もリサイクルした場合、天然ウランの利用効率は理論的には60%程度になると算出されています。

環境への負荷の低減の観点

環境を守りながらエネルギーを確保する長期持続社会の視点から、原子力は地球温暖化の原因といわれるCO2排出の削減に大きな効果をもたらします。この環境への負荷の少ない原子力利用を長期に維持していくには、高速増殖炉による核燃料サイクルの確立が必要となります。
原子力発電所における使用済燃料を再処理する際発生する、高レベル放射性廃棄物の中には、マイナーアクチニド(注1)などの寿命の長い放射性物質が含まれます。高速増殖炉の導入により、これらの物質を燃料として燃やしたり、寿命の短い(減衰時間(注2)が数百年)物質にすることなどができる可能性があります。また、高レベル廃棄物の量を低減させる可能性もあり、廃棄物として最終処分する際の環境への負荷を少なくすることができます。

(注1)マイナーアクチニド:
ウランより重いプルトニウム以外の元素(ネプツニウム、アメリシウム、キュリウム等)の総称。長期間放射線を出し続けるものがあります。
(注2)減衰時間:
放射能レベルが低くなるまでの時間のこと。放射性物質には、放射線を出しながら、時間が経つにしたがってその強さを減少させていくという性質があります。ここでは、同じ量の発電に必要な天然ウランの放射能による潜在的な有害度(最大値)に減衰するまでの期間をさします。
エネルギー資源に乏しい我が国において、高速増殖炉開発を進めることは必要であり、「もんじゅ」はその中核となる重要な施設です。
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