第8回 超深地層研究所跡利用検討委員会
議事録

超深地層研究所跡利用検討委員会事務局

日時: 平成20年11月28日(金)14:30〜16:45
場所: 瑞浪市産業振興センター及び瑞浪超深地層研究所
出席者:
委員長
河村 三郎 
(岐阜大学名誉教授)
 
副委員長
水野 光二
(瑞浪市長)
副委員長 古田 常道 (岐阜県環境生活部長)
 
副委員長
早瀬 佑一
(原子力機構副理事長)
 
委  員
馬場秀一郎
(岐阜県東濃振興局長)
 
委  員
竹内 正俊
(土岐市副市長)
委  員 勝 康弘 (瑞浪市企画部長)
 
委  員
成重 隆志
(瑞浪市議会議長)
委  員 長江 光則 (土岐市議会まちづくり特別委員会委員長)
 
委  員
市川 晴宣
(平成20年度瑞浪市連合区長会会長)
委  員 宮地 富子 (瑞浪市食生活改善推進協議会会長)
 
委  員
林  光政
(平成20年度土岐市連合自治会連絡協議会会長)
 
委  員
加納 一夫
(瑞浪市明世町)
 
委  員
日比野安平
(岐阜県先端科学技術体験センター館長)
 
委  員
渡邊 厚夫
(資源エネルギー庁放射性廃棄物等対策室長)
 
委  員
三代 真彰
(原子力機構理事)
 
委  員
東海林 幸夫
(原子力機構東濃地科学センター所長)
(欠席:安藤 勝征(瑞浪市明世町))
  事務局:原子力機構
自治体関係:岐阜県、瑞浪市、土岐市
傍聴者:2名
プレス:3社(中日新聞、岐阜新聞、東濃新報)

議 題:
(1)超深地層研究所計画の状況について
(2)瑞浪超深地層研究所の施設活用について
(3)その他

配布資料:
第8回超深地層研究所跡利用検討委員会次第
超深地層研究所跡利用検討委員会名簿
〔資料−1〕超深地層研究所計画の状況について
〔資料−2〕瑞浪超深地層研究所の施設活用について(PDF)
瑞浪超深地層研究所の現状(スライド資料−1)(PDF)
瑞浪超深地層研究所の施設活用について(スライド資料−2)(PDF)

1.開会
事務局より出席者の紹介

2.挨拶
(1)河村委員長
 瑞浪超深地層研究所では、深度300mの水平な坑道の掘削が行われ、調査・研究が進められています。
 昨年度開催した第7回の本委員会では体験学習の場として深度200mの予備ステージ、ボーリング横坑での展示などについて機構から説明がありました。今回の委員会においては、前回の委員会開催以降の取り組みについて説明いただき、深度300mの活用方法についても議論を進めたいと考えています。

(2)原子力機構(早瀬副理事長)
 岐阜県や瑞浪市をはじめ、関係各位におかれては、日頃より当機構の事業に対して、ご理解、ご支援を賜り、深く御礼申し上げます。
 超深地層研究所については、今年8月に、今年度の事業計画を一部変更し、深度300mにおいて、調査研究用の水平坑道を掘削することとしました。現在、当水平坑道の掘削が行われているところであり、後ほど現場のご視察も賜りたいと考えています。
 環境問題については、平成17年に締結した環境保全協定に基づき、排水などの管理を適切に行いつつ、事業を進めているところであります。
 前回の委員会の際に、体験学習の場としての施設活用についてご報告させていただきましたが、今回の委員会でも報告させていただきますので、忌憚ないご意見を賜りたく、よろしくお願いいたします。

3.議事
(1)超深地層研究所計画の状況について
 瑞浪超深地層研究所の現状について、事務局より資料に基づいて説明。主な質疑・コメントは以下のとおり。
(河村委員長)

 深度300mの水平坑道を曲げた理由を詳しく教えていただきたい。

(事務局)

 坑道及びボーリング孔が、用地内で収まるように考えた上でこのような形としました。
 また、掘削機械の大きさも考え、調べたい場所に一番効率よくアクセスできる坑道の形を検討しました。
(河村委員長)

 今回の計画変更の理由の中で、「水平坑道を利用した研究の場を早期に確保し公開することにより、一般の方々との相互理解の促進に一層貢献できること」とありますが、公開される内容について、どういうことをお考えですか。

(事務局)

 施設活用の説明の際にもお話させていただきますが、研究の種類や見ていただける領域が増えるため、これまでよりも一層効率的にお見せできることになると思います。

(2)瑞浪超深地層研究所の施設活用について
 深度200mの水平坑道の活用方策の実施状況、地上施設における活動状況、今後の進め方について、事務局より資料に基づき説明。主な質疑・意見は以下のとおり。
(河村委員長)

 深度300mの公開については、深度200mと同様に考えているのですか。それとも、新規で何かを見せることを考えていますか。

(事務局)

 深度300mの水平坑道については、特に大きなものなどを持ち込んで何かすることは考えておらず、基本的にこれまでと同じ方法を考えています。深度300mでも見ていただけるようになるので、例えばいろいろな状態の花崗岩も見ていただけます。また、研究についても、新規で行うものもあり、研究の内容をよりバラエティに富んだ形で見ていただけるものと考えています。
(河村委員長)

 地層の露出部分について、パネルはどのように展示されていますか。

(事務局)

 OHP4枚目にあるように展示してあります。性質の違う岩や、断層については粘土化しているところも見ていただけます。
(河村委員長)

 今の説明は文章で書かれていますか。

(事務局)

 文章では書いていませんが、案内者から説明しています。
(河村委員長)

 深度300mでしか見ることのできないようなものはないですか。

(事務局)

 深度300mでしか見ることのできないという部分はなかなか難しいですが、研究の内容が多様になることにより、グラウトの状況、実際にどういう形で水が止まるのか、元々ある岩盤だけではなく地下に坑道を掘るとどう状況が変わるのかも見ていただけると思います。
(河村委員長)

 見学の際に、常時専門家が説明するのは難しいのではないでしょうか。例えば、避難所などにビデオを設置して見ていただくのも良いと思います。

(事務局)

 見学対応者は、一定レベルの説明をできるよう訓練しています。ビデオ等については、今後坑道の仕上がり具合や地下は湿気も多く一般の機械は壊れやすいため、そのようなことを踏まえながら検討をしていきたいと思います。
(加納委員)

 共同研究について、平成19年度と20年度では入れ替わりがあるようだが、どのように決まっていくのですか。

(事務局)

 共同研究等は両者の研究上のニーズが合致するか、両者が共同で研究することにより、効率的に研究が進むかということを踏まえて決めています。
 研究が進み結論が出れば研究が終了するものや、新規に始めるものもあり、年度ごとに見ていくと入れ替わりはあります。その判断は、機構が主体的に進めています。
(加納委員)

 結局、跡利用検討委員会としてはどのように関与していけばいいのでしょうか。

(事務局)

 本委員会は跡利用検討委員会であるので、研究終了後の跡利用を目的としています。ただ、我々の研究は約20年間ということでご説明させていただいており、本当の研究終了はかなり先になるので、当面は跡利用につながる施設利用を含めて報告させていただいているものと考えています。
(河村委員長)

 見学者が3,300人と書いてありましたが、アンケートは取られていますか。また、取られているとしたら、結果を分析し、今後に活かしていけるようにしていますか。

(事務局)

 アンケートについては、一年ほど前から取っており、見学をして地下に対する理解が深まったかということなどを聞いています。まだ具体的に結果について分析して評価してはいませんが、頂いた意見は今後の改善に役立てていきたいと思います。
(河村委員長)

 できれば今後アンケートなども提示していただければ、委員の方々からの意見も出やすいのではないかと思います。


4.閉会の挨拶

(水野副委員長)

 本日は、長時間にわたり本委員会にご参加いただき、感謝申し上げます。研究所の現状や活用の状況をご報告いただき、委員の皆様に理解を深めていただけたと思います。研究所の隣にはサイエンスワールドがあり科学の体験の場となっています。研究所においても学生などの若い世代の体験学習の機会を設けており、次世代の育成に役立っていると感じています。今後も研究所の計画が順調に進捗し、研究所が地域に貢献できるようになることを希望して、第8回の超深地層跡利用検討委員会を閉会します。


5.その他
委員会終了後、瑞浪超深地層研究所を視察
 

以 上