第15回 超深地層研究所跡利用検討委員会 議事録

超深地層研究所跡利用検討委員会事務局

日 時: 平成27年8月21日(金)16:00〜16:45
場 所: 瑞浪市窯業技術研究所
出席者:
委員長
池永 輝之
(岐阜経済大学名誉教授)
 
副委員長
水野 光二
(瑞浪市長)
 
副委員長
安福 正寿
(岐阜県環境生活部長)
 
副委員長
大谷 吉邦
(原子力機構理事)
 
委  員
野田 泰弘
(岐阜県東濃県事務所長)
 
委  員
小島 三明
(土岐市副市長)
委  員
水野  正
(瑞浪市総務部長)
 
委  員
熊谷 隆男
(瑞浪市議会議長)
 
委  員
後藤 久男
(土岐市議会第一常任委員会委員長)
 
委  員
中山 征治
(瑞浪市連合自治会会長)
委  員 村上 賀子
(瑞浪市食生活改善推進協議会会長)
 
委  員
安藤 一夫
(土岐市連合自治会会長)
 
委  員
最上 健次
(瑞浪市明世町:戸狩区代表)
 
委  員
飯尾 正和
(岐阜県先端科学技術体験センター館長)
 
委  員
石井 紘
(地震予知総合研究振興会東濃地震科学研究所長)
 
代理出席
馬場 大輔
(文部科学省研究開発局原子力課課長補佐)
 
代理出席
山口 義文
(原子力機構地層処分研究開発推進部次長)
 
委  員
杉原 弘造
(原子力機構東濃地科学センター所長)
(欠席:伊藤征史(瑞浪市明世町山野内区代表)、小林大和(経済産業省資源エネルギー庁放射性廃棄物対策課長)、武田憲昌(文部科学省研究開発局放射性廃棄物企画室長)、宮本陽一(原子力機構地層処分研究開発推進部長))
傍聴者:4名
プレス:4社(岐阜新聞社、中日新聞社、朝日新聞社、東濃ニュース)

議 題:
(1)瑞浪超深地層研究所の現状と施設活用について
(2)跡利用計画検討の今後の進め方について

配布資料:
第15回超深地層研究所跡利用検討委員会次第
超深地層研究所跡利用検討委員会名簿(PDF)
〔資料−1〕瑞浪超深地層研究所の現状と施設活用について(スライド資料)(PDF)
〔資料−2〕跡利用計画検討の今後の進め方(スライド資料)(PDF)
・〔参考資料〕「地層を科学する」東濃地科学センターパンフレット
〔参考資料〕「東濃地科学センター」平成26年度事業報告及び平成27年度事業計画の概要(平成27年4月21日作成)(PDF)
〔参考資料〕平成26年度 瑞浪超深地層研究所 事業報告(平成27年4月21日作成)(PDF)
〔参考資料〕平成27年度 瑞浪超深地層研究所 事業計画(平成27年4月21日作成)(PDF)
〔参考資料〕超深地層研究所計画 深度500mまでの研究坑道を利用した調査研究(必須の課題)の概要(平成27年4月21日作成)(PDF)

1.開会
事務局より委員会の位置づけについて説明、出席者の紹介。

2.挨拶
(1)池永委員長
 瑞浪超深地層研究所は、先の機構改革、中長期計画で示された計画に基づいて、残された必須の課題の研究を進めていると伺っております。研究所は、地層処分研究開発の基盤となる科学的研究という重要な研究を進めていると考えていますので、地層処分技術の信頼性を高めていくという観点で、課題に対する成果を上げられるよう、引き続きしっかりと取り組んでいただきたいと考えます。また、今回の委員会においては、これまでの施設活用に関する報告と、研究終了後の跡利用の検討の進め方について、事務局から説明いただき、委員の皆様から意見を伺いたいと考えております。委員各位のご協力のもと、本委員会を円滑に進めて参りたいと考えているので、よろしくお願いします。

(2)原子力機構(大谷理事)
 岐阜県や瑞浪市をはじめ、関係各位におかれては、日頃より、当機構の事業に対して、ご理解、ご支援を賜り、深く感謝申し上げます。さて、原子力機構は、本年4月から「国立研究開発法人」となり、我が国における科学技術の水準の向上を通じた国民経済の健全な発展その他の公益に資するため、研究開発の最大限の成果を出すことを目的として、第3期となる7年間の中長期目標及び中長期計画に基づいて業務を進めているところです。この中長期計画の中で、超深地層研究所計画については、昨年9月の機構改革において抽出した必須の課題に重点的に取り組むこととしており、最大限の成果が得られるよう着実に進めて参りたいと考えております。本件については、現在の調査・研究の状況も含めて、後ほど詳しくご説明させていただきます。
 また、研究所では、平成17年に締結した環境保全協定に基づき、岐阜県や瑞浪市のご指導を賜り、排出水などの管理を適切に実施しながら事業を行っているところでありますが、引き続き万全の環境対策を行いつつ進めて参りたいと思います。本委員会は、研究所の研究終了後の利用計画について、関係自治体等の意向を尊重しつつ策定するために設置されております。平成25年度までは、研究所の跡利用につなげられるような施設活用方策を中心にご意見を伺って参りましたが、機構改革による今後の取組み方針を受けて、前回の委員会から本来の意味での跡利用計画についてもご議論をいただいているところです。なお、施設活用の関連では、昨年に続いてサイエンスワールドのご協力のもと、去る18日に共催の講座を開催させていただいたところであり、この場をお借りしてお礼申し上げます。
 本日は、跡利用計画の進め方及び施設活用方策について、委員の皆様から忌憚のないご意見を賜りたく、よろしくお願いいたします。

3.議事
(1)瑞浪超深地層研究所の現状と施設活用について
 事務局より資料に基づき説明。
 質疑なし。

(2)跡利用計画検討の今後の進め方について
 事務局より資料に基づき説明。

(石井委員)
 立坑は非常に規模の大きく世界的にも数少ない貴重な施設です。先ほど説明がありましたが、複数の大学や政府の研究機関にも利用されている施設であり、地下環境に関する学習・理解促進の場としても活用され様々な成果が出ていると聞いております。この施設を利用して、当方が開発し、深部ボアホールに設置した観測計器は、将来の南海地震・東南海地震のために政府機関に採用され、常時データを観測し、地震予知連絡会などで報告されています。現在のままで施設を活用することが難しくとも、今後有効な方策が出てくれば、十分検討する価値はあるのではないかと考えます。更地にしなくとも、世の中に役に立つような有効な活用方法が考えられれば、瑞浪市、岐阜県にとっても、メリットがあるのではないかと考えます。
(池永委員長)
 ありがとうございました。事務局の方で何かお答えはございますか。
(千田副所長)
 委員の御意見を伺いまして、また事務局の方でも検討したいと思います。
(水野副委員長)
 機構と瑞浪市との取り組みでもございますので、瑞浪市の考えをお話しさせていただきたいと思います。
 この検討委員会は、平成14年1月、機構と瑞浪市で、平成34年1月までの期間で土地賃貸借契約を締結し、地層処分の研究がスタートしました。
 そして、この跡利用検討委員会は、平成7年に締結した四者協定に基づき、機構の地層科学研究終了後の跡利用計画を策定する目的で設立され、現在に至っており、15回の検討が重ねられてきたわけであります。
 当研究所は、国内外を見ても非常に貴重な研究施設であり、これまでも本委員会において、研究終了後の有効利用の道を探って参りました。そうした中、昨年の当委員会において、跡利用方策について広くアイデアを募るということで公募という手段が提案されたわけです。
 私も一時は国家プロジェクト、または世界的なプロジェクトとしてこの施設が活用できないものかという思いもございましたが、公募という性質の施設ではないのではないかという思いもございまして、この1年間、私なりに色々熟慮させていただきましたし、また、市長と語る会などの席におきましても、市民の皆様からも、この研究所の在り方、そして跡利用についてのご意見などを聞く機会もございましたので、色々私もこの1年間精査をして参りました。今までの検討委員会でのいろいろなご発言も尊重しなければいけないとは思いますけれども、私といたしましては、研究所の跡利用の検討につきましては、難しいのではないかと、これだけ大きな施設、大きな費用がかかる施設をこれから活用していくということは難しい、そういう機関は出てこないのではないかという思いに至りましたので、土地賃貸借契約の返還時の措置条項に基づき、埋め戻したうえで、市に返還していただくのが良いのではないかというように思います。
 機構におかれましては、機構改革の必須の課題もはっきりいたしましたので、必須の課題解決に向けて全力投球していただくことが、一番ベストな方法ではないかとの思いに至りましたので、私といたしましては、ここまで皆様に色々な協議を進めていただきましたけれども、跡利用に関しましては、検討をここで取りやめていただくといった選択肢がいいのではないかという思いでおりますので、ご理解をいただきたいと思います。誠に長い間申し訳ありませんでした。
(安福副委員長)
 県といたしましても、機構が、瑞浪市との土地賃貸借契約の期間終了までに埋め戻しができますよう、瑞浪市とも連絡調整を図って参りたいと考えております。
(池永委員長)
 ただいま、各委員からいろいろなご発言がございました。特に、研究所が立地する土地の所有者である瑞浪市長水野委員からのご発言もございました。今後については、協定の当事者である岐阜県、瑞浪市、土岐市及び機構の四者で、別途検討していただくことが望ましいのではないかと考えます。

4.閉会の挨拶
(池永委員長)
 本日は、長時間にわたり本委員会にご参加いただき、委員各位のご協力により、委員会を円滑に進行できたことに感謝申し上げます。今後とも皆様の御支援をよろしくお願い致します。本日、委員各位から御意見をいただきましたが、今後は、先ほど申し上げましたように協定の当事者である岐阜県、瑞浪市、土岐市及び機構の四者で検討していただくことが望ましいと考えます。最後に、今後の研究所の計画が順調に進捗し、研究所がこれまで以上に地域、国の事業に貢献されることを期待して第15回の本委員会を閉会します。

5.その他
委員会開催前に瑞浪超深地層研究所のご視察を行った。
 

以 上