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国立研究開発法人日本原子力研究開発機構

高レベル放射性廃棄物の地層処分研究開発

 用語集

あ行/か行さ行た行な行は行ま行や行ら行参考文献

あ行

アクチノイド
周期表において,原子番号89のアクチニウム(Ac)から原子番号103のローレンシウム(Lr)までの15元素(Ac,Th,Pa,U,Np,Pu,Am,Cm,Bk,Cf,Es,Fm,Md,No,Lr)をアクチノイドという。
アクチニド
アクチノイドのうち,原子番号89のアクチニウム(Ac)を除く,原子番号90から103 までの14元素の総称である。アクチニウムに類似しているという意味でこのようにいわれる。
アクチニド元素の例 半減期
アメリシウム-241(241Am) 433年
アメリシウム-243(243Am) 7380年
プルトニウム-240(240Pu) 6560年
プルトニウム-239(239Pu) 24100年
ネプチニウム-237(237Np) 214万年
安全基準
原子力施設などの安全設計を行う際,安全確保のために満たすべき基本的かつ一般的な要求事項であって,国が定めた基準あるいは指針のこと。
わが国では,高レベル放射性廃棄物等の地層処分にかかわる安全基準はまだ策定されていないが,第2次取りまとめでは,安全評価の指標として,まず放射線量を基本とすることとし,それに対応する基準としては,諸外国の基準を参照している。
安全指標
地層処分システムの安全性を評価するための尺度。指標には,人間への放射線影響を直接的に示すリスクや線量などがある。
安全評価
地層処分システムが安全上受け入れられるものか否かを判断するため,システムの将来挙動の予測を踏まえた人間とその生活環境への影響に関する解析結果を放射線の影響を表す適切な指標(線量など)を用いて示し,安全基準と比較する。(参考【1】から引用)
なお,安全評価において実施する一連の解析を安全評価解析という。
安定な地質環境
わが国における地層処分による安全確保の概念は,安定な地質環境を選んだ上で,そこに多重バリアからなる適切な地層処分システムを構築することにより,長期にわたって廃棄物による影響が人間の生活環境に及ばないようにすることである。処分地の選定に際しては,地質環境に変化をもたらすさまざまな天然現象によって,地層処分システムの性能が著しく損なわれないような場(地域や深度)を選ぶことが前提となる。このような場を安定な地質環境と呼ぶ。安定な地質環境を選ぶに際しては,地震・断層活動,火山・熱水活動,隆起・侵食,気候・海水準変動などの天然現象やその影響を考慮することが重要である。
なお,ここでいう「安定」とは,廃棄物を埋設した場の地質環境が長期にわたって全く不変であることを意味しているわけではない。地下水や岩盤の性質がある程度変化することを考慮にいれても,地質環境が地層処分において期待される役割を果たすことができれば,その地質環境は十分に安定であるとみなすことができる。
移行
岩石媒質あるいは,その他の固体物質を通過して物質が移動すること。たとえば放射性核種の岩盤中の移行。(参考【2】から引用)
埋戻し
放射性廃棄物を定置したあと,空洞や坑道などにベントナイト等を注意深く充填し,全ての未充填の空間をなくしてしまうこと。地下施設を天然バリアの性能を損なわないような状態に復帰させる行為をいう。埋戻しには,坑道などの空間を現地で発生した砕石や砂,ベントナイトやその混合物で埋戻す空洞部の充填,坑道が水みちとなることを防ぐために設けるプラグ,破砕帯などの岩盤の弱部が水みちとなることを防ぐために施すグラウトがある。
FEP
地層処分システムに影響を及ぼすと考えられるシステムの特質(Feature),そこで生ずる事象(Event)や過程(Process)をいう。
オーバーパック
ガラス固化体を包み込み,ガラス固化体に地下水が接触することを抑止し,地圧などの外力からガラス固化体を保護する容器。人工バリアの構成要素の一つ。候補材料は炭素鋼などの金属である。(参考【1】から引用)

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