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プルトニウム管理状況

独立行政法人日本原子力研究開発機構においては、プルトニウム利用の透明性を高める観点から、分離プルトニウムの管理状況をお知らせすることにしております。

分離プルトニウム

分離プルトニウム解説

分離プルトニウムとは、再処理施設において使用済燃料からプルトニウムを抽出・分離してから原子炉に装荷されるまでの各工程で保有しているプルトニウムをいいます。

したがって、原子炉に装荷されている燃料中のプルトニウム及び原子炉施設並びに再処理施設に保管されている使用済燃料中のプルトニウムは含まれません。

2010年12月末現在の状況

1. 分離プルトニウム量

独立行政法人日本原子力研究開発機構における2010年(平成22年)12月末現在の分離プルトニウム保有総量は、4,726キログラムとなっています。(数値は全て、金属プルトニウム(Pu)量で表示していますが、実際の形態は、硝酸プルトニウムや酸化プルトニウムなどの状態で存在しています。)

(1)再処理施設(東海)

再処理施設では、使用済燃料を切断溶解し、プルトニウム、ウラン及び核分裂生成物に分離します。プルトニウムは、硝酸プルトニウムという液体で分離された後、ウランと混合転換され、酸化プルトニウム(MOX粉末:プルトニウムとウランが1:1の混合酸化物)として保管されます。

(単位:kgPu)
内訳数量
硝酸プルトニウム等
(溶解されてから、酸化プルトニウムとして貯蔵容器に貯蔵される前の工程までのプルトニウム)
672
酸化プルトニウム
(酸化プルトニウムとして貯蔵容器に貯蔵されているもの)
80
合計753

注)合計は小数点第1位の四捨五入の関係により合わない場合があります。

(2)プルトニウム燃料加工施設(東海)

プルトニウム燃料加工施設では、再処理工場等から酸化プルトニウムを受入れ、燃料加工等に供されるまで貯蔵庫に保管されます。

加工工程においては、酸化プルトニウムと酸化ウランを混合して、原子炉毎に決められた仕様の燃料ペレット(MOX燃料)を製造し、それを金属の被覆管に詰めて燃料ピンに加工し、さらにMOX燃料集合体に組立てます。

(単位:kgPu)
内訳数量
酸化プルトニウム
(酸化プルトニウム貯蔵容器に貯蔵されているもの)
1,916
試験及び加工段階にあるプルトニウム 1,026
新燃料製品等
(燃料体の完成品として保管されているもの等)
424
合計3,365

注)合計は小数点第1位の四捨五入の関係により合わない場合があります。

(3)原子炉施設等

「常陽」、「もんじゅ」及び「ふげん」は、原子炉施設に保管されているMOX燃料集合体(新燃料)に含まれているプルトニウム量を示しています。

「研究開発施設」は、臨界実験装置等で研究開発の利用に供しているプルトニウム量を示しています。

(単位:kgPu)
施設名等数量
常陽 134
もんじゅ 31
ふげん 0
研究開発施設444
合計608

注1)「研究開発施設」に示す数量の主な内訳は、原子力科学研究所の高速炉臨界実験装置に331kgPu、同研究所の定常臨界実験装置及び過渡臨界実験装置に15kgPu、大洗研究開発センターの重水臨界実験装置に87kgPu保管されています。

注2)合計は小数点第1位の四捨五入の関係により合わない場合があります。

2. 分離プルトニウムの使用状況等

2010年(平成22年)一年間の分離プルトニウムの使用状況等は次のようになっています。

(1)供給量

供給量とは、当該一年間に東海再処理施設で新たに回収された酸化プルトニウム量(回収量)及び輸入されたプルトニウム量をいいます。

再処理施設回収量は、東海再処理施設で硝酸プルトニウムから酸化プルトニウム(MOX粉)に転換された量を示しています。

(単位:kgPu)
再処理施設回収量・輸入量数量
再処理施設回収量0
海外からの輸入量0
合計0

注)合計は小数点第1位の四捨五入の関係により合わない場合があります。

(2)使用量

使用量とは、常陽、もんじゅ、ふげん及び研究開発のために、プルトニウム燃料加工施設で、当該一年間に新たに燃料加工ライン等に投入されたプルトニウム量(原料貯蔵区域から加工工程区域への正味の払出し量)をいいます。

(単位:kgPu)
数量
412

(3)原子炉施設装荷量

装荷量とは、当該一年間に原子炉施設に装荷された燃料中のプルトニウム量をいいます。

装荷量は、実際に燃料として使用された分離プルトニウムの量になります。

(単位:kgPu)
原子炉施設装荷量
常陽0
もんじゅ251
ふげん0

3. 分離プルトニウムに関する2010年(平成22年)増減状況

2010年(平成22年)一年間の分離プルトニウムの増減状況は次のようになっています。

再処理施設[再処理の分離・精製工程から混合転換の原料貯蔵庫まで]

(単位:kgPu)
事項増減
2010年1月1日(2009年 末)現在の在庫量777
分離総量(2010年一年間の分離量)0
払出総量(2010年一年間の搬出量)23
再処理施設内工程での増減量(*)
内訳保管廃棄△0.7
保管廃棄再生0.6
核的損耗△1.4
測定済廃棄0.0
在庫差0.7
△1
2010年12月末現在の在庫量753

注)合計は小数点第1位の四捨五入の関係により合わない場合があります。表中の「△」は、減量を示しています。

プルトニウム燃料加工施設[混合酸化物(MOX)の粉末原料から燃料集合体に仕上げるまで]

(単位:kgPu)
事項増減
2010年1月1日(2009年 末)現在の在庫量3,483
受入総量(2010年一年間の搬入量)24
払出総量(2010年一年間の搬出量)△122
燃料加工施設内工程での増減量(*)
内訳受払間差異0.0
保管廃棄0.0
保管廃棄再生0.2
核的損耗△18.3
在庫差△0.9
△19
2010年12月末現在の在庫量3,365

注)合計は小数点第1位の四捨五入の関係により合わない場合があります。表中の「△」は、減量を示しています。

原子炉施設等[「常陽」、「ふげん」、「もんじゅ」、「研究開発施設」]

(単位:kgPu)
事項増減
2010年1月1日(2009年 末)現在の在庫量738
受入総量(2010年一年間の搬入量)122
装荷総量(2010年一年間の原子炉施設の装荷量)△251
払出総量(2010年一年間の搬出量)0
2010年12月末現在の在庫量608

注)合計は小数点第1位の四捨五入の関係により合わない場合があります。表中の「△」は、減量を示しています。


*)各施設工程内での増減量の内訳には、施設での受入れ、施設からの払出し以外の計量管理上の在庫変動(受払間差異、保管廃棄、保管廃棄再生、核的損耗、測定済廃棄等)及び在庫差があります。これらの概念は、国際的にも認められているものです。

在庫変動及び在庫差についての説明

○受払間差異:
異なる施設間で核燃料物質の受渡しが行われた際の、払出し側から通知された値と受取側の測定値の差
○保管廃棄:
使用済燃料溶解液から核燃料物質を回収する過程で発生する高放射性廃液や低放射性廃液等に含まれるプルトニウムなど、当面回収できないと認められる核燃料物質を保管する場合に、保障措置上の在庫から除外された量
○保管廃棄再生:
保管廃棄された核燃料物質のうち、再び保障措置上の在庫に戻された量
○核的損耗:
核燃料物質の自然崩壊により損耗(減少)した量
○測定済廃棄:
測定され又は測定に基づいて推定され、かつ、その後の原子力利用に適さないような態様(ガラス固化体等)で廃棄された量
○在庫差:
「帳簿上の在庫量」と、実際の測定により確定される「実在庫量」との差。測定誤差やプルトニウムを粉末や液体で扱う施設においては機器等への付着等のため、必然的に発生する。