開催趣旨
国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(原子力機構)は、核不拡散・核セキュリティに関する一般社会の理解と国際的な議論の促進を目的として、毎年、原子力平和利用と核不拡散・核セキュリティに係る国際フォーラムを開催しております。国際フォーラムでは、原子力平和利用と核不拡散・核セキュリティに関するその時々の今日的なトピックを取り上げ、種々の課題や方策についての議論を行うとともに、我が国及び原子力機構の核不拡散・核セキュリティの取組を紹介しています。
原子力機構は我が国の核物質管理技術などの向上に資するとともに、国際的な核不拡散体制の強化に貢献することを目的に2005年に「核不拡散科学技術センター」を設置し、活動を進めてまいりました。また、2010年12月には、同年4月の第1回核セキュリティ・サミットでの政府コミットメントに基づき、原子力機構内にアジア地域を中心とした核セキュリティ強化を目的として「核不拡散・核セキュリティ総合支援センター」が設置され、以来、トレーニングやセミナー等を積極的に展開してまいりました。
これらの二つのセンターは2014年に統合され、現在は一体的に活動していますが、本年は核不拡散活動及びアジア支援をスタートしてそれぞれ10年及び5年という節目を迎えております。
そこで、今年度のフォーラムでは、昨年同様、公益財団法人日本国際問題研究所、国立大学法人東京大学大学院工学系研究科原子力国際専攻並びに国立大学法人東京工業大学原子炉工学研究所付属原子力国際共同研究センターの共催を得て、これまでの原子力機構の活動を総括し、国内外へ広く発信するとともに、今春開催され最終となる第4回核セキュリティ・サミットを直前に控え、国際社会における核不拡散・核セキュリティの維持・強化が円滑に進展するための課題や方策について議論を行うことといたします。
実施概要
- 開催日時:
- 平成28年2月9日(火) 10:00〜17:35
- 開催場所:
- 時事通信ホール(東京都中央区銀座5-15-8 時事通信ビル2階)
- http://www.jiji.com/hall/access.html
- 主催:
- 国立研究開発法人 日本原子力研究開発機構
- 共催:
- 公益財団法人 日本国際問題研究所
- 国立大学法人 東京大学大学院工学系研究科 原子力国際専攻
- 国立大学法人 東京工業大学原子炉工学研究所附属 原子力国際共同研究センター
- 入場料:
- 無料(事前申込制)
- 言語:
- 日本語・英語(日英同時通訳有り)
プログラム
※プログラムの一部、講演者及びパネルディスカッション参加者については変更となる可能性がありますことご了承願います。
平成28年2月9日(火) 10:00〜17:35
開会挨拶、基調講演及び基調報告 10:00〜12:00
開会挨拶
- 児玉 敏雄 日本原子力研究開発機構 理事長
基調講演
- 「核セキュリティ・サミット後の核不拡散及び核セキュリティを確保するための米国のイニシアティブと日米協力の重要性(仮題)」
- Anne Harrington 米国エネルギー省国家核安全保障庁(DOE/NNSA)防衛核不拡散局担当次官補
(代読:Andrew A. Hood 米国エネルギー省国家核安全保障庁防衛核不拡散局 戦略企画統合部長) - 「核不拡散を支えるIAEA保障措置」
- Tero Varjoranta 国際原子力機関(IAEA)保障措置担当事務次長
(代読:Davis Hurt IAEA東京地域事務所長) - 「日本の原子力の将来とその意味合い」
- 阿部 信泰 内閣府原子力委員会委員
基調報告
- 「原子力機構の核不拡散・核セキュリティ活動総括」
- 持地 敏郎 日本原子力研究開発機構 核不拡散・核セキュリティ総合支援センター長
パネルディスカッション1 13:00〜15:00
「核セキュリティ・サミット以後の国際的なモメンタム維持について」
- 座長
-
- Anita Nilsson 元IAEA核セキュリティ部長
- パネリスト
-
- John Bernhard 元IAEAデンマーク政府代表部大使
- Park Jiyoung 韓国アサン政策研究所グローバルガバナンスセンター長
- 山村 司 文部科学省 研究開発局 核不拡散科学技術推進室長
- 直井 洋介 日本原子力研究開発機構 核不拡散・核セキュリティ総合支援センター 副センター長
- 趣旨
- 2016年3月末、米国で第4回目が開催される「核セキュリティ・サミット」は、今回で最終となり、このサミット終了後に核セキュリティ強化に向けた国際的なモメンタムをどう維持していくかについて多くの議論がなされています。本パネルでは、核セキュリティを巡る国際動向のレビューや核セキュリティ・サミット・プロセスの成果のレビューを行い、その後、サミット・プロセス終了後の核セキュリティ強化に何をしていかなければならないか、どのようにそのモメンタムを維持するかについて議論します。
パネルディスカッション2 15:30〜17:30
「核不拡散体制の強化に向けて−明日への展望を探る−」
- 座長
-
- 阿部 信泰 内閣府原子力委員会委員
- パネリスト
-
- Mark Fitzpatrick 英国国際戦略研究所(IISS)ワシントン事務所長
- Andrew A. Hood 米国エネルギー省国家核安全保障庁防衛核不拡散局 戦略企画統合部長
- Davis Hurt IAEA東京地域事務所長
- 中村 吉利 外務省 大臣官房審議官兼総合外交政策局軍縮不拡散・科学部 大使
- 小田 哲三 日本原子力研究開発機構 核不拡散・核セキュリティ総合支援センター 副センター長
- 趣旨
- 核不拡散と原子力平和利用について、主に2000年以降の動向と国際社会の種々の取り組みを振り返るとともに、未解決の課題や、今後国際社会が核不拡散体制の強化のために取り組むべき、あるいは取り組むことができる課題を摘出し、それらについて、現在どのように取り組み、また今後どのような取り組みが可能か等について議論いたします。
閉会挨拶 17:30〜17:35
- 遠藤 哲也 公益財団法人 日本国際問題研究所 特別研究員
- 石川 顕一 国立大学法人 東京大学大学院工学系研究科 原子力国際専攻長