再処理施設での保障措置に係るトレーニング
- タイトル
- 再処理施設での保障措置に係るトレーニング
- 開催期間
- 2013年1月22日〜2月1日
- 開催場所
- 国際原子力機関本部(オーストリア、ウィーン)
核不拡散・核セキュリティ総合支援センター(ISCN:東海村)他 - 実施形態
- 日本原子力研究開発機構主催
- 参加者数
- 9名
概要
文部科学省からの補助事業「核セキュリティ強化等推進事業」の一環として、国際原子力機関(IAEA)職員を対象とした「再処理施設での保障措置に係るトレーニング」を、日本政府による対IAEA保障措置技術支援協力計画(JASPAS: Japan Support Programme for Agency Safeguards)として実施した。
トレーニングの目的は、IAEA職員に対して、再処理施設の保障措置手法、再処理に伴う技術、指標、特徴などを説明し、再処理施設査察の効果的、効率的実施や、未申告の再処理関連施設や活動の探知に資するというものである。
トレーニングは、1月22日〜24日のIAEA本部における講義(ウィーン・パート)と、1月28日〜2月1日の原子力機構の施設における実習(東海パート)の二部構成とし、IAEAがカリキュラムを提案し、機構は、そのカリキュラムの具体化を実施した。
ウイーン・パートでは、再処理の原理や技術、最新の湿式再処理やパイロプロセッシングの技術動向、再処理施設の設計情報検認(DIV)や枢要点での運転状況確認の説明など、実践的な内容での講義が実施された。
東海パートでは、東海再処理施設(TRP)、応用試験施設(EDF-1)、高レベル放射性物質研究施設(CPF)、燃料サイクル安全工学試験施設(NUCEF)に立入り、設備等の詳細な説明や、再処理に係る最新の研究状況の説明などを実施した。また、実習として、機器や設備の性能などを説明者から聞き取りや、枢要点での機器データ読み取りが行われた。施設での実習後には、直前に観察した機器の写真を使い、参加者に、その目的や性能を説明させるなどして理解の促進が試みられた。
本トレーニングは、工学的規模、研究設備規模、実験規模と、異なる規模の再処理設備を実際に観察させる貴重な機会を提供するものであり、日本及び機構がJASPASとして、このトレーニングを提供した事について、IAEAから感謝の意が示された。