核物質及び施設の物理的防護に係る地域トレーニングコース
- タイトル
- 核物質及び施設の物理的防護に係る地域トレーニングコース
- 開催期間
- 2011年10月17日〜28日
- 開催場所
- 核不拡散・核セキュリティ総合支援センター(ISCN)(東海村)
- 参加者数
- 28名
概要
米エネルギー省・サンディア国立研究所(SNL)の協力のもと、2011年10月17-28日に「核物質及び施設の物理的防護に係る地域トレーニングコース」を開催した。アジア14か国から政府機関、規制当局、発電会社、大学関係者等28名が参加した。
SNLおよび核不拡散・核セキュリティ総合支援センター(ISCN)を中心としたJAEAスタッフによるレクチャーに引き続き、グループに分かれての演習が行われ、教材や概念への理解を促進し、参加者から好評を得た。3つの グループに分かれた参加者たちは、熱心に議論を行った。
最終演習では、参加者たちは2週間のトレーニングを通じて学んだ内容・得た情報を用いて仮想施設の物理的防護をデザインし、グループ毎に発表した。
トレーニング期間中、参加者たちは広島を訪問した。参加者たちは広島平和記念資料館や放射線影響研究所を訪れ、また被爆者の体験を聞き、原爆死没者慰霊碑に献花を行った。
また、東海村にある原子力発電所および研究炉施設を訪問し、トレーニングで学んだ物理的防護への理解を深めた。
トレーニングでは、遠藤哲也元原子力委員会委員長および駐日韓国大使館ヒュンウォン・スー(Hyungwon Suh)公使による特別講演も行われた。遠藤氏は、原子力安全・核セキュリティ・保障措置を総称したいわゆる「3S」の重要性について強調された。またスー公使は、2012年3月に韓国で開催される第二回核セキュリティ・サミットの展望について述べられた。
また原子力安全基盤機構の濱野次郎氏はゲスト講師として、枢要区域の 設定に関し詳細なレクチャーを行った。ISCNの川太徳夫講師による福島第一原子力発電所事故に関するレクチャーでは、参加者からの熱心な質問が続いた。