ベトナムにおける核セキュリティ・セミナーの開催
- タイトル
- 核セキュリティ・セミナー
- 開催期間
- 2011年10月13日
- 開催場所
- ベトナム(ハノイ)
- 共催機関
- VARANS (ベトナム放射線・原子力安全規制庁)
- 参加者数
- 25名
概要
2011年10月13日、ベトナム放射線・原子力安全規制庁(VARANS)との共催により、「核セキュリティ・セミナー」をベトナム・ハノイ市にて開催した。
本ワークショップは、文部科学省(MEXT)の補助金事業の一環としての活動であり、核セキュリティの国際枠組み及び核セキュリティに求められる国内体制に関してのベトナムの理解を促進することを目的とした。
講師は、文部科学省職員、核セキュリティ・コンサルト会社の専門家(元IAEA核セキュリティ室長)、JAEA職員が務めた。ベトナム側からは、原子力関連機関として、VARANS、ベトナム原子力研究所(VINATOM)、ベトナム原子力機関(VAEA)の職員の他に、核物質防護条約加入を検討するベトナム政府内のタスク・フォースのメンバーである、法務省、商工省、治安省、国防省、外務省、政府官房、科学技術省の政府高官などが出席し、講師を含め出席者は約35名に及んだ。
セミナーでは、核セキュリティに関する国際枠組み、日本の国内枠組み、事業者の取組みの3つのテーマをカバーしたが、特に、ベトナムが2011年中の核物質防護条約への加入を目指し体制整備を検討中であるという状況を受け、核物質防護条約において求められる体制及び核物質防護条約適用における日本の経験について、詳細な知見の共有が図られた。
前述の本セミナー開催当時におけるベトナムの状況を反映し、出席者から質問が多く寄せられ、核セキュリティへの関心の高さがうかがえた。特に、核セキュリティに対応した法・規制面での日本の体制整備に高い関心が示され、ベトナムの核セキュリティ体制整備に対する真摯な姿勢が窺えた。また、福島原発事故に関して核セキュリティの観点からの質問も多く寄せられた。
本セミナーは、核セキュリティの重要性に関するベトナムの意識向上に貢献した。本セミナーの成功を受け、より包括的で詳細な内容の核セキュリティ・セミナーの開催に期待が示された。