使用済燃料貯蔵に関する安全対策

 「ふげん」は、平成15年3月29日に原子炉を恒久停止し、その後すぐに原子炉から全ての燃料を取り出して使用済燃料として使用済燃料貯蔵 プールに保管しています。(現在の貯蔵量466体)
 このため、使用済燃料の貯蔵に関しては、運転停止後も関連する設備の機能の維持に努めるとともに、保安対策に万全を期してまいりました。

  • 「ふげん」の緊急安全対策の実施状況(平成24年6月)
  •   平成24年には、福島原子力発電所での事故を踏まえ、全ての電源が使えなくなった場合でも、その緊急安全対策として、使用済燃料 貯蔵プールの状態や周辺環境空間線量率を監視する電源を確保するため、可搬式発電機類を配備するとともに、使用済燃料貯蔵プールに冷 却水を供給するための水中ポンプ及び消防ホース、可搬式発電機等を配備いたしました。

  • (*ふげんの緊急安全対策の概要)


  • 使用済燃料の十分な冷却に伴う通報レベル緩和について(平成28年4月)

 現在貯蔵している使用済燃料は10年以上に亘って十分冷却されており、最悪の状態を想定し貯蔵プールの冷却水が全て喪失したとしても燃料の温度は250℃以下に保たれ過酷事故に至ることはなく、周辺環境への放射線被ばくの影響が小さく、十分安全であることを原子力規制庁に対して説明してきました。

 この内容について、原子力規制委員会で審議がなされ、ふげんの使用済燃料は十分な期間にわたり冷却されたものとする原子力委員会告示(平成27年12月3日付)が制定されました。

 この結果、使用済燃料の十分な冷却に伴い、通報レベル緩和が可能となったことから、告示の施行(平成28年4月1日)に合わせて、原子力事業者防災業務計画に基づく緊急事態の通報事象から、全ての交流電源の喪失事象などを削除しました。

 なお、引き続き「ふげん」の保安管理の手綱を緩めることなく、貯蔵プールの水位確保など緊急安全対策機能の維持管理に努めてまいります。